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【訃報】スパイダーマンやアイアンマンの生みの親スタン・リーさん死去


「スパイダーマン」や「X-メン」「アイアンマン」など数々のアメコミヒーローを生み出してきたマーベル・コミックの巨匠スタン・リーさんが亡くなりました。95歳でした。

Marvel Comics legend Stan Lee is dead at 95 - ABC News
https://abcnews.go.com/GMA/Culture/marvel-comics-legend-stan-lee-dead-95/story?id=27911625

弁護士を務めるKirk E. Schenck氏によると、スタン・リーは「今朝(現地時間の11月12日)ロサンゼルスで亡くなった」とのこと。


ウォルト・ディズニー・カンパニーの会長兼CEOであるボブ・アイガー氏は、「スタン・リーは彼が作ったキャラクターと同じくらい特別でした。世界各地のファンを魅了するスーパーヒーローであるスタンは、インスピレーションを与え、楽しませ、そして人々をつなぐ力を持っていました。彼の想像力の規模は、彼の心のサイズをも超えていました」とコメントしています。

ウォルト・ディズニー・カンパニーの公式サイト上にはスタン・リーを惜しむページが登場しており、アイガー氏のコメントなどが掲載されています。

Remembering Stan Lee - The Walt Disney Company


スタン・リーの本名はスタンリー・マーティン・リーバーで、1922年の12月28日にアメリカ・ニューヨークで生まれました。母親はセリア、父親はジャック・リーバー。幼少期、スタン・リーは読書が大好きな子どもだったそうですが、特に漫画に興味を持っていたわけではないそうです。しかし、1930年代後半から1940年代初頭にかけてTimely Comicsのアシスタントとして就職したことで漫画と深く関わるようになったとのこと。なお、このTimely Comicsが1960年代にマーベル・コミックとなります。

アシスタントとして働いていた際のスタン・リーの仕事は校正や漫画家のためのインク補充などが含まれていたそう。Timely Comicsで働いていた当時についてスタン・リー本人が語るムービーがYouTube上に残されています。

Stan Lee - Promotion to Editor of Timely Comics at the age of 17 (5/42) - YouTube


1941年、スタン・リーは「キャプテン・アメリカ」で漫画家としてデビューし、そこから「スタン・リー」という名前を使用するようになります。しかし、1950年代後半までは今のマーベル・コミックから想像するようなスーパーヒーローものを描くことができませんでした。それに対して、ライバルのDCコミックスは「スーパーマン」などのスーパーヒーローものを抱えており、ほぼ完璧なラインナップだったそうです。

そんな構図を変えたのが、1962年にリリースした「スパイダーマン」などのマーベル・コミックのスーパーヒーローでした。スパイダーマンに登場する主人公のピーター・パーカーは孤独な高校生で、多くの読者が共感を覚えるようなキャラクターでした。スパイダーマンのほかにも、スタン・リーは「ファンタスティック・フォー」、「アベンジャーズ」、「アイアンマン」、「ハルク」といった人気作品を数々生み出していきます。

2012年にAMCが行ったインタビューの中で、スタン・リーは「彼(ピーター・パーカー)は普通の人です。そして、素敵な外装を身にまとっていますが、私も普通の人です。彼は多くの問題を抱えていて、完璧に働いたことはありませんでした。そうだね、ピーターは年老いたように感じられるよ」と語り、多くのキャラクターの中でもピーター・パーカーに最も強いつながりを感じると答えています。

スパイダーマンなどのキャラクターたちにより爆発的な人気を得るようになったマーベル・コミックで、スタン・リーは1972年に社長に就任するまでは編集長として活躍。また、スタン・リーは当時の本の中で、戦争や政治などを取り上げ、社会問題にも取り組みました。1966年にはアメコミ初の黒人ヒーローを主人公とした「ブラックパンサー」を作り、1970年代には「スパイダーマン」の中で10代の若者による薬物依存を取り上げるなどしています。さらに、「シー・ハルク」のような女性のスーパーヒーローも作り出しています。

スタン・リーがマーベル作品の映画にカメオ出演しているのは有名な話ですが、最初にカメオとして出演したのは1989年に公開された映画「The Trial of the Incredible Hulk」でした。その後、2002年公開の映画「スパイダーマン」、2008年公開の映画「ファンタスティック・フォー」、映画「アイアンマン」などすべてのマーベル映画に登場しています。

2010年にはスタン・リーの自伝映画である「Great Power:The Stan Lee Story」が公開され、俳優のケネス・ブラナー、ニコラス・ケイジ、マイケル・チクリス、キルスティン・ダンストなども出演しています。

With Great Power: The Stan Lee Story (Official Trailer) - YouTube


1994年にはアイズナー賞で殿堂入りを果たし、2008年にはアメリカで最高峰の芸術賞といわれるNational Medal of Artsを受賞。2017年夏にはディズニーのレジェンドとしてハリウッドのTCLチャイニーズシアター前にスタン・リーの手形と足型が追加されました。

なお、スタン・リーの公式Twitterアカウントは、彼の代名詞的な言葉となった「エクセルシオール(Excelsior)!」とツイートしています。

pic.twitter.com/dTdDjRvXbs

— stan lee (@TheRealStanLee)


映画「アイアンマン」で主人公のトニー・スタークを演じたロバート・ダウニー・Jrは、自身のInstagramアカウント上でスタン・リーとのツーショット写真と共に「私はあなたに大きな恩があります…スタンのご冥福をお祈りいたします」と投稿。

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I owe it all to you,,, Rest In Peace Stan... #MCU #Excelsior #legend #rip #stanlee #TeamStark ( @jimmy_rich )

Robert Downey Jr.さん(@robertdowneyjr)がシェアした投稿 -


映画「ファンタスティック・フォー」のヒューマン・トーチや映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」のキャプテン・アメリカを演じたクリス・エヴァンスは、「次世代のスタン・リーは決して現れることはないだろう。数十年にわたり、彼は老若男女あらゆる人に冒険、脱出、楽しみ、自信、インスピレーション、強さ、友情、喜びといったさまざまなものを提供してきました。彼は愛と優しさがにじみ出たような人物で、多くの人々の心に消えない印を残すでしょう。エクセルシオール!!」とツイート。

There will never be another Stan Lee. For decades he provided both young and old with adventure, escape, comfort, confidence, inspiration, strength, friendship and joy. He exuded love and kindness and will leave an indelible mark on so, so, so many lives. Excelsior!!

— Chris Evans (@ChrisEvans)


映画「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」と映画「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」に登場するヒーローのウィンター・ソルジャーを演じたセバスチャン・スタンは、自身のInstagram上で「偉大なレジェンドよありがとう。あなたがいなくなると寂しくなります。私はあなたなしではここにいませんでした」と投稿。

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Thank you great legend. You will be missed. I wouldn’t be here without you. ❤️❤️

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in メモ,   動画,   映画,   マンガ, Posted by logu_ii

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