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リアル戦闘機のマニュアルを密輸したフライトシミュレーターの開発者に懲役1年の判決


DCS:A-10C ウォートホッグ」「DCS World」といったフライトシミュレーションゲームを開発した、ロシアのソフトウェア開発企業・Eagle Dynamicsで働いていたOleg Mikhaylovich Tishchenko氏が、アメリカの軍事機密文章を国外に密輸しようとした疑いで逮捕されました。長らく刑が確定していなかったのですが、ついに有罪判決が下り、懲役1年の判決が言い渡されました。

Russian video game maker gets a year in jail for buying F-16 manuals on eBay ? RT World News
https://www.rt.com/news/462243-russian-fighter-prison-us/


Eagle Dynamicsの社員であるTishchenko氏は、オークションサイトのeBayで販売されていたF-16A/Bのマニュアルをロシアから購入しようとしました。しかし、このマニュアルはアメリカの武器輸出管理法国際武器取引規制により、国外への持ち出しが禁じられています。この事実を知りながらアメリカ在住の協力者の力を借りてマニュアルを入手したという疑いで、Tishchenko氏は2019年に逮捕されました。

事件の詳細は以下の記事を読むとわかります。

フライトシミュレーター開発会社の社員が戦闘機のフライトマニュアルを密輸した疑いで逮捕される - GIGAZINE


2019年6月19日、この件に関する裁判がついに決着し、ユタ州裁判所はTishchenko氏に懲役1年1日の判決を言い渡しました。なお、上記の記事では「F-16A/Bのマニュアルを購入した」とされていますが、正確にはF-35のマニュアルも購入していたそうです。

裁判の中でTishchenko氏は、自分が入手したマニュアルは機密文章としての期限が切れた「国外に輸出しても問題ないものであると保証されていた」と主張していましたが、検察官は国外への輸出には専用のライセンスが必要となる戦闘機のマニュアルをロシアへ密輸したため、武器輸出法に違反することになったと主張。加えて、Tishchenko氏が入手した戦闘機のマニュアルをコピーして、ロシアの国内外で販売していたことが、さらに事態を悪化させることとなったそうです。


42歳のTishchenko氏は2020年の6月19日にロシアに強制送還される予定です。

なお、Tishchenko氏の働いていたEagle Dynamicsの最新フライトシミュレーターである「DCS World 2.5」のオープンベータ版は基本プレイ無料で配信中です。

World's most spectacular PLAY FOR FREE combat game! DCS World 2.5! - YouTube

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in 動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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