乗り物

「運転席のない」自動運転車の一般道走行が許可される


カリフォルニア州の車両管理局(DMV)によると、2018年4月からカリフォルニア州の一般道で「運転席のない」自動運転車の試験走行を許可すると発表しました。車にドライバーを乗車させない自動運転車の走行が許可されるのは初めてのことで、早ければ4月早々から自動運転車が一般道デビューすることになります。

Driverless cars can operate in California as early as April - Recode
https://www.recode.net/2018/2/26/17053898/driverless-cars-self-driving-california-dmv-remote-operated-autonomous-testing

許可されたテスト内容によると、自動運転車にはドライバーが乗っていませんが、試験走行を行う車は遠隔で監視し、必要に応じて自動運転車を遠隔操作できることがテストの条件になっています。また万一、事故を起こした場合に備え、警察や乗員と連絡できることも条件として加えられています。

多くの業界専門家が「自動運転車の普及を促進するためには、あらゆる状況下に対応できるように、自動車をリモート操作できるようにすることが重要である」との意見を表明していたこともあり、「遠隔操作」は条件として組み込まれたようです。

By State Farm

遠隔操作を取り入れた自動運転技術は、新しいビジネスの創出と雇用の促進にも期待されています。自動運転車の遠隔サポートの実現を目指す「Phantom Auto」では、自動運転のシステムが故障したときに遠隔操作で運転を引き継いだり、自動運転車が誤った運転を行うと予測すると遠隔操作に切り替える試みを行っています。

Phantom Autoの目標は、自社を航空交通管制のように機能させることを目標としていますが、同時に自動運転車の監視や必要に応じた乗客のサポートも行っていくとのことです。

By U.S. Army Corps of Engineers

ゼネラルモーターズ(GM)Waymoなどの大企業は独自の自動運転車の走行テスト行っています。

GMでは、ドライバーレスのサービスを開始する準備を進めており、「エキスパートモード」と呼ばれる独自の遠隔操作システムを開発中です。システムの詳細について述べられていないものの、アメリカ運輸省道路交通安全局(NHTSA)に対して2019年までに運転席のない自動車を導入できるように要請しています。


また、GM傘下のCruiseがサンフランシスコの市街地で自動運転車のテストを行い、NHTSAが定める自動運転レベルで「レベル4」の最高評価を受けています。

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そして、Waymoはアリゾナ州フェニックスの小さな施設内で、2017年11月初旬にドライバーなしの車の試験走行を行いました。

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今回カリフォルニア州のDMVが設定した基準の下であれば、早ければ4月から自動運転車の走行試験を行う許可を得ることができ、記事作成時点では既に50社が自動運転車の走行テストを行う許可を受けているとのことです。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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