Apple Watchが交通事故発生時に被害者の通報より早く緊急連絡を済ませる働きぶりを見せる

by Daniel Korpai

アメリカ・メイン州ケネバンクで、横断歩道を渡っていた87歳の女性が自動車にはねられるという事故が発生しました。被害に遭った女性は自分で家族に連絡を入れようとしましたが、携帯電話に触れるよりも早く、着用していたApple Watchが即座に緊急連絡先への通知を行ってくれて、すぐに助けを得られたとのことです。

87-year-old woman crashes in Kennebunk, her watch instantly calls for help | newscentermaine.com
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ケネバンクのダウンタウンにある交通量の多い交差点で自動車事故に巻き込まれたのは、87歳のドティー・ホワイトさん。事故にあった際のことについて、「とてもいい日だったわ。私はたくさんの食料品などを買い込んで家に帰る途中だったのだけど、突然バンと強打されたの。私はこれまで自動車の交通事故にあったこともなかったし、交通違反の切符を切られたこともなかったの」と語っています。

NEWS CENTER Maineによるホワイトさんへの取材の様子はムービーでも公開されています。

How technology saved a woman's life in a car crash - YouTube


ホワイトさんが事故にあったケネバンクの交差点

ホワイトさんは徒歩で帰宅中に自動車事故に巻き込まれたそうで、「突然自動車が道路に飛び出してきて私の方に走ってきたの」と事故が起きた際の状況を説明しています。初めは混乱していたそうですが、何が起きたのかを理解してからは、「自分が交通事故に巻き込まれたことをどうやって家族に伝えるべきか？」ということが頭をよぎったそうです。

しかし、ホワイトさんが携帯電話で家族に助けを求めるよりも先に、腕につけていたApple Watch Series 4の転倒検出機能が作動し、着用者が動けない状態だと認識して緊急連絡先に登録されていた家族に連絡を入れていたそうです。ホワイトさんは、「私の時計は私に向かって『ケネバンクのルート1にあなたが落下したことを検知しました。助けが間もなく到着します』と言ってきたんです」と、すでにApple Watchが助けを求めてくれていたことを明かしています。

ホワイトさんに追突した自動車は右前部がベコベコに凹んでいます。

ホワイトさんによると、緊急連絡先に登録されていたのはフロリダ州在住の息子・ジェームズさんとマサチューセッツ州在住の娘。Apple Watchからの通報に気付いたジェームズさんが自分よりも母に近いところに住んでいる妹にただちに連絡を入れたので、妹さんがすぐに現場に駆けつけることができたとのこと。

ジェームズさんは「メッセージを受け取ることは本当に役立ちました」「事故が起きた時点で母のApple Watchにはすべて設定が済ませてあることは理解していました」と語っています。加えて、ジェームズさんは「母は常に独立しており、自分の家にいることが好きなんです」と、ホワイトさんが息子や娘と同居していない理由について説明。さらに、「今回のように(Apple Watchを用いて)コミュニケーションを取ることができれば、何らかの問題が発生した場合であっても迅速に対応できるようになります」と語り、離れて暮らしていてもApple Watchのおかげで安心できると語っています。

ホワイトさんは事故により複数個所を骨折してしまったそうですが、現在は家で休養中とのこと。今回の事件により、遠くで暮らしていても助けてもらえると知ることができ「心に安らぎが生まれた」と語っています。

加えて、Apple Watchについて「(Apple Watchを)手首に装着するのはうれしいこと。『時間』と『天気』と『援助』を持っているようなものです」と語っています。

なお、Apple Watch Series 4の転倒検出機能は65歳以上のユーザーに対しては自動的に有効になるそうです。

Apple Watch Series 4 で転倒検出機能を使う - Apple サポート
https://support.apple.com/ja-jp/HT208944