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ストレスを減らして燃え尽き症候群を防ぐために心理学者が示す5つのヒント


精いっぱい努力したのに十分な結果を得られずに徒労感を覚えたり、大きな目標を達成したあとに虚脱感に襲われたりすることで、過剰なストレスが持続する状態になり、日常生活を送る意欲を失ってしまう病気が「燃え尽き症候群」で、世界保健機関(WHO)の疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)にも登録されています。そんな燃え尽き症候群のリスクを減らすためにはどうすればいいのかを、ランカスター大学のビジネス心理学者であるサラ・トットル氏が解説しています。

Reduce stress at work and prevent burnout – a psychologist explains how
https://theconversation.com/reduce-stress-at-work-and-prevent-burnout-a-psychologist-explains-how-129841


近年、出社しているにもかかわらず、心身状態の悪化によって生産性が上がらない「プレゼンティズム」がビジネスの世界でも問題視されつつあり、2004年の研究ではプレゼンティズムによって個人の生産性が3分の1以上削減すると報告されています。そして、燃え尽き症候群は特にプレゼンティズムにつながりやすい病気であるといわれています。

燃え尽き症候群になる可能性を減らすためには、以下の5つのヒントを意識することが重要だとトットル氏は述べています。

◆1:やりたいことの優先順位を決める
「転職や昇進、または仕事以外のことを含めて、自分が1年を通じて何を成し遂げたいのかをなるべく正確に書き出してください」とトットル氏。必要なものを定めることで、それに向けて自分が何を変えればいいのかがわかりやすくなります。

◆2:月ごと目標を設定する
やりたいことを設定したら、自分に合った仕事のペースを見つけるために、月ごとの目標を設定します。小さな目標を少しずつ達成することでドーパミンが増加し、達成感やモチベーションが高まると、トットル氏は主張しています。


◆3:よく寝る
安静を優先し、睡眠衛生を改善することで、免疫力が高まります。特に寝る前のスマートフォンのディスプレイが放つブルーライトを浴びると、例え夜間モードでも睡眠が妨げられる可能性があると指摘されており、就寝する1~2時間前にはスマートフォンなどの電子機器の使用を控えるようにするだけで睡眠の質は大きく改善されるとのこと。

◆4:運動をする
もしデスクワークで一日中椅子に座りっぱなしになりやすい仕事ならば、もっと外に出て運動するべきだとトットル氏は述べています。運動といっても、昼休みに散歩したりする程度でよく、より困難なタスクを達成できるだけのポジティブさも得ることが可能になり、午後の仕事もスムーズに進みやすくなります。

◆5:周囲の人をサポートする
周囲の人の仕事をサポートしたり、同僚にポジティブなフィードバックを与えたりするような行動は、自分自身のストレスレベル、そしてストレスが精神的健康に与える影響を減らす効果があるということが2015年の研究で判明しています。トットル氏は「職場のストレスを軽減し、それがあなたに与える影響を軽減することは、肉体的にも精神的にも重要です。それは職場全員の責任です」と語りました。


また、燃え尽き症候群は、会社の従業員だけの問題ではなく、組織でも積極的に取り組むべき問題だと、トットル氏は指摘しています。たとえば、上司が行動すれば部下もその行動を模倣する傾向があるといわれており、上司が積極的に昼休みを取ったり、休憩中に散歩したり、適当な時間に退社したりすれば、それはチームにとって良い手本となり、労働環境やプレゼンティズムの改善が期待されるとトットル氏は述べました。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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