北朝鮮が実施してきたミサイル発射実験の遍歴を立体的に把握できる「North Korea Missile Test Visualization」


北朝鮮が世界中からの抗議の声を無視する形でミサイル発射実験を繰り返しており、日本やアメリカ、韓国、中国、ロシアなどを中心に国際的な緊張感が高まっています。GitHubで「nagix」ことAkihiko Kusanagiさんが公開している「North Korea Missile Test Visualization」では、これまで北朝鮮が発射してきたミサイル、または「ロケット」の発射試験の飛行軌跡を立体的に把握することが可能です。

North Korea Missile Test Visualization
https://nagix.github.io/nk-missile-tests/

このサイトは、非営利組織の「Nuclear Threat Initiative」(NTI)が公表している北朝鮮によるミサイル発射試験のデータベースをもとにしたもので、1984年から実施されてきた116回の発射試験のデータを確認することができます。

サイトにアクセスすると、日本近海を中心としたマップに、北朝鮮から光の線のようなものが伸びるページが表示されました。もちろん、これらの線がそれぞれミサイルが飛んだ軌跡を示しています。


マップは3Dで描画されており、地球儀のように回して角度を変えたり、大きさを拡大・縮小したりが可能。マウスでドラッグすると地球を回転させることができ、Shiftキーを押しながらマウスでドラッグすると、地球を回転ではなく上下左右に平行移動させることができます。


この操作方法を駆使することで、このように高度を含めたミサイルの軌跡を確認することが可能になります。


画面右側の名前のところにあるチェックボックスをオン/オフすることで、軌跡の表示を切り替えることができます。画面で選んでいる「HWASONG-12」は、一度ならず二度までも日本上空を横切って太平洋に着弾した「火星12」のこと。


軌跡をクリックすると、実験に関する詳細なデータや解説を見ることができます。2017年5月14日に実施された火星12の初めての発射実験では、高度2111.5km、飛距離787kmという「ロフテッド軌道」で打ち上げが行われたことがわかります。


チェックを「HWASONG-14」に切り替えると、火星14の超ロフテッド軌道での打ち上げの様子が確認できます。2017年7月28日の発射では、高度が3724.9kmにまで達していたことがニュースなどでも報じられていましたが、実際にはものすごい高度まで上がっていたことがわかります。なお、表示されている軌跡はあくまで予測に基づいたもので、必ずしも正確なものではないそうです。


画面下部には西暦を選択するスライダーがあり、切り替えることでその年に実施された発射を確認することが可能。また、画面左にはその年に発射されたミサイルの名称と本数が、成功と失敗に分かれたグラフで表示されます。


2009年にも日本上空を横切る飛翔体が発射されています。これは、通信用人工衛星を搭載した光明星2号が打ち上げられた時のもので、ミサイルではなく「ロケット」という名目で発射されたもの。なお、北朝鮮は打ち上げ成功と主張していますが、北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)は
人工衛星の軌道投入には失敗した
ものと見ています。


北朝鮮による初のミサイル発射試験は、1984年に実施されたスカッドBミサイルによるもの。飛距離は不明ですが、高度は200kmまで上昇したものとみられています。

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