レビュー

「ルンバはどれを買うべきか」議論に終止符を打つほどコスパ最強の水洗い可能ダスト容器搭載の「ルンバe5」レビュー


ロボット掃除機の定番ともいえるiRobotのルンバシリーズから、水洗い可能なダスト容器を搭載した「ルンバe5」が登場しました。ルンバ史上最高性能を備えたフラグシップモデルの「ルンバ980」が12万円台であるのに対し、ハイエンドモデルに負けない能力を備えていながらも5万円台と半額以下の価格に抑えられているというルンバe5を、あらゆる角度からチェックしてルンバ980とも比較してみました。

e5|ロボット掃除機 ルンバ | アイロボット公式サイト
https://www.irobot-jp.com/product/e5/

◆ルンバe5レビュー
ルンバe5の外箱はこんな感じの、持ち手のついた縦長の表面加工された段ボールです。


中には、ルンバe5本体・ホームベース(充電ステーション)・電源コード・交換用フィルター・デュアルバーチャルウォール・乾電池・説明書と保証書などが入っていました。


ルンバe5はこんな感じ。黒を基調としたカラーリングで、見た目はこれまでのルンバとよく似ています。


天面には持ち運び用のハンドルがついています。


ルンバe5の重量は3.9kgと重さがありますが、ハンドルを使うと楽に持ち運びできます。


ルンバe5の寸法は直径351mmで、大きさを比較するため、A4コピー用紙を横向きに重ねるとこれくらいの差があります。


ルンバe5の高さは92mmで、交通系ICカードと並べてみるとほぼ同じ高さに見えます。


天面中央には左からルンバe5をホームベースに戻す「Homeボタン」、掃除を開始する「CLEANボタン」、特定の範囲を集中的に掃除する「Spotボタン」があります。


ルンバe5の正面、天面側の小さな出っ張りは赤外線センサーで、バンパー内部にもセンサーが備わっています。搭載されたセンサーを使ってルンバは上手に走行してくれるわけです。


正面のバンパーはルンバe5が家具などにぶつかった時、衝突のショックをやわらげてくれます。


背面には水洗い可能のダスト容器が搭載。


ルンバe5をひっくり返し、裏面を見てみます。


ブラシはラバー製の「デュアルアクションブラシ」が搭載されています。


ちなみに、700シリーズ、600シリーズ、500シリーズのルンバでは、毛ブラシが搭載されています。毛ブラシにはブラシの毛の間に、髪の毛などがよく絡まってしまいますが、ルンバe5のラバー製のデュアルアクションブラシには、引っかかる部分がないので髪の毛などが絡まりにくいというわけです。


底面の縁近くには段差を感知してくれるセンサーが備わっています。このセンサーのおかげで、ルンバは階段などから落下せずにお掃除してくれるというわけです。


正面側には部屋の隅を掃除してくれるエッジクリーニングブラシがあります。


タイヤはこんな感じで押し込めるほどのサスペンション。多少の段差は無視して走行可能です。


ルンバe5の付属品を見ていきます。これはホームベースで、ルンバe5の充電ステーションになります。


ホームベースの底面にはすべり止めがついています。


ルンバe5で掃除する部屋の壁際にホームベースを設置すると、掃除終了後にルンバe5はホームベースに自動で戻って充電してくれるというわけです。


これはデュアルバーチャルウォールです。デュアルバーチャルウォールを使うとルンバが侵入できない区域を作れます。


付属の単3電池を2つ入れます。


背面の電源を入れると、正面に直線状に侵入不可領域を作る「バーチャルウォールモード」と、デュアルバーチャルウォールを中心とした円形の侵入不可領域を作成できる「ヘイローモード」を選択可能になります。


以下のムービーで、実際にルンバe5が床を掃除してくれている様子が確認できます。

ルンバe5が実際に稼働している様子 - YouTube


ルンバe5は壁際や椅子の周囲を沿うように丁寧に掃除してくれます。椅子の脚などの細い物体にはブレーキをかけずに「ゴンッ」とぶつかりますが、これはルンバ980でも同じでした。

ルンバe5は玄関の段差なども検知して自動で回避してくれます。


掃除が終わった後は、ダスト容器を清掃します。ダスト容器取り外しボタンを押すと……


パカッとダスト容器が取り出せます。


ダスト容器の天面にはボタンがあり、押すと吸引口のフタが開きます。


吸引口のフタを開けて、溜まったホコリなどをゴミ箱に捨てられます。


ダスト容器の側面にはフィルターがついています。手で上下を押さえるように引き抜くと外すことが可能。


フィルターは取り外したダスト容器は、水で中身を直接洗浄できます。


ダスト容器を実際に水洗いして、キレイにしてる様子は以下のムービーで確認できます。

ルンバe5のダスト容器を水洗いしてキレイにしてみた - YouTube


実際に水洗いしてみると、こんな感じでダスト容器はピカピカになります。


ダスト容器は小さいので、手で隅々まで掃除するのは難易度が高めです。水洗い不可の旧式ルンバのダスト容器はこんな感じで、どうしても細かい汚れが残ってしまいます。汚れが残っていると、ルンバの吸引力低下につながったり、何より「掃除してくれるルンバが汚いってどうなんだ?」と思えてきたりするものですが、ルンバe5ならダスト容器を丸ごと水洗い可能なので、常に清潔な状態をキープできます。


ルンバe5のフィルターはゴミ箱の上ではたいて、ゴミを落としてキレイにします。フィルターは週に1度は掃除し、2カ月ごとに交換することが推奨されています。


洗浄後はダスト容器をちゃんと乾かし、フィルターを取り付け、ダスト容器をルンバe5に差し込んで……


カチャッと押し込んで、ダスト容器のお手入れは完了です。


◆ルンバ980と比較してみた
ルンバの最上級モデルである「ルンバ980」と比較してみます。

ルンバe5(左)とルンバ980(右)を並べてみるとこんな感じ。ルンバe5の大きさは直径351mm×高さ92mm、ルンバ980は直径353mm×高さ92mmとほぼ同じ大きさです。


バンパーはルンバe5(左)では極厚仕様になっており、より衝撃に強そう。


ルンバ980は天面にカメラが搭載されており、「iAdapt 2.0」という判断プロセスでまだ掃除していないスペースを認識して効率良く掃除が可能。それに対してルンバe5はカメラが搭載されていないので、天面はボタンとハンドルのみのシンプルなデザインとなっています。


底面を比べてみるとこんな感じ。ブラシなどの色は異なりますが、同じものを使用しているとのこと。


ルンバe5(左)のダスト容器よりも、ルンバ980(右)のダスト容器のほうが少し大きめです。


ルンバ980ではダスト容器の中にモーターが入っています。モーターが原因でダスト容器は大きく、水洗い不可になっています。


ルンバe5では駆動音が静かになったとのことなので、ルンバe5とルンバ980の駆動音も比較してみました。駆動音の差は、以下のムービーで聴き比べるとよくわかります。ムービーでは最初にルンバe5、ルンバ980の順番で動作させています。

ルンバe5とルンバ980の駆動音を比べてみた - YouTube


ルンバe5のほうが駆動音が小さめで、ルンバ980はより高音を出します。ルンバ980は背面に排気口があるのですが、ルンバe5はじっくり見てもわからないほど排気口が小さく、隠れた位置に配置されているようで、その分少しだけ駆動音が小さく感じるようでした。

◆ルンバe5をアプリで操作
ルンバe5はスマートフォンアプリ「iRobot HOME」で操作可能です。iRobot Homeのセットアップ方法とアプリの詳細は以下のレビューで詳しく解説しています。

お掃除ロボ「ルンバ」が頭脳派に、スマホ操作可能&カメラ搭載で部屋の形や家具の位置を把握して掃除可能になった「ルンバ980」レビュー - GIGAZINE


ルンバe5はiRobot HOMEアプリから起動と、ホームベースに戻す操作が可能です。


履歴ではルンバe5の今までの清掃回数や合計清掃時間などが確認可能。


ルンバ900シリーズでは清掃履歴から、カメラを使用した「Clean Map」と呼ばれるルンバがどこを掃除したかマップ状に可視化してくれる機能があります。ルンバ900シリーズはカメラを使って、複数の部屋も効率的に掃除してくれるとのこと。


しかし、ルンバe5にはカメラが備わっていないので、「Clean Map」は見られません。また、部屋のドアを開けていると複数の部屋を掃除してくれるものの、ルンバ900シリーズのように複数の部屋を計画的に掃除してくれるわけではないようです。


他にもルンバ900シリーズでは「清掃モード設定」が可能です。吸引力が必要な場所では自動で吸引力を上げてくれる「カーペットブースト」や、清掃モードでは自動モードの他にも、部屋を1回掃除する「クイックモード」や部屋を2回掃除する「2回の走行」が選択できます。家具の周囲などを細かく掃除せずに素早く掃除する「エッジクリーン」モードも選択可能でした。ルンバe5ではこれらの「清掃モード設定」は搭載されていません。


スケジュール機能はルンバe5、ルンバ900共通で搭載されています。


ルンバe5はAmazon Alexa、Google Assistantなどのスマートデバイスや、IFTTTとの連携も可能です。実際にIFTTTとルンバを連携させる方法は以下のレビューを参照してください。

IFTTTを使ってルンバにTwitterで掃除開始を命令&メールで完了報告させてみた - GIGAZINE


実際に比較してみると、ルンバe5の吸引力は従来シリーズの5倍で、ルンバ980よりも吸引力は劣るのですが、ダスト容器が水洗いできたり駆動音が小さくなっていたりと、独自の利点が複数あります。ルンバe5は本体価格が税別4万9800円と、ルンバ980の本体価格税別12万5000円の半分以下の値段であるため、「ハイエンドモデルのような細かな清掃モードはいらない」という人にはピッタリなモデルといえそうです。

ルンバe5はアイロボット公式オンラインストアAmazon.co.jpなどから購入可能です。記事掲載時点でAmazon.co.jpでの価格は税込5万2097円となっていました。

Amazon.co.jp: 国内正規品 アイロボット ルンバe5 ロボット掃除機 RoombaE5: 家電・カメラ

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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