メモ

中世の古城にあった秘密の隠し部屋で古いボードゲームが発見される


21世紀でも全世界で愛好されているボードゲームが人々によってプレイされるようになったのは、なんと紀元前5000年ごろとされています。非常に古くから多くの人々に愛好されてきたボードゲームの一種が、ロシアにある中世の古城の隠し部屋から発見されたと報じられています。

Выборгский музей-заповедник
https://vk.com/wall-97367755_4034

Archeologists Discover Medieval Board Game in Secret Castle Crypt in Russia
https://themoscowtimes.com/news/archeologists-discover-medieval-board-game-secret-castle-crypt-russia-62792

Medieval Russia: Ancient Board Game Discovered in Secret Castle Chamber
https://www.newsweek.com/medieval-russia-ancient-board-game-discovered-secret-castle-chamber-1108818

ロシアのレニングラード州にあるヴィボルグ城を調査していたヴィボルグ博物館のチームは、「城内の隠し部屋からボードゲームを発見した」と報告しました。発見されたボードゲームは粘土のレンガに模様が刻まれており、調査チームは「ナイン・メンズ・モリスというゲームの一種だろう」と考えています。


ナイン・メンズ・モリスは対戦型のボードゲームで、一般的には2人のプレイヤーが9個の「人」と呼ばれるコマを持ってプレイします。まず最初にプレイヤーはボード上にコマを置いていき、自分のコマ3個を一列に並べることができた場合、「ミル」と宣言して相手のコマを1個除外することができるとのこと。お互いに全てのコマを配置したら、次はコマを動かして3個を一列に並べる「ミル」を目指します。どちらかのコマが2個になってしまった場合、そのプレイヤーはもはや「ミル」を作ることができないため負けとなります。

ナイン・メンズ・モリスで使用されるボードの、コマを配置する前の状態がこれ。


ナイン・メンズ・モリスに類似したボードゲームは世界中で古くからプレイされており、実に2000年以上前からナイン・メンズ・モリスの原型がプレイされていたそうです。ローマ帝国の遺跡だけでなく、インドや中国といったアジアの遺跡からもナイン・メンズ・モリスに類似したゲームが出土しています。

by Tnarik Innael

ヴィボルグ城は北をフィンランド、南をエストニア、東をロシアに囲まれたフィンランド湾の小さな島の上に建設された中世の城で、もともとは13世紀にスウェーデン軍によって建設されたとのこと。大きな円形のドームは高さ約160フィート(約48m)にもなるそうで、かつては「フィンランドの巨大な城3つ」に数えられていました。

その後、スウェーデンとノブゴロド公国は数十年にわたってヴィボルグ城の所有権を争いました。その後もヴィボルグ城はフィンランドとロシアの境目にあるという立地から、何度も所有する国が移ったそうです。最近では1944年にソ連がヴィボルグ城一帯を自らの領土として、ロシアになっても所有権が引き継がれており、記事作成時点では博物館として運営されています。


ヴィボルグ城では近年でも引き続き発掘調査が行われており、その中で発見された隠し部屋から、今回報じられたボードゲームが出土したというわけ。なお、隠し部屋は城の地下に作られており、研究者らは地下の3Dスキャンのデータから「ヴィボルグ城の地下からヴィボルグの町までが、地下道で結ばれていた可能性がある」と語っています。

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in メモ,   ゲーム, Posted by log1h_ik

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