セックスと暴力を含む壮大なファンタジーとして人気爆発した「ゲーム・オブ・スローンズ」の特殊メイクがいかにすごいのかがムービーで公開中

ドラマが公開されて以来エミー賞を含む数々の賞を受賞し、全プラットフォームにおける1エピソードあたりの平均視聴者数が3000万人に達したという人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」は、2019年4月15日(月)から最終章が世界同時放映となります。壮大なドラマの撮影の裏には50人を越える特殊メイクスタッフが、撮影が始まるまでに何時間もかけて役者に特殊メイクを施していたということで、その知られざる裏側が公開されています。

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グラスに立てられた道具の数々。

これはゲーム・オブ・スローンズの特殊メイクを作っていくもの。

特殊メイクといっても、一見してフェイクだとわかるモンスターの顔などだけではなく、傷跡なども作り出します。

「ゲーム・オブ・スローンズにおいて、どれほど広範囲で特殊メイクが行われているのを視聴者が気づいているのかはわかりません」と語るのは……

特殊メイクデザイナーであるBarrie Gowerさん。

台の上で広げられているのは……

うろこ化した皮膚。ペリペリと剥がせるように作られていました。

特殊メイクはものすごく複雑で、そして時間のかかる作業です。

まず役者の頭部の鋳型を作ることから始まり……

実際にマスクを作っていきます。

細かな着色を含め、完成までには膨大な時間を必要とします。

そして役者の準備がようやく整ってから撮影が行われるわけです。

カメラとグリーンバックの間で演じるこの状況が……

以下のような完成形に。特殊メイクを行うスタッフたちの努力が最終的な映像で実を結ぶわけです。

VFXを含まない撮影現場の様子はこんな感じ。

１つの特殊メイクを作り出すには、平均で4～6週間が必要とのこと。

もちろん、特殊メイクを行う役者も長時間いすに座る必要があり、大きな忍耐が必要とされます。どのくらいの準備が必要かはキャラクターによりけりですが、メイクに8時間かかる場合もあるそうです。

このため、撮影のリハーサルが行う時には既に特殊メイクスタッフは一仕事終えた状態に。

撮影中は特殊メイクにおかしなところがないかチェックしつつも、作ったものがドラマの世界で動くことを楽しむ段階にあるとのこと。

撮影が行われる12時間の間、メイクが役者から落ちてしまわないかを確かめます。

そして撮影が終わり、役者から特殊メイクを剥がすのに2時間がかかるとのこと。

ドラマのシーズンが進むごとに、特殊メイクはどんどん大規模に。

作業場では50人のスタッフが常駐。

これだけの大人数をマネージメントするのは大変なことですが、才能あるスタッフたちをうまく確保することに成功しているとのこと。

Gowerさんはシーズン4からゲーム・オブ・スローンズに関わっていますが、当時、特殊メイクが必要なワイトは6人でした。

6人のワイトの特殊メイクでさえ非常に苦労したとのことですが……

翌年にはその数が爆発的に増加。

この時から、ワイトやホワイトウォーカーが演じる際には常時40～50人の特殊メイクスタッフが現場にいるようになったそうです。

スタッフたちの労力の結晶はこの通り。

残りのエピソードが13話しかないと気づいた時、Gowerさんは失望したそうですが、「これは遺言のようなものだ」と考えたといいます。

ゲーム・オブ・スローンズは人生の大きな一部であり、ドラマが終わって次のプロジェクトに移らなければならないことは、つらいことだとのこと。またスタッフたちは1つの家族のようになっており、離れることに恐怖を抱く人もいるだろうとGowerさんは考えています。

「終わりは近くにやってきていますが、それは壮大なエンディングになると思います」とGowerさんは語りました。