VPNソフトを販売しただけで中国人が起訴され刑務所送りに


VPN規制を強める中国政府が、「VPNソフトウェアを販売した」として中国人男性を刑務所に送っていたことがわかりました。この事件を巡っては、「刑法の条文の文言からは逮捕・起訴すら違法ではないか?」という疑問の声が上がっています。

Chinese Man Sentenced to Prison for Selling VPN Software | What's on Weibo
http://www.whatsonweibo.com/chinese-man-sentenced-prison-selling-vpn-software/

中国・広東省に住む26歳の男性が、オンラインでVPNソフトウェアを販売したことを理由に、懲役9カ月の判決を受け服役中であることがわかりました。男性は2016年10月に逮捕され、有罪判決は2017年1月に下されていましたが、2017年9月3日に有罪判決に関する情報が中国のSNS・微博(Wibo)に書き込まれて多くの人が知るところになりました。なお、この投稿は7000件以上の「转发(転載)」を得ており、中国のネット利用者の間で高い関心を集めていることがわかります。


男性はVPNソフトウェアを販売することで1万4000元(約23万5000円)の利益を上げたとされており、多くの人にVPNソフトを販売していたことが推察されてます。しかし、懲役9カ月の実刑判決が下されることになった理由が中国の刑法285条「コンピューターシステムの違法な管理の罪」であったことについては疑問が噴出しています。中国刑法285では、「国家機密、防衛施設、高度な科学技術などに関する情報を保持するコンピューターシステムに違法に侵入した者は、3年以下の懲役または禁錮に処す」とされており、「VPNソフトウェアの販売行為」を「システムに侵入した」と解釈するのはどう考えても無理がある、というわけです。

中国国内でVPNソフトウェアを利用する多くの人の目的が、中国当局による検閲の回避にあることは明らかです。このため、VPNソフトウェアを販売した男性の行為についてある微博ユーザーは、「『真実を知りたい』と考えた人に中国の金盾(グレートファイヤーウォール)を乗り越えるハシゴを売る行為は犯罪になるようだ」と指摘しています。また、VPNソフトを売る行為が『システムへの侵入』にあたるのであれば、VPNソフトを使うと全員が逮捕される可能性があるという声も上がっています。


すでにVPN規制の強化を発表していた中国政府の動きも考え合わせて「暗黒の日々が近づいている」という悲鳴にも近い投稿が微博に上がっています。

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