「ヒアリ」は大群でイカダになって巨大ハリケーンの生み出す洪水の中を生き残る


2017年夏に外来種の「ヒアリ」が日本各地の港で発見され、駆除対応に追われる様子が大きく報道されました。強い毒を持ち人間を含む動物を死に至らしめる恐ろしいヒアリは、洪水が発生すると団結してイカダを作り、生き残る術を持っています。

Yes, That's a Huge Floating Mass of Live Fire Ants in Texas - The Atlantic
https://www.theatlantic.com/science/archive/2017/08/fire-ants-flooding-hurricane-harvey/538365/?single_page=true

2017年8月末にアメリカ・ヒューストンを襲った巨大ハリケーン「ハービー」によって、「500年に1度」と言われるレベルの大洪水が発生しました。メキシコ湾岸を直撃したハービーによる経済的な被害は12兆円に上るという試算もあり、アメリカの自然災害としては歴史的な規模になりました。


大自然の力の前に無力さを見せつけられる人間とは対照的に、過酷な環境にも素早い適応を見せる動物がおり、「ヒアリ」はその代表例です。ヒアリは単独では泳ぐことはできませんが、結集して大集団となり「イカダ」を作ることで水面を浮遊することができます。洪水時に一時的にイカダになるヒアリの群れは、1週間以上も水面を漂い続けることができ、安全な岸に到着するとそこを拠点に新しくコロニーを再構築して生き残ることで知られています。


ハリケーン・ハービーによる大洪水でもイカダになって生き残るヒアリが確認されています。


以下のツイートでは、洪水でできた川を埋め尽くすほどのヒアリ・イカダが確認できます。


YouTubeには実際に目撃されたヒアリのイカダの様子がアップロードされています。

Floating fire ant colonies spotted on Houston floodwaters


2005年に発生した巨大ハリケーン「カトリーナ」の後に、ニューオーリンズの避難者が足や腰に謎の発疹が現れたと病院に駆け込んだことがありましたが、洪水で流れ着いたヒアリによる被害だったことがわかっています。ルイジアナ州立大学のリンダ・ブイ教授らは、洪水によって発生したヒアリがコロニーを作るのを防ぐための農薬開発プログラムを始めているそうです。

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