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AmazonのベゾスCEOがタブロイド誌から「セクシーなヌード写真」で脅迫されていることを告白

by JD Lasica

Amazonのジェフ・ベゾスCEOが、アメリカのタブロイド誌であるNational Enquirerから「ヌード写真を掲載するぞ」と脅されていることを告白しました。National EnquirerはベゾスCEOと親密な関係にあったとされるニュースレポーターのローラン・サンチェス氏の写真も入手しており、「写真の非公開と引き換えにNational Enquirerの出版社であるAmerican Media, Inc.(AMI)への調査をやめろ」と要求してきたそうです。

No thank you, Mr. Pecker – Jeff Bezos – Medium
https://medium.com/@jeffreypbezos/no-thank-you-mr-pecker-146e3922310f

Jeff Bezos says National Enquirer is threatening to publish his nude photos - The Verge
https://www.theverge.com/2019/2/7/18216200/jeff-bezos-amazon-ceo-blackmail-extortion-national-inquirer-claim

David Pecker氏がCEOを務めるAMIは、National Enquirerをはじめとする複数のニュースメディアを所有しています。2018年には、AMIとNational Enquirerに「Catch and kill(捕獲と殺害)」疑惑が持ち上がり、トランプ大統領の選挙運動にも関わっていたのではないかと考えられています。

Catch and killとは、ニュースメディアや編集者が特定の人物に対して不利益になる情報を持っている情報提供者に接触し、金銭で情報の独占的報道権を取得し、その情報を公開せずに黙殺するというもの。情報提供者と契約を交わして金銭を渡すことで情報提供者を黙らせて、情報自体を独占してしまうことで協力関係にある人物を助けることができる仕組みです。

AMIはCatch and killを利用してさまざまな政治関係者を助けており、2015年には翌年のアメリカ大統領選挙に立候補していたトランプ氏を守るため、トランプ・タワーでドアマンを務めていた男性からNational Enquirerが情報を購入したほか、2016年にはモデルのカレン・マクドゥーガル氏へ15万ドル(約1650万円)を支払い、トランプ氏の女性関係についての情報を握りつぶしたとされています。

by Michael Vadon

そんな中、ベゾス氏は自身のプライベートなテキストメッセージがNational Enquirerに掲載されたことを知り、いったいどのようにしてNational Enquirerがテキストメッセージを入手したのか調査を始めました。セキュリティ問題の専門家であり作家でもあるGavin de Becker氏を雇って行われた調査は、やがて本来の調査目的だけでなく、Catch and kill疑惑についても広がっていったとのこと。

2019年2月はじめごろ、ベゾス氏はNational Enquirerへの調査にPecker氏が「激怒している」と知らされたと述べており、その数日後にはAMIが直接「調査をやめなければこちらもさらに多くのメッセージや写真を公開する用意がある」と伝えてきたそうです。しかし、ベゾス氏を含む調査チームのメンバーが脅しに反応しなかったため、ついにAMIはメールで脅迫してきたとベゾス氏は述べています。

メールには「ベゾス氏が行った局部の自撮り、サンチェス氏のセクシーな写真、白いタオルしか身につけていないベゾス氏が風呂場で撮ったセクシーな自撮りなど、多くの写真を公開する用意がある。しかし、ベゾス氏およびde Becker氏が調査をやめて、AMIに不正はなかったと宣言すれば写真を公開しない」と書かれていました。

by Vijay Putra

事実、ベゾス氏はこのメールには注意を引かれたと述べています。しかし、「自分のような立場の人間がニュースメディアの脅迫に立ち向かわなくては、他の誰に立ち向かえるだろうか」と考えたベゾス氏は、メールの内容も含めて全てを公開することにしたとのこと。

「本当のジャーナリストであれば、『あなたが私のためにXという行為をしてくれれば、私はあなたの恥ずかしい情報を公開しません。しかし、ただちにXしなければ私はあなたの恥ずかしい情報を公開します』などという提案は行いません」とベゾス氏は記しており、今回の脅迫はAMIに関する悪いウワサを肯定するものだとしています。

ベゾス氏に対して行われたAMIの脅迫はジャーナリズムの特権をAMIが武器にして、重要な情報を隠滅し、ジャーナリズムの真の主義と目的を無視するものであるとベゾス氏は主張。当然ながら自身も恥ずかしい写真を公開されたくはないが、政治的な脅しや汚職に屈するつもりはないと述べました。

by James Duncan Davidson

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in メモ, Posted by log1h_ik

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