レビュー

アウトドアでもモバイル機器を充電できる水力発電機「Enomad-Uno」を使ってみた


水流の力でモバイル機器を充電できるプロペラ水力発電機として、以前「BLUE Freedom」を使ったことがありますが、平たいUFO型の「Blue Freedom」より持ち運びやすい「Enomad-Uno」が登場しました。2016年夏にKickstarterで出資を募っていた「Esteam」が無事製品化されて名前を改めたもので、実物がとうとう編集部にも届きました。実際にこの水力発電機がどれほどの発電能力を秘めているのか、河川敷で試してみました。

energynomad
https://www.energynomad.com/

実際に川の水流の力でプロペラを回して、発電している様子は以下のムービーで確認できます。

モバイル機器用の水力発電機「Enomad-Uno」の発電の様子をGoProで撮ってみた - YouTube


パッケージは普通の段ボールに「Enomad-Uno」の製品が印刷されたもの。


裏側には、「Enomad-Uno」の充電時間と発電できる目安が書かれています。水流での充電時間は5~6時間で、AC電源を使ったときの充電時間と変わらないようです。「Enomad-Uno」を満充電すると、スマートフォンを2~2.5回充電できるとのこと。ちなみに、「Enomad-Uno」のバッテリーは5600mAhです。


箱を開けると中には、まず本体に……


係留用のロープ


ロープを固定するためのくいと……


本体のダクト部分。


ダクトを固定するためのダクトウイング……


そして、モバイル機器充電用のケーブルとしてLightning端子が付いたケーブルが付いています。


Lightning端子を外すとMicro-USB端子のケーブルが出てきます。USB Type-Cポート搭載の端末を充電する場合は、別途USB Type-Cコネクタのついたケーブルか、変換コネクタを用意する必要があります。


最後に「Enomad-Uno」をライトとして使う時に使用するベースキャップ。


「Enomad-Uno」の本体の下段にはバッテリーが格納されており、Micro-USBポートとUSBポートがついています。


Micro-USBケーブルとアダプタを使ってAC電源に接続し、充電を行います。インジケータが赤色に光っていますが、これはバッテリーが0%~40%の状態であることを示しています。このあと、充電が進むにつれて空色(40%~60%)、青色(60%~70%)、緑(70%~100%)と変化していきます。


底面には「電源」ボタンがあり、これを押すと……


天面のライトが点灯します。


ここにベースキャップと本体のキャップ部分を付けると、簡易ライトとして使うことができます。


次に、「Enomad-Uno」を水力発電用に組み立てます。まず、本体部分の白い半透明のキャップを外し、本体下段に取りつけます。


プロペラを開き……


プロペラ中央のノブを左に少し回して、プロペラを固定します。


本体にダクトウイングを取り付け……


ダクトを取りつけて完成。


水力発電用に組み立てた「Enomad-Uno」とiPhone Xを比較すると、高さ・幅の両方ともiPhone Xより一回り大きい印象。


実際に水力発電の能力を確かめるため、河川敷にやってきました。前日に雨が降ったわけでもないため、非常になだらかな川の流れです。


河原にくいを打ち、係留用のロープで固定します。


「Enomad-Uno」に係留用のロープを固定し、放流します。


目の前の緩やかな流れで試してみた様子がコレ。プロペラは全く動かず、発電失敗。

モバイル機器用水力発電機「Enomad-Uno」を緩流で発電できるか試してみた - YouTube


もうちょっと流れの速い場所を求めて、上流側へ移動。よさげな場所を見つけたので、ここで試してみることに。


今度はプロペラが回り、発電に成功しました。ムービーでは、プロペラが勢いよく回る様子が確認できます。

モバイル機器用水力発電機「Enomad-Uno」を急流で発電させてみた - YouTube


GoProで見ると、発電中に本体のインジケーターが光っていることが確認できます。

モバイル機器用の水力発電機「Enomad-Uno」の発電の様子をGoProで撮ってみた - YouTube


1時間ほど「Enomad-Uno」のバッテリーを充電して、編集部に戻り、完全に電池の切れたiPhone 6Sを充電してみます。ここで、USB簡易電圧・電流チェッカーを使って、実際の電流と電圧も調べてみます。


電流は0.91A。


電圧は5.09Vでした。


計測してすぐに「Enomad-Uno」のバッテリーが切れてしまいました。iPhone 6Sは復帰していませんが、電源ボタンを押してみると、充電の警告画面が表示される程度には充電ができたようです。


急流ではうまくプロペラが回っていたように見えましたが、実際には葉っぱやゴミが絡みついて回転速度が落ちることもあり、1時間程度ではiPhoneを起動させるだけの発電はできませんでした。ある程度の流れがある場所で、うまくプロペラが安定して回るように設置できれば、たとえばキャンプで寝る前にセットして、翌朝には蓄電完了、という使い方ができるかもしれません。

「Enomad-Uno」の価格は1台280ドル(約3万2000円)。記事掲載時点では、日本への配送は受け付けていないようです。

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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