Microsoftは機械学習を利用してPC使用中にWindows10がアップデートするのを回避しようとしている

by bruce mars

OSの定期的なアップデートはOSの脆弱性を修復したり、新たな機能を追加したりするために必要なことです。しかし、Windows10のアップデートはデバイスの使用中にインストールが開始されるため、ユーザーがPCを使用している最中に突然再起動が始まってしまうことがあります。Microsoftではそんな事態を回避するため、「機械学習を用いてPC使用中にWindows10がアップデートしないように模索している」と報じられました。

Windows 10 now uses machine learning to stop updates installing when a PC is in use - The Verge
https://www.theverge.com/2018/7/25/17614842/microsoft-windows-10-updates-reboot-pc-machine-learning-feature

デバイス使用中に再起動してしまうこともあるWindows10の積極的すぎる更新システムは、以前から多くのユーザーが不満を持つ点でした。有志によってWindows10の強制アップデートを防ぐソフトウェアが開発されるほどでしたが、もちろんMicrosoftもユーザーからのフィードバックを受け取り、Windows10のアップデートには問題があることを認識しています。今のところMicrosoftでは、アップデートのインストールを先送りするスヌーズ機能を装備していますが、それでも「デバイスの使用中に再起動してしまう」という不満は相変わらず寄せられている模様。

しかし、OSのアップデートに不満があるとはいえ、アップデートそのものを停止させることはできません。そこでMicrosoftは機械学習を利用して、Windows10のアップデートに伴うユーザーの苦痛を緩和しようと試みていると発表しました。機械学習モデルを訓練して、アップデートを保留している最中に「一体どのタイミングで再起動するのが、最もユーザーにとって迷惑でないのか？」を予測し、最適なタイミングでデバイスを再起動するようにしたとのこと。

機械学習モデルは「今デバイスが使用されていないのは、ユーザーがデバイスの使用を終了したからなのか、それとも一時的に休憩しているだけで、再び戻ってくるつもりなのか？」という点も考慮し、最適な予測を立てるとMicrosoftは語っています。

by Mike Licht

すでにこの機械学習モデルはMicrosoft社内でテストされており、一定の結果が出ているとのこと。迷惑なタイミングでの強制アップデートを回避する機械学習モデルが導入されれば、世界中のユーザーから大きな苦痛が軽減されるかもしれません。