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Microsoftが次世代ゲーム機「Xbox Series X」の詳細を発表、12TFLOPSのGPUや120fpsの対応など


Microsoftが次世代ゲーム機開発プロジェクトの「Xbox Series X」からリリースするゲーム機の、これまで明かされていなかったより詳細なスペックを発表しました。

What You Can Expect From the Next Generation of Gaming - Xbox Wire
https://news.xbox.com/en-us/2020/02/24/what-you-can-expect-next-generation-gaming/

2019年12月に正式発表された次世代ゲーム機開発プロジェクトの「Xbox Series X」では、AMDのマイクロアーキテクチャ・Zen 2を採用したプロセッサ、NAVI世代のGPU、最大8Kの解像度や高速なGDDR6メモリを搭載することで、Xbox One Xよりも「4倍」も高速なパフォーマンスを実現したゲーム機となると明かされていました。

Microsoftの次世代ゲーム機の正式名称は「Xbox Series X」ではなく「Xbox」になることが明らかに - GIGAZINE


さらに、Xboxの開発チームはXbox Series Xのさらなる詳細を発表しており、「前世代と比較して、コンソール設計により処理能力と処理速度の優れたバランスを実現しており、すべての技術面で前進し、驚くほどダイナミックで生き生きとした世界を提供し、ゲーム体験から外れるあらゆる側面を最小限に抑えます」と記しています。

◆次世代カスタムプロセッサ
Xbox Series Xでは、AMDのマイクロアーキテクチャであるZen 2および第2世代RDNAを採用したカスタム設計のプロセッサを搭載した、これまでで最も強力なゲーム機となるとのこと。Xbox Oneの4倍の処理能力を提供し、GPU性能は12TFLOPSとなります。12TFLOPSという数字はXbox One Xの2倍、Xbox Oneの8倍以上というもの。

これによりXbox Series Xでは処理およびグラフィックスの部分で真の飛躍を果たしており、高いフレームレートでより大きくより洗練されたゲームの世界を楽しむことが可能になるとのこと。

◆可変レートシェーディング(VRS)
Microsoftが特許を取得したVRSにより、開発者はXbox Series Xの最大パワーをより効率的に利用することが可能となります。GPUサイクルを画面上のすべてのピクセルに均一に費やすのではなく、特定のキャラクターや重要なオブジェクトに対するエフェクトに優先的に費やすことができるようになるとのこと。この手法により、最終的な画質に影響を与えることなく、より安定したフレームレートと高い解像度が実現可能となります。

◆ハードウェアアクセラレーションDirectXレイトレーシング
Xbox Series Xでは据え置き型ゲーム機としては初となる、ハードウェアアクセラレーションを使用したDirectXレイトレーシングを実現しています。これにより、リアルタイムで現実的な照明や反射、音響効果を実現可能となり、さらにダイナミックで現実的な環境をゲームで再現可能に。


さらに、ユーザー没入感を増やすために、プレイ回数を増やし、待機時間を減らし、超低レイテンシーを実現することに成功しています。そのために、Xbox開発チームはコントローラー・ゲーム機本体・ディスプレイに至るまで、プレイヤーとゲームの間に存在するあらゆるステップを分析し、高速化を図っています。

◆SSDストレージ
次世代SSDを採用することで、ゲームプレイにおけるほぼすべての側面が改善されているとのこと。ゲームの世界はより大きくダイナミックになりながら、一瞬でロードされます。

◆クイックレジューム
新しいクイックレジューム機能を使用すると、長いロード画面を待たずに、中断状態から複数のゲームをほぼ瞬時に続行可能となります。

◆ダイナミックレイテンイシーインプット(DLI)
Xboxワイヤレスコントローラーをはじめとする、プレイヤーからゲーム機本体へのパイプラインのレイテンシーを最適化します。DLIは高帯域幅の独自のワイヤレス通信プロトコルを採用しており、コントローラーをゲーム機本体と接続した時に、入力を表示内容と即座に同期させることが可能に。これにより、コントローラーでの操作の正確性と応答性が向上します。

◆HDMI 2.1の革新
Xbox Series XはHDMI 2.1で採用された新機能の「自動低レイテンシーモード(ALLM)」や「可変リフレッシュレート(VRR)」などを用いることで、最高のゲーム体験を実現しています。ALLMを使用すると、Xbox OneおよびXbox Series Xは接続されたディスプレイを自動的に最低遅延モードに設定可能。VRRはディスプレイのリフレッシュレートをゲームのフレームレートに同期させることで、途切れることなく滑らかな映像を維持します。

◆120fpsのサポート
Xbox Series Xでは最大120fpsをサポートしています。そのため、開発者は標準の60fps出力を超えて、リアリズムの向上やペースの速いアクションを実現可能です。

◆四世代分のゲームがプレイ可能に
互換性への取り組みにより、下位互換性機能でXbox 360や初代Xboxを含む既存のXbox Oneゲームをこれまで以上に見栄え良くプレイ可能となります。Xbox Game Passのタイトルを含む、お気に入りのゲームを安定したフレームレート、高速な読み込み時間、改善された解像度と視覚的忠実性のもとプレイ可能に。さらに、Xbox One向けのゲーミングアクセサリーも利用可能となります。

◆スマートデリバリー
ゲームを一度購入すれば、Xbox OneでもXbox Series XでもどのXboxでも正しいバージョンのゲームがプレイ可能です。「Halo Infinite」を含む、すべてのXbox Game Studios専用タイトルでスマートデリバリーが採用されるとのこと。この技術はすべての開発者とパブリッシャーに提供されているため、最初にXbox Oneでリリースされ、後にXbox Series Xで提供されるタイトルは「スマートデリバリーに対応していれば」ゲーム機の世代を気にすることなく購入可能となります。

なお、CD PROJEKT REDの最新作である「サイバーパンク2077」は、スマートデリバリーに対応しているため、Xbox One版を購入すればXbox Series X版は無料でゲット可能となります。

我々CDPRは、プレイヤーの皆様が同じゲームを複数回購入したり、上位版のために追加費用を支払う必要がない環境を目指します。#サイバーパンク2077 のXbox One版を購入される方は、Xbox Series X版へのアップグレードを追加購入無しでご利用頂ける予定です。対応時期については続報をお待ちください。 https://t.co/7BNcr4wQtc

— CD PROJEKT RED Japan (@CDPRJP)


◆Xbox Game Pass
四世代分のゲーム機でリリースされてきたゲームタイトルに加えて、Microsoftの主要なゲームサブスクリプションサービスであるXbox Game Passでは、引き続き「Halo Infinite」のようなファーストパーティゲームが発売日から含まれることとなります。

なお、Microsoftのゲーム開発部門を束ねるフィル・スペンサー氏は、「E3でさらなる詳細を共有できることを楽しみにしています」と記しているので、Xbox Series Xのさらなる詳細は2020年6月9日開催のE3 2020の中で明らかになるようです。

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in ハードウェア,   ゲーム, Posted by logu_ii

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