レビュー

殺虫成分なしで蚊を殺さず捕らえる新世代蚊取りマシン「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」を使ってみた


暑くなると蚊が出没するようになり多くの人を悩ませます。対策としては殺虫剤や蚊取り線香がありますが、子どもやペットがいると殺虫成分を部屋に充満させることは避けたいもの。そこで殺虫剤の大手メーカーであるアース製薬が新たに生み出したのが、光触媒技術と蚊の特殊誘引剤を用いることで殺虫成分不使用の「蚊取り」マシン、「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」です。本当に蚊を吸い込んで捕獲するなどということが可能なのか、実機を入手することができたので試してみました。

蚊がホイホイ Mosquito Sweeper | アース製薬
https://www.earth.jp/mosquitosweeper/

「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」は黒と金を基調としたパッケージ。


使用場所は玄関や寝室、リビングなど、屋内が想定されています。


パッケージの裏面には「蚊を誘引」「蚊を本体に止まらせる」「蚊を吸い込む」「蚊を捕獲」という仕組みが描かれています。


使用する際の床面積目安は12畳であり、蚊を吸い込む風量は約1.4L/秒、消費電力は約1.7Wで運転音は約33dB(デシベル)とのこと。使用環境温度は0~35度となっています。


早速箱を開けてみると、中には専用電源ACアダプタ、説明書、取り換え用誘引剤、「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」本体が入っていました。


専用電源ACアダプタは長さ1m。


詰め替え式の誘引剤は1個あたり重さ127gで、箱込みだと140gほどでした。


プラスチック製の本体は高さ266mm、横幅が153mm、突起部を含む奥行きが116mmで、誘引剤なしでの重量が約680gとなっています。黒い縦長の箱といった感じで、一見すると蚊の捕獲器とは思えませんが、黒は蚊が好む色としても知られています。


本体上部は柵のような構造があり、寄ってきた蚊を本体の内側にファンの風で吸引するという仕組み。


本体の上面には通風用の隙間が空いており、柵の部分から出てきた誘引剤の香りを循環させられるようになっています。


前面には内部が見える透明のパネル付き誘引剤ボックスがあり、その下に電源スイッチが配置され、本体下部はメッシュ構造の捕虫ボックスとなっています。捕虫ボックスの様子を外から確認し、虫がたくさん溜まっていたら捨てればOK。


本体の右側面の下部には電源ACアダプタの差込口がありました。


本体前面にある誘引剤ボックス下部には左右にツマミがあるので、ツマミを押しつつ手前に引くと……


誘引剤ボックスを引き出すことができました。


誘引剤ボックスの下部には吸引用のファンが設置されていますが、プラスチックのケースに阻まれて直接指で触ることはできません。


下部の捕虫ボックスも、同様にツマミを押しつつ手前に引くことで取り出し可能です。


「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」を使うためには、誘引剤ボックスに専用の誘引剤をセットする必要があります。箱の中に入っていた誘引剤を取り出してみると、青っぽいビーズのようなものが詰まった透明の箱と、半透明のフタが入っていました。


ケース内に詰められた湿った感じの青い粒は、アース製薬が独自で開発した「SpMA(Special Mosquito Attractant)」という名の誘引剤。さまざまな害虫を研究する中で培った開発技術を生かして作られたそうで、砂糖水の8倍もの誘引力を蚊に対して発揮するとのこと。


まずは誘引剤のアルミシールをはがします。


そしてアルミシールの代わりに、半透明のフタを「パチン」と音が鳴るまで閉めます。誘引剤はアルコールに似た強烈な匂いがしました。


その後、本体から取り出した誘引剤ボックスに用意した誘引剤をセットし……


本体に「カチッ」と音が鳴るまで押し込んで戻せばOK。これで誘引剤のセットは完了です。なお、誘引剤をセットした状態での本体重量はおよそ800gとなっていました。


後は蚊の出やすい場所に「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」を置き……


専用電源ACアダプタを本体の差込口に挿し、コンセントに差し込めば設置完了。


電源スイッチを押すと……


スイッチや本体の奥が青く点灯しました。同時に耳を近づけなければ気付けないほどかすかにファンが稼働する音がして、空気の循環のためか、ほんのりと「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」の周囲に誘引剤のアルコールっぽさのある香りが漂い始めました。


実際に「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」の稼働音がどれくらいなのかを確かめてみたムービーがこれ。稼働音は非常にかすかであり、近づいてよほど注意深く耳をそばだてないと気づくことはありません。

「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」の稼働音をチェックしてみた - YouTube


誘引剤ボックス全面の透明のパネルから内部を除くと、誘引剤の「取替目安」という表示を見ることが可能。内部の誘引剤が取替目安のラインを下回ると交換することが推奨されており、時期的な目安はおよそ2カ月に1回交換とのこと。


本体上部の柵の近くに手を添えてみると、微妙に風の流れを感じられます。しかし、注意しなければわからないほどかすかな吸引力であり、蚊のように小さな虫でないと影響を受けないレベル。柵の内部には東京理科大学の藤嶋昭栄誉教授とユーヴィックス株式会社が共同開発した光触媒担持チタンメッシュフィルタ(TMiP)があり、紫外線が当たることでエタノールなどの有機物を分解し、蚊を誘引する二酸化炭素を発生させているとのこと。誘引剤と光触媒技術の二段構えで蚊をおびき寄せようという仕組みになっています。


「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」の吸引力がどれほどのものなのか、ティッシュを近づけて確かめてみた様子は以下の埋め込みムービーを見るとわかります。

「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」の吸引力はこんな感じ - YouTube


吸引力は柵の部分に近づけたティッシュがわずかに揺れる程度で、人間にとってはほとんど感じられないレベル。しかし、蚊などの小さな虫を吸い込むには十分な吸引力だそうです。


ということで、実際に「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」を設置してしばらく放置してみました。


とはいえ記事作成時点では蚊の全盛期にはまだ間があった上、屋内ではそもそも蚊が出没しなかったこともあり、数時間程度の運転では蚊を捕獲することができませんでした。しかし実際に「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」が蚊を捕まえた状態を見たいということで、蚊が出るという評判のある屋外スポットへ一時的に持ち出して1時間30分ほど稼働。すると、捕虫ボックスの中に蚊をはじめとする羽虫が多数捕獲されていました。


ファンによる吸引で捕獲時にはほぼ虫は死んでいるそうですが、今回は細かく捕虫ボックスの中を確認していたためか、ピクピクと動いている蚊もいました。基本的には、捕虫ボックスを開けるのは虫の死骸がそれなりにたまって捨てるときだけでOKとのこと。ただ、捨てるときには死骸が目に入ることになるので、あまり多くためすぎない方がよさそう。

「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」は地道にワナを張って部屋の中の蚊を捕らえる仕組みであるため、「目の前に飛んでいるこの蚊を今すぐ倒したい!」という場合にはあまり適しません。しかし、殺虫成分を使用しないので、薬剤に敏感な人の部屋やペットがいる家庭でも安心して使用することが可能。また、電源さえオンにしていれば常に部屋の中の蚊を捕まえてくれる点も便利です。


なお、記事作成時点では「蚊がホイホイ Mosquito Sweeper」はAmazonで入手可能であり、価格は1万5322円となっていました。

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取り替え式の誘引剤もAmazonで入手可能で、記事作成時点での価格は1個1911円です。

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by log1h_ik

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