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YouTubeが動画クリエイター向けの稼げる新機能「Channel Memberships」「Merchandise」「Introducing Premieres」を発表


YouTubeでムービーを制作するクリエイターが収入を得る基本的な方法はムービーに付けられた広告収益から分け前をもらうことです。しかし、これだけでは心もとないというわけで、YouTubeではクリエイターのために、「お金を稼ぐサービス」を次々と展開中。公式ブログでクリエイターの稼ぐ手段を紹介しています。

Official YouTube Blog: VidCon 2018: Helping creators earn more money and build stronger communities
https://youtube.googleblog.com/2018/06/vidcon-2018-helping-creators-earn-more.html

YouTubeによると、世界90カ国、80言語でローカライズバージョンがありYouTubeに毎月アクセスするユーザーは19億人を突破しているとのこと。今後も、クリエイターに対して表現の場を与えつつ、自由な行動を促すためにクリエイターに「稼ぐ手段」を提供する方針だとのこと。


そんなYouTubeでの収益の基本となる柱は広告主からの広告費から配分を受けることです。2017年に比べて1年に1万ドル(約110万円)以上稼ぐクリエイターの数は35%増加、10万ドル(約1100万円)以上稼ぐクリエイターの数は40%も増加したそうです。そして、柱となる広告収入だけでなく、YouTubeでは広告収入以外にもクリエイターツールを提供することで稼げるクリエイターを増やそうとしています。

Super Chat
ライブ配信をするクリエイターと密なコミュニケーションを取ることを可能にするため、コメント上段枠を販売する「Super Chat」があります。Super Chatでは文字を目立たせたり、文字数増量オプションなども用意されており、クリエイターは視聴者とのコミュニケーションを通じて収入を得られます。


◆Channel Memberships
登録者数10万人以上のチャンネルは、「Channel Memberships」を使って視聴者から月額会費4.99ドル(約550円)を集めることができます。従来の「sponsorships」はChannel Membershipsに集約されることになります。

Channel Membershipsでは会員に対して、会員バッジ、新しい絵文字、メンバー専用のフォーラムなどの標準機能に加えて、クリエイターが独自特典を用意することも可能。例えば、会員専用のライブストリーミングやボーナスムービーを提供することも可能です。

すでにChannel Membershipsをテスト導入しているクリエイターは、めざましい収入アップを実現しています。コメディチャンネルのmikefalzoneは収入3倍以上を達成しているそうです。


◆Merchandise
クリエイターが独自グッズを制作し販売すれば大きな収益源になり得ます。これを実現するのが「Merchandise」です。Tシャツのクラウドファンディングから始まったTeespringとYouTubeが提携することで、クリエイターはロゴ付きTシャツやスマートフォンケースなど20以上のオリジナル商品を作成し、チャンネル内で販売することができます。

Merchandiseは登録者数1万人以上のアメリカ在住クリエイターが利用できるとのこと。Lucas the Spiderチャンネルは、主人公のぬいぐるみを制作し6万人以上の視聴者に販売することで18日間に100万ドル(約1億1000万円)以上を売り上げたとのこと。

A New Way To Sell Merch on YouTube - YouTube


近く利用制限のハードルは下げられる予定。さらに、オリジナルグッズ制作を担当するパートナー企業も増やしていくそうです。

◆Introducing Premieres
ムービー配信を予告し視聴者に通知することで、ムービーをリアルタイムに共有・配信できる機能「Introducing Premieres」にYouTubeは取り組んでいます。

Introducing Premieresでムービーをライブ共有する方法は、以下のムービーで解説されています。

Introducing Premieres - YouTube


Introducing Premieresでは、事前にアップロードしたムービーを、ライブ配信できるサービスです。


Introducing Premieres機能を使うムービーには、配信時間が表示されます。


視聴者は、ワンクリックでリマインダーを設定できるのでムービー配信を見逃すリスクが激減します。


ムービーが配信されるまで、ライブチャットでユーザーは盛り上がることも可能。


ライブ配信直前にはカウントダウンもあり。


クリエイターのコミュニティ全体が最新ムービーを1つの劇場で楽しむかのような「ライブ感」を共有できます。


Introducing Premieresでの公開を指定した場合、ムービーがアップロードされると自動的に公開ランディングページが作成され、新ムービーの公開が告知されるという仕組みです。

Introducing Premieresは、チャンネル登録者数1万人以上のクリエイターに対して2018年後半にリリースされる予定。すでに一部のクリエイターが先行テスト中で、以下の2018年6月23日午前1時にライブ配信されるLeroy Sanchezのムービーで、Introducing Premieresのライブ感を体験できます。

Leroy Sanchez - Don't Let Me Down (Official Music Video) - YouTube

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in ネットサービス,   動画, Posted by darkhorse_log

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