ハードウェア

たった1000円でロボットの触覚代わりになるセンサー内蔵手袋をMITが開発

by Courtesy of the researchers

ロボットに物体をうまく扱わせるにあたっては、コンピュータービジョン、画像ベースのデータセットとともに、触覚感知システムが用いられています。これまで触覚感知システムとして用いられてきたセンサー付きの手袋は、取り付けられているセンサーが約50個で、価格も数千ドル(約10万円)するものだったそうですが、MITが開発した「スケーラブル触覚グローブ(STAG)」は市販品を用いて材料費を1000円ほどで抑えつつ、約550個のセンサーを装備することで高解像が得られる優れものだとのこと。

Learning the signatures of the human grasp using a scalable tactile glove | Nature
https://www.nature.com/articles/s41586-019-1234-z


Sensor-packed glove learns signatures of the human grasp | MIT News
http://news.mit.edu/2019/sensor-glove-human-grasp-robotics-0529


MIT’s sensor-packed glove helps AI identify objects by touch
https://www.engadget.com/2019/05/30/mit-sensor-glove-ai-robotics-grip/

「スケーラブル触覚グローブ(STAG)」は、ぱっと見た感じは単なるニットの手袋ですが、導電性ポリマーでラミネート加工されており、手のひらや指の部分などには約550個のセンサーが内蔵されています。


STAGを着用した研究者が物体をつかむと、その圧力信号データをニューラルネットワークが解釈することで、76%ほどの精度で物体が何かを識別できるとのこと。また、60g以内の物体なら重さの予測もできるそうです。

物体によって「人差し指の第二関節まで曲げるけれど、親指はほぼ動かさずにつかめる」などの違いがありますが、そういった情報が今後、ロボットが物体を扱う際に重要な助けになってくるとのことです。

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in ハードウェア, Posted by logc_nt

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