サムスンがAppleやGoogleなどに折り畳みディスプレイのサンプルを提供して売り込みか

2019年2月末に折り畳み型ディスプレイを採用したフォルダブルフォン「Galaxy Fold」を発表したサムスンが、早くもAppleやGoogleに折り畳みディスプレイを供給するプランを持ちかけていると韓国メディアが報じています。

삼성, 애플에 폴더블 디스플레이 공급 추진…성사 땐 '파괴력' - 전자신문
http://www.etnews.com/20190227000439

Foldable iPad design imagined in new render - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2019/03/03/foldable-ipad-render-samsung/

iPhoneブランドを展開するAppleもフォルダブルフォンを意識しているのは間違いなく、Appleが折り畳みディスプレイを採用したモバイルデバイスの特許を出願していることは既に報じられています。

Appleも折り畳みiPhoneを開発中、どんなデザインになるのか？ - GIGAZINE

韓国メディアのETニュースによると、2019年2月27日にサムスングループの構成企業であるサムスンディスプレイが、Galaxy Foldに採用されているものよりも少しだけ小さい7.2インチの折り畳みディスプレイを作成してAppleに打診したとのこと。また、サムスンは同じディスプレイをGoogleやHuaweiにも売り込んでいるとETニュースは報じています。

スマートフォンメーカーとしてAppleとしのぎを削り、デザイン特許を巡って8年以上も法廷で戦いを繰り広げたサムスンですが、一方でAppleにiPhoneで用いられるディスプレイを提供してきたのもサムスンでした。例えば、iPhone XSとiPhone XS Maxで使われているSuper RetinaカスタムOLED(有機EL)ディスプレイはサムスンから供給されています。

また、GoogleはAndroid搭載型スマートフォンのフラッグシップモデルとして、自社開発のPixelシリーズを展開しています。もしAppleとGoogleがサムスンの折り畳みディスプレイを採用したモデルを発表すれば、フォルダブルフォン関連産業が急成長するきっかけになるだろう、とETニュースは述べています。

・おまけ
これまでにない新しいスマートフォンの形としてフォルダブルフォンは世界中から注目を集めていて、特に大手スマートフォンメーカーであるサムスンのGalaxy Foldは驚きをもって迎えられました。そんなGalaxy Foldが「もし90年代に発売されていたら？」という妄想を、有志がムービーにまとめて公開しています。

The Samsung Galaxy Fold in the late '90s - YouTube


登場する「galaxy FOLD」は全4色。アンテナとテンキー、モノクロの液晶画面を備えています。

モノクロの液晶画面は195×96のおよそ1万8700ピクセルです。

ぱっと見はただの携帯電話ですが……

数字ボタンの部分は開閉可能で、広げると液晶画面がさらに2つ増えるという仕組み。「薄い液晶画面の間をシームレスにつなげる」を90年代後半の技術力でどうやって可能にしているのかは謎です。

画面を横にすることでさまざまな情報を映し出すことが可能。

3画面のそれぞれにページを表示させて3つのアプリケーションを並列で動かしたり……

3画面をつなげて一枚の大きなディスプレイにすることもできます。

「電池を2つ積んでいて、連続通話時間は5時間」とのこと。電池が切れる直前に液晶画面に電池切れマークが表示され、黒い線がディスプレイを横切るように表示されて電源がプツッと切れてしまう様子は、2019年にはほとんど目にしない光景となりました。

Galaxy Foldの予約受注ページは飾りっ気がなく、ほとんどが文字ばかり。リンクもHTMLによるハイパーリンクのままで、企業サイトではほとんど見かけられなくなった懐かしいデザインです。なお、閲覧しているブラウザは2008年にサポートが終了したNetscapeで、OSはWindows 95でした。