MicrosoftはOffice 365のインストーラー経由でChromeのデフォルト検索をBingに強制的に変更しようとしている

MicrosoftのOffice製品をまとめて利用できるようになるOffice 365の専用インストーラーが、ユーザーの使用しているウェブブラウザがChromeの場合、検索エンジンをMicrosoftのBingに強制的に切り替えるようになる、と海外メディアが報じています。

Microsoft Search in Bing and Office 365 ProPlus | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/deployoffice/microsoft-search-bing

Microsoft to forcibly install Bing search extension in Chrome for Office 365 ProPlus users | ZDNet
https://www.zdnet.com/article/microsoft-to-forcibly-install-bing-search-extension-in-chrome-for-office-365-proplus-users/

Microsoft to force Chrome default search to Bing using Office 365 installer - The Verge
https://www.theverge.com/2020/1/22/21077280/microsoft-chrome-bing-extension-office-365-proplus-installer-default-search-engine

Microsoftは、企業向けのOffice 365である「Office 365 ProPlus」の専用インストーラーに、2020年2月からChromeのデフォルト検索エンジンを強制的にBingに切り替える拡張機能「Microsoft Search in Bing quick access」を追加すると発表しました。

MicrosoftはChromeの検索エンジンを強制的にBingに変更する理由について、「ChromeでMicrosoft Search機能を有効にするため」と説明しています。Microsoftによると、Bingをデフォルトの検索エンジンにすることで、Chromeを使用する企業ユーザーは「ブラウザのアドレスバーから職場情報に直接アクセス可能になるなどの、Microsoft Search機能を利用可能になる」とのこと。なお、既にChromeのデフォルト検索エンジンにBingが設定されている場合、拡張機能のMicrosoft Search in Bing quick accessがインストールされることはありません。

Microsoft Search in Bing quick access - Chrome ウェブストア

テクノロジー系メディアのZDNetは、企業のIT管理者はMicrosoftの変更にあまり満足していないだろうと指摘。海外掲示板サイトのReddit上でも「ほとんどのIT管理者は、検索エンジンをBingに変更する機能をオプションで提供してもらうことを望んでいる」などの投稿が寄せられています。

ただし、ありがたいことにIT管理者がOffice展開ツールもしくはグループポリシーを使用することで、この拡張機能のインストールを一括でブロックすることが可能です。また、各ユーザーもインストール後に拡張機能を削除することができます。

なお、Microsoft Search in Bing quick accessの追加対象は、アメリカ・イギリス・オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・インドといった地域のユーザー。IPアドレスに基づいてインストーラーを配信する予定で、配信地域は今後拡張していく予定とのことです。