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ウイルスを媒介する「ドアノブ」に触らずにドアを開けられる「ハンズフリー開閉装置」が登場、3Dプリンター用データが無料公開中


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は感染者の皮膚や、体液がついた物体を触る「接触感染」によって感染が広がることが判明しています。接触感染の代表的な感染経路である「ドアノブ」に触らずにドアを開けられる「ハンズフリー開閉装置」の3Dプリンター向けデータを、ベルギーで3Dプリンター関連事業を展開するMaterialiseが無料公開しています。

Hands-Free Door Opener to Prevent the Spread of Coronavirus - Materialise
https://www.materialise.com/en/hands-free-door-opener

Materialiseが公開したムービーを見ると、この開閉装置がどんなものかがよくわかります。

Hands-Free 3D-Printed Door Opener to Help Against the Spread of Coronavirus - YouTube


実際にドアノブに取り付けた開閉装置はこんな感じ。


手のひらではなく腕を開閉装置に引っかけるようにして、ドアノブを押し込んで……


ドアを開けられます。ドアノブを触ってしまうと、食事時や目鼻をこする際にウイルスが体内に入ってしまうため、「ドアノブを触らない」ということが重要というわけです。


ドアノブへの取り付け方などの技術的な注意事項を解説するムービーが以下。

Hands-Free Door Opener: Technical Information - YouTube


3Dプリンターで出力した開閉装置は単なるプラスチックなので、ドアノブと接触する部分にゴムバンドを差し込んで、空回りしないようにすべきとのこと。


ドアノブを挟み込むように2つのパーツをはめ込んで……


空転しないことを確認して、M4サイズのネジとナットで固定して完成。


この開閉装置の使い方を視覚的に示した(PDFファイル)ステッカーを貼っておくとベター。


Materialiseはさまざまなドアノブの形状に対応した開閉装置の3Dプリンター用データを無料で公開しています。

Hands-Free Door Opener: Technical Information - Materialise
https://www.materialise.com/en/hands-free-door-opener/technical-information


各種データは自由に共有・変更が許されていますが、「Materialise」という社名の刻印を外すことだけは許可されていません。材料はABS樹脂が最適ですが、PLA樹脂でもOKとのこと。

Materialiseが出力した開閉装置をオンライン購入することも可能です。

Materialise NV | 3D Printing Service | i.materialise
https://i.materialise.com/en/shop/designer/materialise


Materialiseは「ドアノブは家・病院・工場・老人ホームの中で最も汚染された物体です。『より健康な世界』を構築することが我が社の使命だと考えており、世界中のすべての人にハンズフリーな開閉装置の3Dプリンター用データを無料で公開しました」と声明を出しています。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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