ラスベガスでアメリカ史上最悪の銃乱射事件が発生、ネットの世界でもいろんなレベルで混乱が広がる


現地時間の2017年10月1日夜、ラスベガスで開催されていたカントリー音楽のフェスティバル会場を狙った銃乱射事件が発生しました。コンサート会場からおよそ400メートル離れたホテルの32階にある客室から自動小銃でコンサート会場に集まっていた観客を銃撃するという手口で、記事作成時点では死者59人、負傷者およそ600人という悲惨な事件になっています。事件を起こした疑いのある64歳の男性、スティーブン・パドック容疑者は事件後にホテルの部屋で自殺していたことがわかっています。

◆スマートフォンのカメラが事件の現場を収める
スマートフォンが普及したおかげで、会場にいた人々が事件直後の生々しい状況を記録しています。以下には事件直後の様子を収めた映像を集めていますが、映像の中には年齢制限のためにログインしないと視聴できないものも含まれています。以下のムービーでは、客席に倒れ込む人や逃げようとする人々、そしてそこに銃声とともに追い打ちをかけるように浴びせられる銃撃の様子が生々しく収められています。

Mandalay Bay Las Vegas Shooting October 1, 2017 - YouTube


ごく普通のコンサートで歌手が歌っている時に最初の銃声が聞こえ、次第に異変に気付き出す一部始終。

Mandalay Bay Las Vegas Shooting October 1, 2017 - YouTube


事件当時は、カントリーシンガーのジェイソン・アルディーンがライブ中。会場を見渡せる場所から撮影されていた映像には、途中で演奏が中止される様子や戸惑う観客、そして悲鳴の生々しい様子が。

Jason Aldean on stage Eyewitness Views #BREAKING - YouTube


◆事件を起こしたスティーブン・パドック容疑者とは
銃乱射事件を起こしたパドック容疑者については、父親がかつてFBIに指名手配されていた銀行強盗犯だったと報道されていますが、自身は交通違反以外の犯罪歴はなく、捜査機関からマークされていたこともないとのこと。それだけに、なぜこのような事件に至ったのかはまだ謎だらけの状態ですが、宿泊していたホテルの部屋や自宅からは、多数の銃や銃弾などが見つかっているとのこと。パドック容疑者の弟にとっても今回の事件は驚きだったようで、「まるで隕石にあたったみたいだ」と驚きを隠せない様子。

ラスベガス乱射、少なくとも59人死亡 527人負傷と警察 - BBCニュース

ホテルの室内でライフル銃など少なくとも10丁の銃を発見。容疑者は9月28日から、同じ部屋に宿泊していたという。

ラスベガス警察のジョー・ロンバルド保安官は2日午後の記者会見で、ラスベガス北東約130キロのメスキートにある容疑者宅を家宅捜索したところ、さらに多数の銃や爆発物、大量の銃弾を発見したと話した。容疑者は年金生活者が多く住む新興住宅地で暮らしていた。

フロリダ州オーランド在住の弟、エリック・パドックさんは米メディアの取材に、「まるで隕石にあたったみたいだ」と当惑した様子を見せ、兄の動機にまったく心当たりがないと話した。ハリケーンでオーランド周辺が停電した際、90歳の母親を心配してメールを送ってきたのが、最後のやり取りだったという。また、容疑者がメスキートに引っ越す際に荷物を運ぶのを手伝ったが、「その時には機関銃など持っていなかった」と話した。


また、容疑者がギャンブル好きだったことも併せて伝えられていますが、事件との関連は不明。

米NBCニュースは、地元警察の話として、ラスベガスでギャンブルするのが好きだったという容疑者はここ数日、「数万ドル」をギャンブルに使っていたようだと伝えた。容疑者がギャンブルで勝ったのか負けたのか、事件と関係するのかは不明だ。


パドック容疑者は事件の前に半自動の銃を購入していましたが、連射性を高めるための「トリガークランク」と呼ばれる装置を使っていた可能性も伝えられています。

【ラスベガス銃乱射】途切れず乱射「トリガー・クランク」使用か 死者59人に (1/2ページ) - 産経ニュース

スティーブン・パドック容疑者(64)が、銃弾を途切れることなく一定して撃つため、「トリガー・クランク」と呼ばれる装置を使っていた可能性があることが2日、分かった。米紙USAトゥデーが専門家の見解として報じた。


事件後、イスラム過激派組織のIS(「イスラム国」)が声明を発表し、パドック容疑者がISの「兵士」で、事件の数か月前にイスラム教に改宗していたと主張。しかしFBIはこの主張を否定しています。

ラスベガス銃乱射、ISが犯行声明 FBIは関係否定 (AFP=時事) - Yahoo!ニュース

ISは、傘下のプロパガンダ機関アマック(Amaq)がインターネット上に出した声明で、事件は対IS掃討作戦に参加する国々を狙えとの呼び掛けに応じたものだったと主張。ただその主張を裏付ける証拠は示していない。

FBIラスベガス支部を統括するアーロン・ラウズ(Aaron Rouse)特別捜査官は、「われわれは今のところ、事件と国際テロ組織との関係はないとの見方に至っている」と述べた。


トランプ大統領は犯行について「悪の所業」と非難しています。当然のように銃規制を求める声が上がりだしている状況ですが、NRA(全米ライフル協会)が大きな支持団体であるトランプ氏は、記事作成時点では銃規制については何も語っていません。

【ラスベガス銃乱射】トランプ氏、犯行は「悪の権化」と非難 4日に現地訪問へ - 産経ニュース

【ラスベガス銃乱射】銃規制をめぐって政争再び トランプ政権は「時期尚早」(1/2ページ) - 産経ニュース

事実上のトランプ氏の新たな広報ツールとなったTwitter公式アカウントでは、事件の被害者に追悼の言葉と「神のご加護を!」という内容がツイートされています。これまでトランプ大統領は「過激派がアメリカを危険にしている」と主張していましたが、まさかのアメリカ国民による事件ということでどのような反応を見せるのか興味深いところ。


銃撃は、コンサート会場から約400メートルのところにあるホテル「マンダレイ・ベイ」の一室から行われており、パドック容疑者は窓ガラスを割って銃を会場に向けた模様。Daily Mail Onlineはその様子をイラスト付きで解説しています。

Las Vegas shooting at Mandalay Bay Casino hotel | Daily Mail Online


◆事件後、ネットの世界は大荒れ
現地にいた一般の人からの情報もすぐに手に入るのがネットやSNSの良いところですが、その一方で事件を利用してトラフィックを誘導する動きやフェイクニュース、またはプロパガンダに利用しようとする動きが見られるなど、情報は必ずしも正確なものだけではない玉石混交の状態になっています。

Search and social media was filled with clickbait and propaganda in the wake of Vegas shooting | TechCrunch
https://techcrunch.com/2017/10/02/search-and-social-media-was-filled-with-clickbait-and-propaganda-in-the-wake-of-vegas-shooting/

多くの人がネットに情報を求めようと検索を行っていますが、FacebookをはじめとするSNSでは無駄な情報がヒットするばかりで時間の無駄に終わってしまう事態が発生しているとのこと。もちろん各サービスやGoogleは重要な情報が上位にヒットするように改良すべく取り組みを行っているようですが、それでも対策が追いついていないのが現状だとTechCrunchは指摘しています。Facebook上で知人の安否を確認できる「Safety Check」ページ内に、極右ブロガーが「事件は極左の凶人が起こした」というエントリが掲載されたり、Googleが「4chan」のスレッドを情報源として掲載するなど、危険をはらむ出来事が見られているとのことです。

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