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真空管を自作する様子を雰囲気たっぷりな音楽と共に振り返るムービーが公開中


真空管は、内部を真空にしたガラスや金属製の管に封入した電極で信号の増幅や検波、整流などを行う電子部品。トランジスタが登場するまでは電子回路の花形だった真空管ですが、近年では活躍する場がめっきり減ってしまい、一部の高級オーディオやギターアンプでたまに目にする程度となりました。Vimeoで公開されているムービー「Hand Made Vacuum Tubes by Claude Paillard」は、そんな真空管を手作りする様子を雰囲気たっぷりな音楽をバックに紹介しています。

Hand Made Vacuum Tubes by Claude Paillard


真空管のレトロ感あふれる形状には、見ているだけでなんだか楽しくなってくる人もいるはず。


まずは十徳ナイフのハサミを引き出して……


とても薄く引き延ばした金属板を切っていきます。


ペンチで微妙に折り曲げて……


筒状に曲げ、両端を挟んで溶接します。


その際に、一本の金属棒が一緒に取り付けられました。


次に、針金を一定の長さで用意し……


クルクルと巻いていきます。


コイルが完成しました。


続いて、少し太めの金属棒に細い針金を取り付け……


電極の一部を作ります。


次は真空管の「管」を作っていきます。


バーナーで回転させているガラス管をあぶり……


管の端を少しずつ曲げていきます。


ラッパの先のような形状になりました。


ガラス管に電熱線を巻き付け、熱を加えることで切断し……


再びガラス管をあぶります。


柔らかくなったガラス管の上部を挟み込み……


平らな形に成型。


次に、細い針金を組み合わせたものを……


変形させたガラス管に差し込みました。


ガラス管と針金を挟み込み……


上部の飛び出た針金を薄い金属板で覆い、バーナーであぶります。


時間をかけて冷ますと、このような形になりました。まだまだ真空管までの道のりは長そうです。


さっきの部品とは別に、再び回転させたガラス管をあぶります。


一カ所を重点的にあぶり続けると、あぶった箇所がへこんでいきます。


あぶられ続けたガラス管は、アメのように柔らかくなって次第に細くなり……


片側が閉じた管になりました。


先の部分を割ってヤスリをかけます。


先端を平らにしたガラス管を回転させながら、バーナーであぶります。


根気強くあぶり続けていくと、次第に先端が丸まってきて……


電球の先端に穴が開いたような形になりました。


その穴をバーナーであぶりながら、細いガラス管を近づけて……


両方とも柔らかくなったところを手でくっつけます。


再び接合部をバーナーであぶれば……


ぴったりとガラス管がくっつきました。これは、最後に内部の空気を抜くためのパイプとして使われることになります。


先ほどのガラス管と針金を組み合わせた部品に、コイルを溶接。


こんな部品になりました。


さらにコイルの上に円形の金属をくっつけると……


真空管の下半分が完成。


完成した部品を薬品に浸します。


そしていよいよ部品とガラス管を組み合わせます。


もはやおなじみのバーナーであぶり、上下を一体化。


できあがった真空管を特殊な機械に入れ……


ふたを閉じます。


スイッチオン。内部がほぼ真空状態になります。


これがほぼ完成した真空管。


真空管のカバーに……


電極を差し込みます。


真空管とカバーをくっつければ真空管が完成です。


早速完成した真空管に光をともします。


真空管ラジオを作ることも可能。


見ているだけで楽しくなってくるような真空管自作ムービーでした。

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in ハードウェア,   動画, Posted by log1h_ik

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