取材

週刊少年ジャンプ50年分を無料で読める「ジャンプ図書館」へ行ってきた


2018年は週刊少年ジャンプ創刊50周年。このメモリアルイヤーを記念して、六本木ヒルズカフェ/スペースに期間限定で「ジャンプ図書館」が開館しています。創刊号から2018年3月5日発売の最新号(2018年14号)までのほとんどのジャンプを無料で読むことができる、週刊少年ジャンプの歴史が詰まった場所でした。

こんにちは、自転車で世界一周をした周藤卓也@チャリダーマンは1983年生まれ。「ドラゴンボール」「SLAM DUNK」「幽☆遊☆白書」と、ジャンプの漫画は少年たちの王道でした。そんな少年時代にタイムトリップできる場所ができていました。

◆六本木ヒルズ
ジャンプ図書館|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト
https://www.shonenjump.com/j/sp_toshokan/

最寄り駅は東京メトロ・都営地下鉄の六本木駅です。


六本木ヒルズ内に入ったら案内板にある「ヒルサイド」という地名が目印。


歩いていくと「ジャンプ図書館」を発見。入口でスタッフの方から入館時間を記した入館証を受け取ります。


◆館内レイアウト
館内の指定場所では写真撮影がOKでした。


本棚の背面もジャンプの表紙になっていました。


年代別に区切られたこのような本棚がいくつも並んでいます。


ジャンプ図書館には創刊号から最新号までほとんどのジャンプが揃っています。ただし、抜けもあるようで、安達祐実さんや安室奈美恵さんがグラビアを飾ったというジャンプらしくないジャンプを探してみたのですが見つかりませんでした。スタッフの方にも確認しても、一部抜けがあるようなお話だったので、何かしらの事情があったりするのかもしれません。

◆見どころ
チャリダーマンの視点で、ジャンプ図書館に足を運んだときにチェックしたいあれこれをピックアップしてみました。

・机と椅子
なんと「本物のジャンプ」に座ることができます。1面が4冊×12段というジャンプでできた椅子の上でジャンプを読むという至福のひと時。机もあって、天板のデザインはジャンプ漫画のページ、脚もジャンプの雑誌となっています。また館内は本物のジャンプのページで壁が飾り付けてあったり、ジャンプで木のようなオブジェが作られたりしていました。「このページは何の漫画だろう」と、まじまじと見入ってしまいます。

・トリビア
「創刊号から最新号までの通算号数は?」「創刊号から最新号まで積み上げた高さは?」「表紙を最も飾ったキャラクターは?」「ジャンプ史上最も長い名前のキャラクターとは?」など、答えを知ったら「あっ!」と驚くようなジャンプトリビアがテーブルや本棚に掲載されています。ぜひチェックしてみて下さい。

・背表紙
本棚に並んだドラゴンボールの単行本のように、最近のジャンプは年度によって「つながる背表紙」となっています。2008年のワンピースを皮切りに、2009年のNARUTO、2010年のBLEACH、2011年のこちら葛飾区亀有公園前派出所、2014年の銀魂といった作品が背表紙を飾っています。横一列に並んだジャンプの背表紙が一枚絵になっている光景は圧巻。

・来場者
「これがあなたが生まれた年のジャンプ」と息子に話すお母さん。お父さんが続けて「お父さんとお母さんは、ジャンプより長いけどな」とパワーワード炸裂。日本人の彼女と一緒に来ていた外国人の彼氏が「ちょっと、ゆっくり見ていきたいです」とお願いする姿も見かけました。漫☆画太郎作の「家・なき子」に思わず「えっ!」と驚きの声をもらした女性。

ある人は「キャプテン翼」、またある人は「ドラゴンボール」、そして「ワンピース」……と、ジャンプとの出会いは様々で、人の数だけ思い出があります。そんな来場者の会話や行動も趣のあるものでした。

◆時代を写す鏡
個人的に印象に残ったことを列挙すると……

・巻頭カラーで成田空港建設に反対する三里塚闘争を特集。
・「ドカベン」の水島新司、「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげる、「天才バカボン」の赤塚不二夫もジャンプで連載。
・ファミコンソフトの「スペランカー」は発売当初から「主人公がすぐ死ぬ」というレビューが載っている。
・大相撲の若貴兄弟が主役の「力人伝説 -鬼を継ぐもの-」という作品。作画は「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」の小畑健先生。
・表紙が野球のイチローだったり、F1のアイルトン・セナだったり、ハリウッドスターのシュワちゃんだったり。
・月火水木金土(つきひみずきこんどう)のペンネームで手塚賞に入選していた尾田栄一郎(当時17歳)。
・NARUTOの絵柄でありながらそうでない岸本斉史の「カラクリ」という読み切り。

特段選んでいなくても、ぐっと胸に響くページが目に飛び込んできます。私たちは昔のページにある人物、できごとの今を知っています。だからいろいろな想いがこみ上げます。いつまでも飽きることなく次から次に雑誌に手を伸ばしてしまうのでした。


時間は過ぎていくばかりで遡ることができません。ジャンプ図書館はこれまで過ごしてきた時間を可視化できる場所になっていました。ジャンプが創刊100年を迎えるまであと50年。50年後には世界はどう変わっているのか。その変わった世界で昔はどう見えるのか。頑張って長生きしたいところです。

会期は2018年3月26日(月)までで、時間は11時から23時。入場料は無料です。

◆ジャンプ展
図書館と同様にジャンプ創刊50周年を記念して展覧会も開催されています。2017年に「キン肉マン」「北斗の拳」「聖闘士星矢」「シティーハンター」といった創刊~1980年代の作品を集めたVOL.1が開催され、今年は1990年代のVOL.2、2000年代のVOL.3といった内容。こちらはチケットが必要な有料のイベントです。

創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展
https://shonenjump-ten.com/

現在、1990年代のVOL.2の展覧会が開催中。「ドラゴンボール」「SLAM DUNK」「幽☆遊☆白書」の3本柱に「遊☆戯☆王」「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」といった作品は、私と同じ30代の人にはどストライクではないでしょうか。

創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展 VOL.2 -1990年代、発行部数653万部の衝撃-
https://shonenjump-ten.com/vol2.html

パンフレット


コラボカフェもやっています。「クリリンのことカレー」はすごく気になります。


こちらの会期は2018年6月17日(日)まで。会場は六本木ヒルズ森タワー52階の森アーツセンターギャラリーで、10時~20時。4月28日(土)から5月6日(日)は9時~21時の開催です。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
Facebookページ https://www.facebook.com/chariderman/
DMM講演依頼 https://kouenirai.dmm.com/speaker/takuya-shuto/)

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in 取材,   マンガ, Posted by logc_nt

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