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イランの首都・テヘランは大規模な地盤沈下に見舞われていて元に戻すことは期待できないと判明

By Gilbert Sopakuwa

約1500万人が暮らすイランの首都テヘランでは、街の中心部や郊外の平原地帯などで地面の高さが下がる地盤沈下が起こっていることが人工衛星を使った調査で判明しています。

Tehran’s drastic sinking exposed by satellite data
https://www.nature.com/articles/d41586-018-07580-x

Tehran’s drastic sinking exposed
(PDF)https://www.nature.com/magazine-assets/d41586-018-07580-x/d41586-018-07580-x.pdf

Tehran Is Sinking Dramatically, And It May Be Too Late to Recover
https://www.livescience.com/64235-tehran-is-sinking.html

街全体の地面の高さを人工衛星から計測したデータによると、テヘランでは全体の10%にも及ぶエリアで急激な地盤沈下が起こっており、その値は最大で年間25cmにも達しているとのこと。以下のマップでは最も沈下が激しい場所が赤い色で示されています。


この調査を行ったのは、ドイツ研究センターヘルムホルツ協会のドイツ地球科学研究センター(GFZ)の地質学者Mahdi Motagh氏とMahmud Haghshenas Haghighi氏らのチーム。2003年から2017年までの人工衛星データをもとに、街全体の地盤沈下の状況を調査しました。

テヘランでは近年、地面に突然穴が開く「シンクホール」や、巨大な地面の裂け目が突然現れるといった急激な変化が多発。二人の研究者は、その現状と原因の調査を進めました。


地盤沈下の最大の原因は、やはりというべきか、「地下水の減少」にあることが判明。雨が少ないために干ばつが発生し、さらには川の上流にダムが建設されて水の供給量が減ったこと、そして違法な井戸の掘削によって地下水レベルが急激に下がったことで、次々と地面が沈む状況が生じています。

さらに悪いことに、この現象はもう後戻りできないレベルにまで達しているとのこと。テヘラン当局はかつては10万本も存在した井戸を3万本にまで減らすなどの対策を取っていますが、降水量の減少などで地下水の供給そのものが失われてしまったために元どおりの姿に戻ることは厳しい状況。このまま沈下が進むと、ガス管や水道管、鉄道や道路・橋脚などに大きな影響が及ぶリスクが増加しつづけます。

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