GTX1070を搭載する激薄のMAX-Q対応ゲーミングノートPC「ASUS ROG ZEPHYRUS」レビュー


NVIDIAの開発した「MAX-Q Design」は、高性能GPUをノートPCに搭載するための技術で、従来のゲーミングノートPCではありえない薄さや高い静音性を実現します。GeForce GTX 1070という高性能GPUを搭載するMAX-Q Design採用のハイエンドゲーミングノートPC「ASUS ROG ZEPHYRUS」を発売前に使うことができたので、従来とは次元の異なるゲーミングノートPCの世界を体感してみました。

ROG ZEPHYRUS (GX501) | ノートパソコン | ASUS 日本
https://www.asus.com/jp/Laptops/ROG-ZEPHYRUS-GX501/

◆外観チェック
ROG ZEPHYRUSは、真っ黒な化粧箱に入っています。


箱を開けるとノートPCが登場。


中身はROG ZEPHYRUS本体の他にゴム製のアームレスト、ACアダプター、有線LAN用のUSBハブ、ステッカー、簡易な説明書となっていました。


ASUSおなじみのヘアライン加工されたアルミの板を2枚、別方向に貼り合わせることで立体的な演出をしている天板。


アクセントにROGロゴマークが入っています。


なお、ROGロゴはディスプレイを開くと正立するデザインです。


ROG ZEPHYRUSは15.6インチノートPCなので、フットスタンプは12インチのモバイルノートPC「MacBook」り二回りほど大きくなっています。


とはいえ、17.9mmとかなり薄い筐体は、エッジが効きつつもフラットなデザインも相まって、まるで「カミソリの刃」のような鋭いイメージ。重さは2.2kgなので持ち運びは十分可能です。


左側面には、電源ジャック、HDMIポート、USB3.0ポート×2、ヘッドホンジャックを搭載。


右側面には、Type-CのThunderbolt 3ポート、USB3.0×2、ケンジントンロックを搭載。SDカードスロットがない点だけが不満です。


オレンジ色の排気側面が奇抜な背面部。


くぼんだ部分にはインジケーターランプを備えています。


ディスプレイは135度程度まで開きます。


ROG ZEPHYRUSで特徴的なのが背面部のギミック「Active Aerodynamic System (AAS)」。ディスプレイが開くと同時に、排気スリット下が大きく開くことで冷却性を高めています。


NVIDIAの高性能GPU「GeForce GTX1070」を激薄の筐体に収めるべく、冷却効率を高めるためにキーボードを含めてPC全体が持ち上がるという独特のギミックになっています。


底面はマットなプラスチック素材で、4隅に滑り止めのゴムスタンドを備えています。「一枚の巨大な板」とも言えるROG ZEPHYRUSは、ねじれに対する剛性が極めて高く、ゴムスタンドが机でズレ動くという心配は無用です。


両サイド奥側に吸気用のスリットがあり、内部のヒートシンクが確認できます。


ディスプレイを開くと手前側にキーボードが寄せられた特徴的な配置であることが目をひきます。これは、ゲームでのキー操作性を高めデスクトップPCと同等の体験を提供するのが狙いで、ゲーミング性能を重視したレイアウトです。


キーボードの右側にはタッチパッドとマウスボタン。左手でキー操作、右手でタッチパッド&マウス操作という棲み分けになっています。なお、手前の両サイドにスピーカーを搭載します。


キーストロークは浅め。筐体の薄さから仕方がないところです。ただし、ペコペコした印象はなく、しっとりとした打鍵感でキー入力時に音はほとんどしません。ASUSによると、2000万回のキー入力に耐えられる設計だとのこと。


ゲーミングノートPCらしく、キーはLEDライトを搭載。ゲームでよく使う「WASD」キーのみ光らせるなど、キーの光らせ方は「RGB AURA」機能でカスタマイズできます。


キーボード奥のドットデザインの天面には、部分的に穴が開いています。これは、冷却用の排気口で、高いゲーミング性能を追求するために少しでも冷却性能を高める秘策の模様。


GTX1070搭載のゲーミングPCということで、ACアダプターは巨大。iPhone 6sより大きなフットスタンプを占めるアダプターは、できれば机の下に置いておきたいほどのサイズです。


19.5V×11.8Aの230W電源となっていました。


◆使ってみた
・スペック
ROG ZEPHYRUS(GX501)は、CPUがIntel第7世代CoreプロセッサーKaby Lake-Hの「Core i7-7700HQ」、メモリは16GB、ストレージは512GBのNVMe対応SSD、OSはWindows 10 Homeを採用。そして、NVIDIAのMAX-Qテクノロジーによって、フル機能の「GeForce GTX 1070」を激薄の筐体に搭載します。


どうやってノートPCに高性能GPUを搭載できたのかという「MAX-Q」の秘密については、以下の記事を見れば一発で理解できます。

NVIDIAの新GPU技術「MAX-Q」がGTX 1080を一体どうやって激薄ノートPCで動かせるのか?NVIDIAに聞いてみました - GIGAZINE


・ベンチマーク
ゲーミング性能を確かめるべく、まずは各種ベンチマークを測定してみました。

GPUのベンチマークソフトとして定番の「3DMark」のTime Spyでは「4758」


Fire strikeでは「10681」。デスクトップPC用のフルサイズGTX1070のスコアの約80%を維持するという高い性能になりました。


ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」ベンチマークでは1920×1080解像度(最高品質)条件でのスコアは「11460」と、「非常に快適」という評価。


ファンタシースターオンライン2」のベンチマークではスコアは「36792」で、快適な動作のお墨付きを得ました。


MAX-Q Designによる高性能GPU搭載のASUS ROG ZEPHYRUSは、現在リリース済みのほとんどの3Dゲームを問題なくプレイできる高い性能を持っていると言えそうです。

・温度
ハイスペックなゲーミングノートPCでは、発熱との戦いが避けられません。高性能GPUを低発熱状態で使用できる独自セッティングが施されているMAX-Q対応のノートPC「ASUS ROG ZEPHYRUS」がどれほど発熱するのか、人気のFPS「グランド・セフト・オート5(GTA5)」を1時間程度プレイしてみて、発熱具合をスマートフォン用サーモカメラ「FLIR ONE」で計測してみました。

気温25度の部屋でネットブラウジングをしている状態では、最も温度の高いキーボード奥の天板は約30度と、ほとんど発熱は感じられません。


約1時間、GTA5をプレイするとキーボード奥の天板は約45度まで上昇していました。


なお、机上のACアダプターも3Dゲームをバリバリこなすと約5度ほど温度が高くなりました。


ゲームプレイ中のサーモグラフィーでは、見事なまでに温度領域が上下で分かれるのが確認できます。画像でわかる通りキーボードはほとんど発熱しないため、ゲーム中に温度が気になることはまったくなく、快適なプレイを楽しむことができました。


ASUS独自のヒンジ部分が浮き上がるAASの威力はサーモグラフィーから明らか。CPU&高性能GPUが出す熱を、左方向と後方に送り出すことに成功しています。


AASのおかげで「排熱が追いつかず性能が低下する」というゲーミングPCにとっては致命的な場面には出くわすことはほとんどないと言い切れるほど、高い冷却性能を持っています。


・動作音
MAX-Q Designは「音」にも大きなこだわりがあります。一般的なゲーミングノートPCでは、冷却用のファンがうなりを上げるということがよくあるものですが、それではゲーミング体験を損ねてしまいかねません。

そこで、MAX-Q Designでは動作音にまで基準を作り、ノートPCメーカーにフルパワー状態でも40db以下であることを課しています。つまり、世に出るMAX-Q対応ノートPCは、すべてNVIDIAのお墨付きを得た品質基準をクリアしたものだけというわけです。


GTA5をプレイ中のASUS ROG ZEPHYRUSの動作音は以下のムービーで確認できます。

MAX-Q Design採用の激薄・高性能ゲーミングPC「ASUS ROG ZEPHYRUS」のフルパワー状態の動作音はこんな感じ - YouTube


さすがにファンが全開状態では風切り音が聞こえてきます。とはいえ、本体搭載のデュアルスピーカーからのゲームBGMが聞こえなくなるということはなく、ヘッドホン使用時はファンの音はまったく聞こえないレベルでした。

◆感想
ROG ZEPHYRUSは、フルスペックのGTX1070搭載ということで高いゲーミング性能を持ち、3Dゲームを快適にプレイできるゲーミングノートPCでした。120Hz駆動の液晶ディスプレイはG-SYNC対応。画面出力とリフレッシュレートを同期させることで、ちらつきやカクツキとは無縁のスムーズなゲーム描画を実現しています。

従来のゲーミングノートPCとは次元の違うグラフィック性能を持つROG ZEPHYRUSは、独自のギミックAASを採用しながらも、ゲームプレイに支障をきたすような不安定さはみじんも感じられません。AASで持ち上がった天板を強く押してもビクともしない剛性感は、安定したゲームプレイを大きくサポートしてくれそうです。


唯一の不満は、キーボード横に配置されたタッチパッド。なめらか過ぎるタッチパッドは面積が小さいため、ゲームには実用的とは言えません。ただし、USB3.0ポートを4つ備えるROG ZEPHYRUSなので、マウスを外付けすればまったく問題にはなりません。キーボードを外付けすることさえ可能ですが、プレイしてみた印象として、しっとりしつつもしっかりしたタイプが可能なキーは、十分満足いく質感でした。


従来のゲーミングPCにあったゴツさ・分厚さとはまったく違う、エッジの効いた激薄筐体のROG ZEPHYRUSは、「ゲーミングPC」を別の次元にまで引き上げたと言えるレベルの美しさがあります。ゲーマーならずとも高性能ノートPCを求めるハイエンドユーザーにとっても、十分満足のいく性能と質感&機能美を持っていると断言できます。


ROG ZEPHYRUS GX501VSはASUS Shopで税別29万1384円で予約受付中。2017年10月下旬以降に発売予定です。

ROG ZEPHYRUS GX501VS(GX501VS-GZ058T) - ASUS Shop

・関連記事
NVIDIAの新GPU技術「MAX-Q」がGTX 1080を一体どうやって激薄ノートPCで動かせるのか?NVIDIAに聞いてみました - GIGAZINE

水冷ヘッド搭載で本格水冷化が可能な空冷+水冷のハイブリッドGPU「ASUS ROG-POSEIDON-GTX1080TI-P11G-GAMING」レビュー - GIGAZINE

まさかの世界初水冷ノートPC「ROG GX700VO」実機レビュー、外付け水冷ユニットでオーバークロックの実力やいかに? - GIGAZINE

GeForce GTX 1080などVR対応をさらに進めたPascal世代のグラフィック技術に関するNVIDIA説明会に行ってきました - GIGAZINE

新時代の到来を予感させる激薄のGTX1080搭載ゲーミングノートPC「ASUS ROG ZEPHYRUS」 - GIGAZINE

グラフィックボードを外付けできる拡張BOX「Razer Core」で高性能ノートPC「Razer Blade Stealth」のGPU性能を爆アゲしてみた - GIGAZINE

127

in レビュー,  ハードウェア,  動画,  ゲーム, Posted by logv_to