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人生には孤独が身に染みる「3つの年代」が存在する

by josealbafotos

孤独は肥満よりもはるかに多くの人の命を奪っているといわれており、今や世界的な健康問題の1つとなりつつあります。孤独の原因について多くの研究者が調査しており、「孤独を感じやすい年代」についても調べられてきましたが、その研究結果には相反する内容もありました。新たな研究では、これまで考えられてきたよりも孤独を感じている人が多いこと、そして「人生には孤独を感じる3つのピークがあること」が示されています。

High prevalence and adverse health effects of loneliness in community-dwelling adults across the lifespan: role of wisdom as a protective factor | International Psychogeriatrics | Cambridge Core
https://www.cambridge.org/core/journals/international-psychogeriatrics/article/high-prevalence-and-adverse-health-effects-of-loneliness-in-communitydwelling-adults-across-the-lifespan-role-of-wisdom-as-a-protective-factor/FCD17944714DF3C110756436DC05BDE9

Serious Loneliness Spans the Adult Lifespan but there is a Silver Lining
https://ucsdnews.ucsd.edu/pressrelease/serious_loneliness_spans_the_adult_lifespan_but_there_is_a_silver_lining

There Are 3 Key Times in Life When You Are The Most Lonely, Study Shows
https://www.sciencealert.com/loneliness-peaks-at-three-key-times-in-life-but-there-s-a-unique-way-to-fight-it-scientists-say


カリフォルニア大学サンディエゴ校の遺伝子神経精神医学者であるDilip Jeste氏の研究チームは「高齢者は1人で過ごすことが多いため、孤独を感じやすい」という仮説を立てて調査をスタート。サンディエゴで暮らす27歳から101歳までの被験者340人の精神的な健康状態を分析したところ、人は80歳後期に孤独のピークを迎えるということが示されたのですが、一方で人が孤独を感じる時期は他にもあることが示されました。20代後期、そして50代中頃にも多くの人が孤独のピークを迎えていたといいます。

なぜこれらの時期に孤独のピークがあるのかはわかっていませんが、研究者は年代に伴う課題やストレスが存在するためではないかと考えています。「20代後期は決断の時期であり、周囲の人が自分よりもいい決断をしているように見えてストレスを感じるものです。また、『どうしてあんなことをしてしまったんだろう』と多くの罪悪感を経験する時期でもあります」とJeste氏はCNNに対して語っています。一方で、50代中頃は「中年の危機」と呼ばれ、健康に問題が出てきて死を意識することから孤独が悪化するとのこと。そして80代後期は認知症といった健康的な問題や友人の死といった経験から、心理的な負担が頂点に達します。

by artbejo

研究チームが驚いたのは、3つのピークは非常に顕著ではあるものの、それ以外の全ての年代にも孤独が広がっていたことでした。

これまでの研究結果で、アメリカ国民が孤独を感じている割合は高く見積もって57%、低く見積もって17%だといわれてきました。しかしJeste氏らの研究の被験者は、それよりも高い76%の人々が中レベルから高レベルの孤独を経験していたそうです。研究を行う前、Jeste氏らは被験者の孤独レベルは15~57%の範囲内に収まるだろうと考えていたため、この調査結果は「注目に値する」と述べられました。被験者は重度の体調不良を患っておらず、うつや統合失調症といった精神疾患もない、「普通の人々」だったといいます。

また研究チームは、被験者の孤独度レベルとともに「The San Diego Wisdom Scale(SD−Wise)」という方法で人間の賢明さについても調べました。SD−Wiseは「一般常識」「感情のコントロール」「他者への共感力、思いやりなどの社会性」「自己理解」「多様性に対する寛容さ」「曖昧で不確実なことへの対処能力」などと関係する、脳のコアとなる部分について測定する方法です。この結果、孤独と賢明さには逆相関の関係が見られることが判明。つまり、賢明であるほど孤独を感じることは少なくなるということが示されたのです。

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孤独については科学的に分かっていない部分が多く、今回の研究は小規模なものであったことから、確証を得るにはさらなる研究が必要とされています。しかし、今回の研究は、世界的な健康問題となりつつある「孤独」について新しい知見を示すものといえます。「孤独は社会的隔離のことではなく、違った考え方が必要です。たった1人でいても孤独を感じない人がいれば、多くの人に囲まれていても孤独な人もいます。私たちに必要なのは、彼らに介入して人をつなげ、人々をより賢明にするための解決法です」とJeste氏は述べました。

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