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CMが流れないNetflixだけを見る子どもは1年で400時間も節約していることが判明

by Anna Maria Liljestrand

近年では従来のテレビに代わって動画配信サービスが大きく広がりを見せており、Netflixは2018年時点で1億3000万人を超える加入者数を誇っています。アメリカではテレビが「Netflix専用」になっている家庭も多いそうで、そのような家庭に育つ子どもは、テレビを見る家庭と比較して1年間で最大400時間もCMを見る時間が少ないと報告されています。

Netflix Saves Our Kids From Up To 400 Hours of Commercials a Year | LocalBabysitter.com
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近年ではスマートフォンに夢中となる子どもが増えていますが、2歳から11歳という低年齢の子どもにとっては依然としてテレビが大きな娯楽です。アメリカ・ミシガン州で行われた調査によれば、2歳から5歳の子どもは1週間あたり32時間を、6歳から11歳の子どもは1週間あたり28時間を、テレビを見て過ごすことがわかっています。

単純に考えれば、2歳から5歳の子どもは1年間あたり1600時間以上、6歳から11歳の子どもは1年間あたり1400時間以上もテレビを見て過ごしている計算です。

調査企業のニールセンが2014年に行った調査によれば、一般的なテレビ放送では1時間あたり平均で15分38秒ものCMが流されているそうです。この調査結果に基づくと、2歳~5歳の子どもは1年間で400時間以上、6歳~11歳の子どもたちは1年間で360時間以上もCMを見ていることになります。

by John Markos O'Neill

子どもたちにとってテレビから受ける影響は少なくありませんが、一方でテレビのあり方は変わりつつあります。近年では通常のテレビ放送をほとんど見ることなく、テレビがNetflixなどの動画配信サービス専用となっている家庭も増えつつあるとのこと。

動画配信サービスでは一般的に、動画を視聴している最中にCMが流れません。そのため、Netflixしか見ない子どもたちは通常のテレビ放送を見ている子どもたちと比較して、1年間あたり400時間近いCMを見ずにすんでいることになります。

NetflixやHulu、Amazonプライムといった動画配信サービスでは、子ども向けの娯楽や教育的な内容を含んでいるコンテンツも配信されるようになっており、映画などを見るだけでなくテレビの代替にもなりつつあるといえます。

by Drew Rae

一方で、近年は子どもがYouTubeを見る時間も増加しており、多くの子どもたちは広告オフの有料サービスに登録せずにYouTubeを視聴しています。そのため、テレビのCMは見なくても、YouTubeのCMをよく見る子どもは増えているとのこと。子どもをターゲットにしている企業は、テレビだけでなくYouTubeの広告にも力を入れることで、より子どもたちにアピールできる可能性があります。

今のところCMをたくさん見た子どもと、そうでない子どもの間にどのような違いが出るのかは不明です。しかし、近い将来には「幼少期にCMを多く見た人はCMの影響を受けやすい」「CMを見過ぎた人はCMに対して懐疑的」といったことが明らかになるかもしれません。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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