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Appleが電力管理チップを自社開発に切り替えるためサプライヤーへの注文数を削減


2017年11月、「Appleが自社で電力管理チップを開発中」という報道がありました。Apple製の電力管理チップは早ければ2018年にもiPhoneに採用されると報じられていたのですが、これを裏付けるかのように、従来のiPhoneで採用されていた電力管理チップを供給するサプライヤーのDialog Semiconductorが、2018年度のAppleからの注文数が減少したことを明かしています。

Apple cuts orders from Dialog as it plans switch to in-house power management chips | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2018/05/31/apple-cuts-orders-from-dialog/


Dialog SemiconductorはThe Financial Times上で、Appleからの電力管理チップ注文数が、例年に比べて30%減少したことを明かしました。なお、Dialog SemiconductorにとってAppleは収益の約4分の3を占める大口顧客です。

Dialog SemiconductorでCEOを務めるJalal Bagherli氏は、2018年は電力管理チップの注文数が30%減少しており、来年以降も同様に注文数が減少していくと予想していることを明かしています。また、「Appleの主要な電力管理チップサプライヤーであり続けるには、Appleの要求する技術・品質・価格・量的な要求に応え続け、Appleが求める最新のテクノロジーを開発していく必要性があることを私たちは理解しています」と語っています。


それでもDialog Semiconductorは2018年の売上高が前年比で増加すると予測しており、Apple以外の顧客を増やすことで当初の目標額に近づけるよう努力していることも明かしています。Dialog Semiconductorの明かした情報からすると、Appleは1度にすべての電力管理チップをApple製のものに変えるわけではなく、徐々に自社製のものに切り替えていく予定であることがわかります。

なお、これまでAppleはサプライヤーから供給してもらっていたGPUを独自開発のものに切り替えるなどしており、チップ開発における自社の比重をますます高めているものと思われます。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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