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Microsoftがいつでもどんな端末からでもストリーミングでゲームがプレイできるサービス「Project xCloud」を発表


音楽や映画と同じように、ゲームをいつでもどこでもどんな端末からでもプレイできるようにすることを目指し、Microsoftがゲームストリーミングサービスの「Project xCloud」を発表しました。通常、「このゲームをプレイするには専用のコンソールが必要」といった具合に、プレイ環境が制限されることが多いですが、Project xCloudではMicrosoftが開発する最新のグローバルゲームストリーミングテクノロジーを利用することで、いつでも好きなタイミングで好きなゲームを好きな端末から遊べるようになります。

Project xCloud: Gaming with you at the center - The Official Microsoft Blog
https://blogs.microsoft.com/blog/2018/10/08/project-xcloud-gaming-with-you-at-the-center/

MicrosoftはProject xCloudを実現するために、Xbox Oneで現在利用可能なゲーム3000タイトル以上および、今後新しく登場するであろうXbox One向けゲームを、一切の追加作業なしでProject xCloud向けに配信できるよう環境を整えているとのこと。Microsoftは既にProject xCloudをテスト中で、以下のムービーの中でProject xCloudを使ってゲームをストリーミングプレイする様子が見られます。

Project xCloud: Gaming with you at the center - YouTube


既にテスト中というProject xCloud。使用時はスマートフォンやタブレットとXboxワイヤレスコントローラーをBluetooth接続してゲームがプレイされています。


プレイした人はストリーミングでこれだけ滑らかなゲーム体験ができるとは思っていなかったようで、「素晴らしい!」と感動している様子。


また、ワイヤレスコントローラーがなくてもXboxのゲームを気軽にタッチ操作でプレイできるように、専用のタッチ入力オーバーレイが開発されています。Xbox専用ゲームなどは複数のボタンを使用して複雑な操作を求められることもありますが、そういった場合であっても最小限のスペースで最大限のパフォーマンスを発揮できるようなバーチャルコントローラーになっているとのこと。


Microsoftは2019年にProject xCloudの公開テストを開始すると発表しており、既存のXboxプレイヤーすべてにProject xCloudの体験を提供し、開発者が数千万人規模の新しいプレイヤーを獲得できることを目指しています。Project xCloudが登場すればゲームプレイ時にかかる端末制限をほぼすべて取っ払うことが可能となるため、例えばコンソール向けに開発したゲームであってもモバイルユーザーに楽しんでもらうことが可能となり、開発者はより多くのユーザーに向けてゲームをリリースできるようになります。また、Project xCloudは最終的な目標として、「あらゆる端末上から遊ぶゲーマーに対し、PCやコンソールで期待するレベルの品質および体験を提供すること」を挙げています。

MicrosoftはProject xCloudを実現するため、長年にわたるコンソールおよびプラットフォーム構築の経験を活かし、データセンター向けのカスタムハードウェア「Project xCloud Blade」を開発しています。これにより既存のXboxゲームや将来的に登場するXboxゲームとの互換性を保つことが可能になっているとのこと。Project xCloud Bladeは複数のXbox Oneのコンポーネントとそれをサポートする関連インフラストラクチャーをホストすることが可能なカスタマイズ可能なブレードで、時間の経過と共にMicrosoftのAzureデータセンターに導入されていく予定です。

Project xCloud Blade Animation - YouTube


クラウドを利用したゲームストリーミングには多面的かつ複雑な課題があります。それは、音楽や映像といったデジタルコンテンツと異なり、ゲームはプレイヤーの入力に基づいて動的に変化するインタラクティブな体験であるという要素が大きく絡んできます。そんなインタラクティブな体験を、あらゆる端末で高品質に提供するには、リモートでストリーミングされる映像が低レイテンシーである必要があります。そのためにMicrosoftは大規模なマルチユーザーネットワークをサポートするなど、施策を挙げています。他にも、ゲーム開発者の意図するようなオリジナルのグラフィックを忠実に再現したり、高いフレームレートを保ったり、あらゆるプレイヤーが満足できるような入力方式をサポートしたりと、Project xCloud実現に向けた課題がいくつか挙げられています。

それでもMicrosoftはPCおよびゲームの開発を長く続けてきた企業であり、クラウドでのゲームストリーミングが直面する複雑な課題に十分対応できる経験およびリソースを持っているとのこと。実際、MicrosoftのAzureは54の国と地域でデータセンターサービスを提供しており、これは世界中のプレイヤーにゲームストリーミングサービスを提供するのに十分なスケールであると主張しています。


Microsoftは4Gネットワークからでもゲームストリーミングが可能になるよう開発を進めており、記事作成時点のテスト環境では毎秒10メガビットで実行されているとのことです。

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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