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「物事を先延ばしにする習慣」を克服するための10の方法

by Héctor García

やらなくてはいけないタスクがあるとき、ついSNSをチェックしたり本を読んだりテレビを見たりすることで、「先延ばし」にしてしまうことがあります。物事を先延ばしにしてしまう習慣は単に「怠慢」「性格」で片付けられるものではなく、認知心理学では近年よく研究されるテーマ。そんな先延ばしを防ぐ10の方法を、海外メディアのCognition Todayが紹介しています。

You Procrastinate Because Of Emotions, Not Laziness. Regulate Them To Stop Procrastinating! | Cognition Today
https://cognitiontoday.com/2019/05/you-procrastinate-because-of-emotions-not-laziness-regulate-them-to-stop-procrastinating/


そもそもなぜ人は物事を先延ばしにしてしまうのかについて「時間の管理がなっていない」「怠けている」「意志が弱い」などと説明されることがありますが、それは物事の先延ばしを理解しているとはいえないと、Cognition Todayは主張しています。

2013年にシェフィールド大学が発表した(PDFファイル)調査によると、人は感情の調節がうまくいかなくなると、やらなくてはいけないことを先延ばしにしてしまいがちだとのこと。また、自尊心の低さ、自信のなさがきっかけとなって、全ての物事を不快に思ってしまうことがあります。感情の管理や精神衛生が芳しくないと、行動が先延ばしになる可能性があるという研究もあります。

by Phoebe Inna

そこで、タスクを先延ばしにしてしまう習慣を克服するために、感情や精神状態を制御するにはどうしたらいいのかについて、Cognition Todayが10種類のアプローチを提示しています。

◆1:タスクについて既に認識できている不安に対処する
タスクを完了させるにあたって、その時点で認識できる不安を自覚する必要があります。もしかすると、漠然とした不安を抱えているだけで、具体的にどういうことが不安なのかは意識できていないかもしれません。具体的な不安を意識するため、自分の気持ちを掘り下げる必要があります。

◆2:先延ばしにしているタスクにひとまず手を付けて嫌悪感を和らげる
逃げ続けているタスクに多くの価値や意味を割り当てることで、タスクに手をつけやすい状態にするのも効果的。例えば、十分なお金を持っているにも関わらず、請求されている支払いを先延ばしにしてしまっている場合は、「まず支払いページにログインする」というタスクに手をつけるべきだとCognition Todayは主張しています。

by Katy Warner

◆3:ToDoリストやロードマップを作成する
作業の準備をすすめることで、心の準備をすることができます。やらなければいけないことをまとめるToDoリストや、全体の計画をまとめたロードマップを作ると、気持ちがタスクを行う方向に進むかもしれません。ToDoリストを作成するには、以下のようなソフトを使うのもアリ。

メーター表示でタスクの達成率が一目でわかりやる気が維持できるフリーのToDoリスト「todometer」 - GIGAZINE


◆4:寝る前にリラックス用のストレッチを行う
就寝前に、ストレッチやヨガ、深呼吸、瞑想などを行うことで、脳のリフレッシュを図ることができます。Cognition Todayによると、脳をリフレッシュすることができれば、その翌朝にはタスクを進めることができ、自信が得られ、先延ばしによる不安で睡眠が妨害されることもなくなるとのこと。

◆5:適切な睡眠を取ることを心がける
物事の先延ばしは、睡眠不足を解消すれば改善が可能という研究結果も報告されています。寝る前にベッドの中からスマートフォンでTwitterやYouTubeにアクセスしてしまって夜更かしをするなど、眠りに就くのが遅れてしまう原因を特定して排除し、睡眠習慣を改善することで先延ばしを克服できる可能性があります。

つい物事を「先延ばししてしまう」のは睡眠不足を解消させれば改善可能との研究結果 - GIGAZINE


◆6:無意識に行う習慣を変える
日常的に物事を先延ばしにしてしまうのは、先延ばしにするという行為そのものが無意識のうちに習慣化してしまっている可能性があります。例えば、「SNSをチェックする」という行為は「爪をかむ」などと同じく無意識に行われてしまいますが、これを逆に利用して習慣を変えて無意識で生産的な行動を行うようにしてしまえばよいわけです。

やるべきことをぐずぐずと先延ばしにする習慣を利用して逆に生産性を上げることができる - GIGAZINE


◆7:感情の自己制御戦略を用いる
心理学者のMatthias BerkingとBrian Whitleyは著書「Affect Regulation Training」の中で、「感情の自己制御戦略」という以下の4つの方法を奨励しています。
・先延ばしするタスクを選ぶ。
・タスクに対する嫌悪感や否定的な感情を意識下に持ち込む。
・退屈、失敗や判断への恐怖心など、ネガティブな感情に耐えられるように自律する。
・構造化された方法で自分自身の感情を制御する。自分が打たれ強く、回復力があると自分自身に言い聞かせる。

◆8:マインドフルネスを行う
今自分自身に起こっている物事に注意を向けるというマインドフルネスには、感情を制御したりストレスを軽減したりする効果があり、認知・行動・感情の経路を介して自律を促進する、とCognition Todayは主張しています。ただし、マインドフルネスにポジティブな効果があるかどうかは意見が分かれるところで、2018年に発表された研究では「マインドフルネスには逆に仕事のモチベーションを下げる可能性がある」ことも示唆されています。

マインドフルネスな瞑想は仕事のモチベーションを下げる可能性が示される - GIGAZINE


◆9:過去の怠慢な自分を許す
過去にタスクを先延ばしにして、罪悪感やストレス、不安にさいなまれていた過去の自分を許すことも効果的です。自分自身に対して寛容であることは、自分に対するネガティブな感情を減らし、同じようなタスクを先延ばしにする可能性を減らすと2010年に発表された論文で主張されています。

◆10:ポモドーロ・テクニックを使って時間を管理する
ポモドーロ・テクニックとは、短時間の集中作業と休憩をワンセットにして繰り返し行い、作業時は常に集中して生産性を高めるというもの。例えば大きなタスクを一気に行おうとすると、後半は生産性が落ちてしまい、効率が悪化するもの。しかし、例えば「25分の作業→5分の休憩」と30分単位で作業を小分けにして行えば、短い時間だけ集中することを繰り返すことで効率を上げることが可能。実際に「ポモドーロ・テクニックを実践することで仕事のパフォーマンスが劇的に向上した」という報告も挙がっています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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