メモ

ピョートル1世が「ヒゲ」に課した税金の支払い証明の「髭コイン」が大量に発見される


ロシアで古い建物の跡地から髭の描かれた銅製のコインが大量に発見されました。このコインは、かつてピョートル1世が髭を生やした男に課した税金「ヒゲ税」の支払い証明として機能していた「髭コイン」だそうです。

'Priceless' 300-year-old coin that men had to buy to avoid the Russian 'Beard Tax' found in Pskov  | Daily Mail Online
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-6095311/Priceless-300-year-old-coin-men-buy-avoid-Russian-Beard-Tax-Pskov.html

ロシア・プスコフの17世紀の建物の跡地で、考古学者たちが調査を行いました。


地下から大量に見つかったコインを入れた袋。


その中に、銅製のコインが発見されました。コインには「支払い済み」という文字と……


「髭」が描かれています。これは「beard kopek」と呼ばれるコインで、いわゆる「ヒゲ税」を納めたことの証として機能していたものだとのこと。


かつてロシアを近代化するためにヨーロッパを遊学していたピョートル1世は、ヨーロッパの先進国では「男性が髭を剃るのが一般的」だと知りました。これに対して当時のロシアでは男らしさの象徴として髭を生やした男性が多かったとのこと。1697年にイギリスから帰国したピョートル1世は、先進国に追いつけとばかりに国民に髭剃りを奨励すべく、なんと髭に税金を課しました。


髭を剃るのに抵抗がありヒゲ税を支払う人は多かったようです。なお、ピョートル大帝はヒゲ税の支払いを拒否した者の髭を強制的に剃る権限を警察に与えたそうです。


髭コインの発見は今回が2例目だとのこと。初めて発掘された髭コインはサンクトペテルブルクのエルミタージュ博物館で展示されています。今回見つかった5000枚もの髭コインは保存状態がよく、プスコフ遺跡センターのマリーナ・クラコバ氏は「センセーショナルな発見だ」と述べています。


世界にも稀なヒゲ税の産物である「髭コイン」はピョートル大帝が死んだ3年後の1728年に流通が停止され、他の硬貨にするために溶かされたとのこと。地下から発見された大量の髭コインは、当時のロシアの髭事情を知る貴重な資料として研究者に歓迎されています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
窓やトランプ、果てはオシッコにまでかかった、古今東西のとんでもない税金いろいろ - GIGAZINE

チョコレートの原料である「カカオ豆」がマヤ文明では貨幣として使用されていたかもしれない - GIGAZINE

極めて珍しい18世紀のアンティークの大人のおもちゃ、約50万円で落札 - GIGAZINE

フランス革命時に失われた名君アンリ4世の首のミイラ、死後400年目にして発見される - GIGAZINE

第二次大戦中にイギリス人兵士が盗んだ18世紀のピストル、66年ぶりにイタリアの美術館へ返還 - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.