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たった3000円で超高性能な空気清浄機を自作する方法


空気中には、植物の花粉や砂、酸化物など、微小な粒子状物質がが飛び交っていて、花粉症やアレルギーなどの原因となることがあります。空気の汚れは空気清浄機を部屋に置くだけでかなり改善されるものの、微小な粒子状物質を確実に取り除けるような空気清浄機はかなり高価。そんな中、ミシガン大学医学部が、屋内の空気中に漂うハウスダスト・花粉などを除去できるレベルの高性能な空気清浄機をわずか25ドル(約2800円)で自作できる方法を紹介しています。

Build a do-it-yourself home air purifier for about $25 | Michigan Medicine
https://www.uofmhealth.org/news/sinus-hepa-0630


たった数千円でどうやって空気清浄機を作るのか、以下のムービーを見ると一発でわかります。

Build a do-it-yourself air purifier for about $25 - YouTube


空気清浄システムの自作を教えてくれるのは、ミシガン大学耳鼻咽喉科の外来診療科の医長であるジェフリー・テレル医師。


テレル氏がまず用意したのはArbor Vacuumの空気清浄機のハイエンドモデルで、その価格は安くても800ドル(約9万円)とのこと。


そして、テレル氏が右手に持っているのは、空気中に含まれる0.3マイクロメートルの粒子の数を6秒ごとに測定できるセンサー。テレル氏がいる部屋内の空気1立方フィート(約2万8000立方センチメートル)あたり、およそ40万以上の微粒子が含まれているということになります。


テレル氏がセンサーを空気清浄機の排気口の前にかざすと……


センサーに表示されている数がぐんぐんと減っていき……


ついには400と、ほぼ0%といってもいいレベルにまで粒子が除去されていることがわかります。この空気清浄機は「HEPA」という規格のフィルタを備えていて、定格風量で0.3マイクロメートルの粒子を99.97%除去できる性能を持っているとのこと。


しかし、一般家庭は10万円前後もする空気清浄機を買うことはできません。そこで、テレル氏が紹介するのが、わずか3000円で近い性能を持つ空気清浄機を自作してしまう方法です。


テレル氏が用意したのは、15ドル(約1700円)ほどの箱形換気扇と、空気清浄機用のフィルターです。


ここで注意しなければならないことは、フィルターには汚れをろ過できるレベルが決まっているということ。テレル氏が用意したフィルターは0.3~1.0マイクロメートルの粒子までを除去できる「MERV 13」というレベルのもの。


フィルターを換気扇の前に貼り付けて、組み立て終了。


これほど単純な構造の自作空気清浄システムは果たして効果があるのか疑問に思ってしまいますが、テレル氏は微粒子を測定するセンサーを換気扇の前に置いて測定を開始。


およそ40万を示していたセンサーの数字はみるみる減っていき……


4万8400という数字にまで低下。99.9%とまではいかないものの、90%近くを除去することに成功していて、花粉やハウスダストに備えるには十分な性能を誇っています。


テレル氏は「この自作空気清浄機をベッドルームなどに置くだけで清浄な空気の中で生活ができるようになります」と勧めていました。

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in ハードウェア,   サイエンス,   動画, Posted by log1i_yk

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