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新型コロナウイルス対策はとにかく「手洗い」に尽きるとWHOが様々な噂をメッタ斬り


南極大陸を除く世界の6大陸に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が広がった結果、トイレットペーパーや消毒剤の買い占めといったパニック状態が発生しています。世界保健機関(WHO)では、わけのわからない情報に人々が踊らされないように、公式サイトで「Myth busters」というQ&Aページを公開しています。

Myth busters
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public/myth-busters

WHOはまず4つの事実を提示しています。

◆事実1:寒さや雪ではSARS-CoV-2は殺せない
外気温がどう変化しようと天候がどうであろうと、人間の体温(平熱)には影響しないため、ウイルスが死ぬことはありません。新型コロナウイルスの感染症(COVID-19)から身を守る最も効果的な方法は、アルコール消毒か、石鹸(せっけん)と水を用いた手洗いの徹底です。


◆事実2:熱いお風呂に入ってもSARS-CoV-2は防げない
「事実1」と同様、熱いお風呂に入っても体温に影響はないので、ウイルスは殺せません。むしろ、熱すぎるお風呂に入って火傷をする危険性のほうが考えられます。とにかく、COVID-19予防は、手に付着した可能性のあるウイルスが目・鼻・口から体内に侵入しないように、手を洗うことです。


◆事実3:SARS-CoV-2が中国やその他の感染者が出ている国の製品を経由して拡散することはない
ウイルスがものの表面で生存できる期間は、およそ数時間から数日です。周囲の気温や環境が大きく変化するような移動を経ても生き残っているということは、ほぼありません。ただ、表面が汚染されているというおそれがある場合は、消毒剤を用いて清掃してください。もし触れてしまった場合は、アルコール消毒液で消毒するか、石鹸と水を用いて手洗いしてください。


◆事実4:SARS-CoV-2が蚊により拡散することはない
蚊はマラリア・デング熱・ジカ熱などを媒介するため、様々な対策が考案されています。しかし、少なくともSARS-CoV-2に関しては、蚊によって広まったという事実は確認されていません。SARS-CoV-2は呼吸器系のウイルスで、主に、感染者がせきやくしゃみをしたときの飛沫や体液などによって広まります。COVID-19対策は、徹底的な手洗いにつきます。そして、せきやくしゃみをしている人との密な接触は避けてください。


また、質問への答えも掲載されています。

◆ハンドドライヤーはCOVID-19対策に効果的ですか?
いいえ。身を守るのに効果的なのは「手洗い」です。手を洗った後に、ペーパータオルかハンドドライヤーで手を完全に乾かしてください。


◆紫外線(UV)殺菌ランプでSARS-CoV-2は殺せますか?
皮膚炎を引き起こす可能性があるので、UVランプを手や皮膚の消毒には用いないでください。


◆温度スキャナーはCOVID-19感染者の検出にどれぐらい効果的ですか?
すでに症状が出て発熱している人を検出するのには効果的ですが、「SARS-CoV-2に感染はしているが、まだ発熱していない」という人を見つけることはできません。感染からCOVID-19の発症・発熱までには2日から10日ほどかかります。


◆アルコールや塩素を全身にスプレーすればSARS-CoV-2は死にますか?
いいえ。すでに体内に侵入したウイルスを殺すことはできません。アルコールや塩素は、衣類や粘膜に害を及ぼす可能性があります。表面の消毒には役立つかもしれませんが、適切な使い方をする必要があります。


なお、当然ですがアルコールを飲んでもSARS-CoV-2予防にはなりません。

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◆ペットはウイルスを拡散しますか?
当初、SARS-CoV-2はペットには感染しないと考えられていましたが、2020年3月に入って、香港でペットの犬が感染した事例が報告されています。ペットとの接触後は、しっかりと手洗いをすべきです。これにより、新型コロナウイルスだけではなく、大腸菌やサルモネラ菌の伝染も防ぐことができます。


◆肺炎ワクチンはSARS-CoV-2対策に役立ちますか?
いいえ。肺炎球菌ワクチンやインフルエンザ菌B型ワクチンなどは、SARS-CoV-2への対策にはなりません。ウイルスはそれぞれに異なるため、独自のワクチンが必要です。ただし、健康を守るために、呼吸器疾患に対する予防接種をしておくことは推奨されています。


◆COVID-19は生理食塩水で鼻うがいをすることで防げますか?
いいえ。生理食塩水による鼻うがいは「風邪からの回復に効果がみられるケースがある」という報告はあるものの、呼吸器の感染症予防にはなりません。


◆ニンニクを食べたらSARS-CoV-2を防げますか?
いいえ。ニンニクは複数の抗菌特性を持ちますが、SARS-CoV-2への感染予防に役立つという証拠は示されていません。


◆SARS-CoV-2の影響を受けるのは高齢者だけですか?
すべての年齢の人が感染する可能性があります。ただ、高齢者や既往症のある人はCOVID-19が重篤化しやすい傾向が見られます。


◆SARS-CoV-2に抗生物質は効きますか?
いいえ。抗生物質はウイルスではなく、バクテリア(細菌)に対してのみ作用します。ただ、入院時には細菌の共感染が起きることがあるため、抗生物質が投与されることがあります。


◆SARS-CoV-2を予防・治療する薬はありますか?
まだありません。WHOでは、パートナーと研究開発の取り組みを行っています。


WHOも「とにかく手洗いをすること」と口を酸っぱくして言うしかない状況なのが伝わってきます。当面は不要不急の外出を避け、どうしても外出をする際には、どこかに触れた手を目・鼻・口に持っていかないようにして、機会があるごとに徹底的に手洗いを行ってください。

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in メモ, Posted by logc_nt

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