本物のパスタを使いながらも実際に稼働する「パスタPC」を実際に作ってみたムービーがYouTubeで公開される

Windows 10搭載の電子辞書を自作した高校生のように、世の中には思いもつかないモノを使ってPCを作ってしまう人がいます。クリエイターのミカ・ラプランテさんは奥さんが何気なく言った「パスタでPCでも作れば？」という冗談に対して、自身の創造性とハードウェアに対する深い理解を元に、実際に「パスタPC」を完成させました。パスタPCのメイキングと、実際に動作している様子がYouTubeで公開されています。

I made a PC out of pasta and it WORKED | Crazy PC Builds - YouTube


This YouTuber Built a Working PC Out of Pasta - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/43jdw9/this-youtuber-built-a-working-pc-out-of-pasta

自身のYouTubeチャンネルに製品のレビューなどを投稿しているラプランテさんがパスタでPCを作ろうとしたきっかけは、奥さんに言われた「パスタでPCでも作れば？」という冗談だったとのこと。

まずはパスタPCの材料から。パスタはRONZONIなどのアメリカでごく普通に手に入るものを使っているようです。

PC部分は1年前にタッチパネル機能が壊れたというASUS Transfomerの部品を流用しています。

実際にパスタPCを作成します。まずはASUS Transfomerのマザーボードやバッテリーなどのパーツを、ピンセットやドライバーなどを使ってすべて取り外します。

パスタPCの外装部分となるのはラザニアに使われる平たい板状のパスタ。

長細い板状パスタを並べて、糊付けして1枚の大きな正方形に近い板にします。

パスタ板の上に、バッテリー・マザーボード・入出力ポートなどの取り外したASUS Transfomerのパーツを並べ、配線します。並べる際には、入出力ポートなどの外部機器とコネクタで接続するパーツを外縁側に配置します。

パーツをすべて配置したら、太めのマカロニタイプのパスタで高さを調節し、マカロニの穴を使ってエアフローを確保します。その上に板状パスタを並べ、糊付けしていきます。ちなみに、なぜか接着中はイタリアのカンツォーネ風のBGMが流れます。

ミートソースカラーの絵の具でデコレーションをして完成。

完成したパスタPCはこんな感じで、ラザニアのような見た目です。塗装のおかげか、天面はチーズがとろけているようにもみえます。

背面にはUSBやHDMIポートが搭載。

サイズはかなり大きめ。ラプランテさんの右隣で猫が怪訝そうな顔でパスタPCを見つめています。

実際にパスタPCを使ってみます。まずはモニターとパスタPCを接続します。

電源を入れます。

古くて壊れていたASUS Transfomerをベースにしているせいか、初回起動直後はWindowsを再インストールする必要がある様子。

再インストールすると、ちゃんとWindows 10が起動しました。

パスタで挟んだPCながら、車でサッカーする3D対戦スポーツゲーム「Rocket league」をプレイ可能。

HuluやYouTubeなども試聴できます。

ちゃんと動作してみせたパスタPCでしたが、ラプランテさんいわく、パスタPCに搭載されたAtom CPUとサウンドチップではスペック的に限界があるとのこと。ラプランテさんは「期待するほど上手くいかなかった。しかし、他に方法はないんだ」とため息をついて、お湯を沸かし始めました。

塩をファサーッとお湯に入れて……

我が子をかき抱くようにパスタPCを抱きしめ、別れを告げるラプランテさん。

お湯がぐつぐつと煮えたぎる、明らかにサイズの合わない鍋にパスタPCが投入されます。

慟哭するラプランテさん。

徐々にパスタPCはその形を失っていき……

でろりと無残な姿に。

弔いのためなのか、トマトソースをかけられて完成。

パスタPCはもちろん食べられないため、注意してください。

このムービーに対して、YouTube上では「パスタ・ラ・ビスタ、パスタPC」といったパスタPCに対するお悔やみのコメントなどが寄せられています。