秒間1000コマのハイスピードカメラで落雷の様子を撮影した4Kムービー「Transient」


ごう音と閃光をもたらす落雷は一瞬のできごとですが、秒間1000コマというハイスピードカメラで落雷の瞬間を撮影した4Kムービー「Transient」を見ると、実際には同じ雷は1つとして存在せず、それぞれ違った表情を持つことがよくわかります。

Transient on Vimeo


このムービーは、映像作家で写真家のダスティン・ファレル氏が制作したもの。4K画質・非圧縮のムービーをハイスピード撮影できるカメラ「Phantom Flex4K」を担ぎ、雷の発生しそうな情報を見つけては車に飛び乗って向かう、ということを2017年の夏じゅう続けて集められた数々の素材が使われています。

ピカッと光った雲から一本の雷が地面に伸びる瞬間。ハイスピードカメラだとこんな一瞬のできごとでも克明に記録することが可能です。


こちらの雷は、幾重にも枝分かれするタイプの雷。


闇夜に突如として現れる閃光。ムービーを見ればわかりますが、一本の雷光が一瞬でパッと光って後は余韻を残すだけの雷や、それよりもはるかに長い時間をかけて枝を伸ばして広がる雷など、さまざまな種類が存在しています。その様子をファレル氏は「まるで雪の結晶のように、同じものは1つとしてない」と記しています。


次のような興味深い雷も撮影されています。最初、雲から地面に向けて雷光が伸びますが……


地面に触れるかと思ったその瞬間、なんと先端が跳ね返されたように再び上昇。


しかし最後には地面に触れ、最も明るく光ります。その様子はまるで生き物のようにも見えます。


雷を求めるということは、基本的に悪天候の場所へとおもむくことを意味します。ファレル氏はアリゾナ州を中心に撮影を行っていたそうなのですが、その中ではこのような超巨大な積乱雲「スーパーセル」に出くわすことも。


同じカメラを使い、ファレル氏はスーパーセルの成長を微速度撮影したタイムラプスムービーをも制作しており、その様子はこのムービーの中で見ることが可能。


雷の撮影は自然が相手のため、思い通りに行かないことがほとんどだったとのこと。ファレル氏は重い機材を持ち込んでセットしても、撮れ高ゼロで家に帰ることもよくあったそうです。また、ひと口に「雷を撮る」とはいっても、雷はこちらがお願いしたタイミングで光ってくれるわけではありません。かといって、秒間1000コマの4Kムービーを撮影し続けると、あっという間に記録用HDDの容量を使い切ってしまうことにもなります。

そんな時に便利だったのが、Phantom Flex4Kに備わっているある録画機能だったとのこと。このカメラでは、常に秒間1000コマ・4K画質で撮影はし続けるものの、実際にシャッターが押されるまではデータをHDDには書き込まず、メモリ上に一時的に保存しておきます。そして実際に雷が光ったときにシャッターを押すと、その数秒前に撮影されたデータにさかのぼってHDDに書き込みするという機能が備わっています。

しかし、そんな便利な機能を使って撮影したにもかかわらず、ひと夏の終わりにはデータ総量は10TBにも達していたそうです。

4頭の馬の向こうで光る雷光


雲が去って晴れゆく中、最後の一撃を繰り出すように光る雷。


まるで、雷が夕日に狙いを定めたかのようなショットも。画面右の「もや」がかかったような部分では、おそらくマイクロバーストかゲリラ豪雨が発生しているものと思われます。


巨大なスーパーセルの姿と、手前の小さな小屋との対比。


最新技術で捉えられた映像からは、改めて自然の力に対する畏怖の念を抱かせられてしまいます。

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in 動画, Posted by logx_tm