ほのぼの農耕体験ゲーム「スターデューバレー」がまさかのeスポーツ化、約400万円の賞金をかけてプレイヤーが火花を散らす

田舎で森を切り開いて開墾した農場を発展させていく「スターデューバレー」は、カントリーライフをマイペースで体験できるシミュレーションRPGです。のんびりと開拓生活を楽しむというそのゲーム内容は、60分の1秒を争うようなeスポーツの競争世界とは関わりがなさそうですが、なぜかおよそ390万円もの賞金がかけられた公式大会が、ゲーム実況のストリーミング配信サービスのTwitchが主催するeスポーツチャンネルで開催されました。

Even Stardew Valley has a competitive esports scene - Polygon
https://www.polygon.com/2019/2/26/18241958/stardew-valley-twitch-esports-competition

eスポーツはゲームプレイヤー同士の対戦を競技化したものであるため、競技タイトルに採用されるゲームは対戦型格闘ゲームやリアルタイムストラテジー、3Dシューティング、サッカーやモーターレースなどのスポーツシミュレーションといったジャンルが採用されることがほとんど。しかし、eスポーツが隆盛を見せるにつれて、農業用機械のシミュレーターゲームである「Farming Simulator 19」の大会がメーカー公式で開催されるなど、これまでは対戦に不向きだと思われたジャンルのゲームもeスポーツに採用されるケースもでています。

賞金総額3000万円超のeスポーツリーグがまさかの農業シミュレーションゲームで誕生 - GIGAZINE

2019年2月26日に、Twitchが主催となってeスポーツの公式大会を開催・配信するチャンネル「Twitch Rivals」では、「ハースストーン」「Dota 2」「リーグ・オブ・レジェンド」「プレイヤーアンノウンズバトルグラウンズ」「フォートナイト」などの公式戦が開催され、その模様がTwitchで実況されました。

また、2019年2月上旬にサービスが開始の「Apex Legends」はTwitch Rivalsで初の公式大会を開催。その中で樹立した「1日あたりの配信視聴時間合計が840万時間」という歴代4位の記録には、新しいタイトルを吸収していくeスポーツへの注目度の高さが表れているといえます。

そんな人気タイトルが公式競技として名を連ねる中、「スターデューバレー」の公式大会がTwitch Rivalsで開催・配信されました。この大会は、マルチプレイモードを利用して4人1組がチームとなって開拓を行い、その成果を競い合うというもの。

6時間のプレイで開拓用の資金や特定のアイテムを最も集めたチームが勝利という、非常にわかりやすいルールが採用されています。賞金総額は3万5000ドル(約390万円)で、それぞれの部門と順位に応じて500ドル(約5万5000円)から6000ドル(約66万円)までが支払われます。

チーム4人がボイスチャットで積極的に情報交換を行いながら開拓を進めていくスピーディーなゲームプレイは「田舎のスローライフのシミュレーション」とはまた違った展開があります。ひたすら農地を耕して作物を作り続けるプレイヤーもいれば……

特定の珍しい魚を釣ると1000ドル(約11万円)の賞金がゲットできるということで黙々と魚釣りを続けるプレイヤー

「鉱山を最も深くまで掘り進めたプレイヤー」にも賞金が出るため、ひたすら鉱山を掘り返すことに集中するプレイヤーもいました。

実際に行われた大会の様子は以下のムービーから見ることができます。



最も獲得賞金総額の多かったチームは、1万5100ドル(約167万円)をゲットしたKappaRoss。

各チームの獲得賞金の内訳はこんな感じ。指定されていた魚5種類のうち、1種類は捕まえることができなかったとのことで、1000ドルを10チームで山分けしています。

KappaRossは特に開拓用の資金を集めることに焦点を当てていたようで、2位チームの3倍近い金額を集めることに成功し、ぶっちぎりの優勝を決めていました。

なお、「スターデューバレー」はPlayStation 4・Nintendo Switch・Xbox One・PC・iOSでリリースされているほか、Android版も2019年3月14日にリリース予定となっています。

Stardew Valley - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.chucklefish.stardewvalley