レビュー

イスラム世界の行商人となりルビーを集めるボードゲームアプリ「Istanbul: The Digital Edition」で大商人を目指してみた


2014年ドイツ年間ゲーム大賞エキスパートゲーム賞をはじめとする数々の賞を受賞した「イスタンブール」は、ボード上のマップをお互いに移動しながら商品やお金を集めいち早くルビーを集めきった人が勝利というボードゲームです。Android版iOS版Steam版がリリースされていて、対戦相手が見つからなくてもAIに担当してもらうことが可能なので、かのボードゲームを1人でプレイするとどんな感じなのか、実際にプレイしてみました。

「Istanbul: The Digital Edition」をApp Storeで
https://itunes.apple.com/jp/app/istanbul-the-digital-edition/id1296756606

Istanbul: Digital Edition - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.acram.Istanbul&hl=ja

Steam:Istanbul: Digital Edition
https://store.steampowered.com/app/943410/Istanbul_Digital_Edition/

今回はiOS版(840円)をプレイします。購入・インストール後、こんなアイコンをタップして起動。


起動すると初期設定が始まります。まずは言語設定から日本語の横のチェックボックスにチェックを入れ、次へ。


名前を入力します。空欄をタップして……


自分の使うユーザー名を入力します。「Istanbul: The Digital Edition」は日本語に対応しているので、日本語の名前も登録可能でした。完了をタップして初期設定はOKです。


これが「Istanbul: The Digital Edition」のスタート画面です。今回は「初めから」を選択。チュートリアルはいつでも再生することが可能なので、最初にチュートリアルを選択しなかったり、またチュートリアルをプレイしたくなったときも大丈夫です。


プレイヤー数は2-5人、自分に加えて、「やさしい」「普通」「難しい」の難易度のAIか、「人間」を4人まで選択可能です。人間を選択すると1つのスマートフォンで複数人のプレイが可能。今回は自分と「やさしい」AI2人でプレイしてみることに。


ゲーム設定は上級者向けの「中立助手」の有無と、4×4のタイルが並んだマップをそれぞれタイルの並び順を組み替えた4種類の中から選択します。マップは配置されるタイルが毎回ランダムになるマップもあり、飽きが来ない構成になっています。設定を終えたら右下のボタンからゲーム開始。


プレイヤーは商人となり、マップ上を行商しながら様々な交易品やお金を得て、その売り上げを使って先にルビーを5つ(2人プレイのみ6つ)集めた人が勝利というルールです。ゲームが開始するとプレイヤーにはランダムな順番が自動で割り振られ、スタート地点であるマップ中央右上の「噴水」からスタートします。この4×4の16マスのマップを移動しながらルビーを集めていくわけです。


自分のターンが来たので実際に移動してみます。プレイヤーは現在地から上下左右の直線上になら2マス、斜めには1マス移動することが可能です。今回は1マス上の「織物の倉庫」に行ってみることに。


「織物の倉庫」のタイルの効果は上部に表示されている場所名の右の(i)アイコンをクリックすることで確認可能。「織物の倉庫」は「手押し車を『織物』で満たす」という効果のようです。「織物」は「商品」というアイテムで、初期状態では各2つずつ所持することができます。


「織物の倉庫」をタップすると拡大され、「助手を残す」というコマンドが出現しました。押してみると……


助手を「織物の倉庫」に配置できました。移動しただけでは「タイルの効果」は得ることができず、助手を配置するなどして初めて効果が得られます。助手を配置せずに自分の駒を移動させるだけ、ということも可能ですが、その場合は「織物の倉庫」の効果は得られません。


助手を配置したので「織物の倉庫」の効果によって、織物をゲットできました。このように各場所を巡って商品やお金を集めるわけです。


また、助手は「配置」だけではなく「回収」も可能。先ほど助手を配置した「織物の倉庫」にもう一度移動してみます。今度は自分が置いた緑色の助手の駒があるので、「助手を取る」コマンドが出現。押してみると……


すると自分が移動するだけではなく、置かれていた助手の駒を回収しました。そして「織物の倉庫」の効果も得られます。助手を回収すると、「助手を1人配置せずに済む」「助手を1人得られる」「移動後もタイルの効果を得られる」と一石二鳥どころか一石三鳥なわけです。助手は初期状態では4人なので、助手を回収するように移動することで効率的にタイルの効果を得ていくことが重要になります。そのため、助手を配置するときも「ココは再度通って助手を回収できるのか?」という戦略的な読みが必要です。


助手を不要なタイルに配置しすぎて困ったときもスタート地点の「噴水」に戻れば、自分の駒の元に自分の助手を自由に呼び寄せることが可能なので問題はありません。しかし噴水に寄ることはその分だけターンを無駄にしてしまうので、できれば使いたくないところ。


集めた商品を「スルタンの宮殿」でスルタンにお目当てのルビーに交換してもらうか……


「大市場」「小市場」でお金に引き換え……


「宝石商」でルビーを購入するかして、ルビーを5つ集めます。


単純にお金と商品を集めるだけではなく、他にもマップには自分の手押し車をアップグレードして多くの商品を持てるようにするタイルも存在します。「荷車製造所」にお金を支払うと自分の手押し車をアップグレードしてくれ……


スタート時には商品をそれぞれ2つずつしか持てませんでしたが、アップグレードすることで最終的には5つずつまで持つことができるようになります。アップグレードした手押し車でマップを回ることで効率良く商品を集められますが、手押し車のアップグレードにお金をかけすぎると勝利が遠のくわけです。


「隊商宿」ではボーナスカードを2枚引き、引いた2枚のボーナスカードを含めた手持ちのボーナスカードから1枚捨てるという効果があります。ボーナスカードには「お金を5リラ受け取る」「好きなタイルに移動する」などの強力な効果を持ちますが使い捨てなので、使いどころが肝心になります。


「小モスク」「大モスク」では特定のタイミングでのみ何度でも使える特殊能力を授けてくれます。タイルの中にはプレイの選択肢を広げるタイルが多く存在し、これらを上手く活用することが勝利への鍵です。


実際のプレイの一例はこんな感じで、22ターンで勝利。いろいろな条件で複数回プレイしてみましたが、だいたい勝敗が決するまでにかかるのは20ターン前後。実時間でいうと10分~20分程度なので、サクサクとプレイが進みます。


また、プレイ中に「この能力の効果はどうだっけ……?」「あの場所の効果を詳しく知りたい」など、わからないことがあるときはいつでも右上の(Ⅱ)アイコンをタップして……


更に(i)アイコンをタップします。


するとヘルプ&ルールが参照されるので、いつでも調べることが可能です。ヘルプ&ルールはチュートリアルより詳しく書かれていて、チュートリアルをプレイしてわからなかったことも、こちらを参照すれば解決できます。


また、オンライン対戦も可能でネット越しに見知らぬ人や友達と対戦できます。


実際にプレイするとAIの難易度設定が絶妙で、慣れてくれば楽に「やさしい」AIに勝てる一方で、「難しい」AIは熟練のプレイヤーでも手こずります。AIはこの手のゲームにありがちな、「最高難易度のAIはサイコロで常に良い目を出す」などのズルも使わず、戦略で人間を圧倒してきます。そんなAIを打倒するためには、モスクの能力を活用することと噴水に戻らずに助手を上手く回収しながら移動することが重要でした。また、UIも優秀で、行動したターンの終了前ならばいつでも「戻る」というコマンドを使って行動をやり直すことが可能で、「ああっ、こう動かなきゃ良かった!」という後悔とは無縁のストレスフリー設計で痒いところまで手が届きます。1プレイが短時間で終わる手軽さも魅力で、勝っても負けても次のプレイに進んでしまう中毒性があり、編集部の中には100ゲーム以上プレイしたという猛者もいます。何度もついついプレイしてしまうようなゲームを探している人にはオススメです。

「Istanbul: The Digital Edition」は記事掲載時点においてiOS版が840円、Android版が760円、Steam版が1010円で購入可能です。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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