レビュー

フィルター掃除不要でカビや雑菌に強い加湿器「象印 スチーム式加湿器 EE-RN50」レビュー


空気が冷えて乾燥する季節にかぜを引いたりしないためには、加湿器などを使って適度な湿度を保ち、のどを保護することが重要です。加湿器には「スチーム式」のほかフィルターで水を気化させる「気化式」、超音波を使う「超音波式」などがありますが、フィルターの掃除が面倒だったり、水の粒子とともにカビや雑菌が空気中に舞う心配があったりします。象印から登場している煮沸して蒸気を生み出す「スチーム式」の加湿器「EE-RN50」はフィルターがないので掃除が不要でメンテナンスが簡単、しかも沸騰した蒸気なので清潔……ということで、その使い勝手をみてみました。

スチーム式加湿器 EE-RN型|商品情報|象印
https://www.zojirushi.co.jp/syohin/humidifier/eern/

◆外観レビュー
「EE-RN50」はこんな感じの箱に入って到着しました。


箱を開けて本体と付属品を出してみると、本体と電源ケーブルのほか、取扱説明書、「必ずお守りください」と記載のある注意書き、クエン酸洗浄用のクエン酸1回分とクエン酸洗浄についての説明書が入っていました。


本体はまさに「お湯が出るところが無い電気ポット」といった感じの見た目です。重さは約2.4kgとのことですが、片手でひょいと持ち上げられるくらい軽く感じました。これならタンクの水が切れて給水に行くときにも持ち運びがしやすそうです。


操作部はこんな感じ。部屋の状態を示す湿度モニターは「体感湿度」で表示するもので、低湿は37.5%、適湿は37.5%~67.5%、高湿は67.5%以上を示します。体感湿度は象印が作った造語で実際の湿度とは異なるとのことで、目安として見るとよさそうです。


運転モードは大きく分けて「自動モード」と「連続モード」があります。自動モードの「高め」は体感湿度60%、「標準」は50%、「ひかえめ」は40%まで加湿して停止し、連続モードは2種類の加湿量で運転し続けます。


「湯沸かし音セーブ」ボタンを押すと、水温がゆっくり上がるため、蒸気が出るまでにかかる時間が長くなる代わりに水が沸騰する時の音を抑えることができます。


本体の上部のフタにはロック解除用のレバーと開閉つまみがあります。


ロックレバーは押し上げている間だけロックが解除されるので、フタを開けるにはこのように片手でロックを解除しつつ、もう片方の手で開閉つまみに指をかける必要があります。使用中はタンクの中が熱湯になるので、安全のために誤ってフタが開かないようになっているわけですが、慣れないうちは開閉がやや手間に感じるかもしれません。


フタを開けてみたところがこれ。ほとんど電気ポットと同じ構造なので、フィルターを取り外して洗浄する必要は無く、メンテナンスは基本的に1~2ヶ月に1度クエン酸を入れて運転させるだけなので、らくちんです。


フタを取り外すための着脱ボタンは本体後ろにあります。


通常はこのようにプラスチックの部品がフタの金具を押さえていますが……


着脱ボタンを押すとプラスチックの部品が下がるので、フタを引き抜くようにして取り外すことができます。


フタには網目状の蒸気カバーがついていて、蒸気に手などが直接当たらないようになっています。また、フタの後部にある蒸気カバーのつまみを押し上げるとカバーを取り外せるので、フタにほこりがたまったりしたときは直接洗うことができます。


蒸気カバーを外してみるとこんな感じ。


タンクには稼働時間に対応した水の量を示す水位線がついています。例えば2時間しか運転しないのに数時間分の水を入れてしまうと、その水を全て沸騰させないといけないので余計に電気代がかかってしまいますが、水位線を見ながら簡単に必要な分だけ給水できるので、無駄がありません。


さっそく本体のタンクに水を入れます。取扱説明書に「直接タンクに水を注がず容器を使うように」という記載があったためカップを使用。メーカーによると、容器を使うのは本体に水がかかって故障することを防ぐためとのことでした。


◆使用してみる
タンクに給水して「入」ボタンを押して運転を開始するとお湯が沸きはじめて、しばらくして沸騰すると蒸気が出始めました。蒸気は約65度ほどで、手にあたるとやけどするほどではありませんが、やや熱く感じました。夏場だと湿度とともに室温も上がってしまいますが、乾燥機が最も活躍する冬場であれば、むしろ部屋も暖まる効果が期待できます。


以下のムービーでは、最も激しくお湯を沸騰させて蒸気を作る「運転モード 強」で運転した状態と、「運転モード 弱」にした上で「湯沸かし音セーブ」を有効にした状態とをそれぞれ本体から1m、3m、5mの距離で聞き比べている様子が分かります。

「象印 スチーム式加湿器 EE-RN50」の沸騰中の音はこんな感じ - YouTube


運転モードが「強」の状態で沸騰しているところを約1m離れたところから聞いてみると、露骨に「ゴォー」と音がします。


3mの距離では、お湯が沸いている音がややくぐもって聞こえる程度まで音が和らぎます。


5mまで離れても、3mの時とあまり違いはありません。


運転モード「弱」の状態で、さらに「湯沸かし音セーブ」を有効にしてみます。やはり多少は沸騰音が聞こえています。


3mだと環境音に紛れてあまり気にならなくなってきました。


5m離れると、注意しないとお湯が沸騰している音が聞こえない程度になりました。ただし、「湯沸かし音セーブ」機能はタンクの中の温度が94度を超えると切れてしまい、通常運転に戻ってしまいます。このため、どうしても静かな部屋の中であれば聞こえそうな程度には沸騰する音が出るので、寝室に置くのであれば枕元からできるだけ離れた場所に設置したいところです。見方を変えれば、音さえ気にならない環境であればメンテナンスが手間いらずで、カビや雑菌の心配もないメリットを最大限に享受できると言えます。


「EE-RN50」にはタンクの水がなくなり給水が必要になった際に、「給水」ランプを点灯させつつブザーでお知らせする機能があります。


給水を促し、空だきによる機器の損傷を防止するための機能ですが、夜に加湿器を運転させつつ就寝するような場合に、大音量でブザーが鳴って起こされてはひとたまりもありません。そこで、実際に「空だき防止ブザー」を作動させて、どんなブザーが鳴るのか確認してみました。

「象印 スチーム式加湿器 EE-RN50」の空だき防止ブザーが作動している様子 - YouTube


ボタンの横のランプが点きましたが、まぶしく光ったりはしません。音はというと「ピピピッ」と大きめの音が10回鳴ります。


「EE-RN50」には「切タイマー2時間」があり、タイマーを設定した2時間後に運転を停止させることが可能なので、運転させつつ就寝するような場合に便利。「切タイマー2時間」をセットして2時間待ってみたところ、音を出したりやランプを点灯させたりすることなく運転が終わったので、加湿器を稼働させたまま就寝しても、タイマーの音で起こされたりはしなさそうです。一方で、「切タイマー2時間」をセットした状態でも途中で水が切れると「空だき防止ブザー」が鳴ってしまうので、就寝前にはタンクに水が十分に入っているか確認したほうがよさそうです。

「EE-RN50」はAmazon.co.jpで購入が可能で、価格は税込1万4700円です。

Amazon | 象印 スチーム式加湿器 EE-RN50-WA ホワイト 木造8畳 プレハブ13畳 | 象印マホービン(ZOJIRUSHI) | 加湿器

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by log1l_ks

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