原爆の部品を極秘輸送した後に沈没した重巡洋艦「インディアナポリス」をポール・アレン氏らが深海で発見


第二次世界大戦の時期にアメリカ軍が運用し、1945年に旧日本軍によってフィリピン沖で撃沈された重巡洋艦「インディアナポリス」が水深5500メートルの海底に沈んでいる姿が、Microsoftの共同創業者ポール・アレン氏らのチームによって確認されました。

Wreckage From USS Indianapolis Located In Philippine Sea | Paul Allen
https://www.paulallen.com/wreckage-from-uss-indianapolis-located-in-philippine-sea/

Microsoft co-founder Paul Allen discovered a long-lost World War II warship - The Verge
https://www.theverge.com/2017/8/20/16175482/microsoft-cofounder-paul-allen-discovered-uss-indianapolis-world-war-ii-warship

アレン氏は2017年8月19日、自らが率いる探査チームがインディアナポリスの残骸の一部を8月18日に海底で発見したことを発表しました。アレン氏は海底で撮影した写真をTwitterに投稿し、インディアナポリスに付けられていた船体識別符号「CA-35」の「35」が確認されたことを明らかにしています。


重巡洋艦インディアナポリスは1932年に竣工した軍艦で、1941年に始まった第二次世界大戦のほぼ全ての期間で任務に投入されていました。数々の戦績をあげたインディアナポリスでしたが、1945年7月に遂行した極秘任務が最期の任務となりました。インディアナポリスは、広島、長崎へ投下予定の原子爆弾に用いられる部品と核兵器の材料をサンフランシスコで載せ、当時のアメリカ軍が日本本土空襲の前線基地として使用していたテニアン島へと極秘裏に運ぶという任務を与えられます。

7月26日にテニアン島に到着して極秘貨物を降ろしたインディアナポリスはその後、グアム島を経由してレイテ島へと向かったのですが、その際に旧日本海軍の潜水艦「伊58」が発射した6本の酸素魚雷のうち3本が命中し、船側に大きな損傷を受けたインディアナポリスは被弾からわずか12分という短い時間であっという間に沈没しました。その際、乗組員約1196人のうち約300人が船と共に海に沈み、残る約800人は沈没前に脱出しましたが、数日間にわたる漂流の間に脱水症状やサメの襲撃などにより多くが命を落とし、救助隊に助けられたのは317人のみという結果となっています。なお、そのうちまだ22人が存命とのこと。

「U.S. Navy」と「Norfolk Navy Yard」の文字が刻まれた錨(いかり)。その特徴は、沈没一週間前に撮影された別の写真と一致するとのこと。


少し離れた場所にあった部品には「USS INDIANAPOLIS CA-35」と、まさに疑いようのない文言が書かれています。


2基搭載されていた錨巻上げ機の一つとみられる装置。


艦に搭載されていたと見られる鐘も見つかっています。


アレン氏は「第二次世界大戦中に顕著な役割を果たしたインディアナポリスを発見することで、艦に乗っていた勇敢な男性たちとその家族に対する敬意を表すことができることは、とても敬虔な気持ちを抱きます。身の毛もよだつような状況に立ち向かった軍人たちの勇気とやり遂げる使命感、そして犠牲に対し、私たちはアメリカ人として、感謝の念を抱きます。まだ見つかっていない残骸の探査はなおも続けられますが、この歴史的な艦に関連のある人々が今回の発見によって一定の終止符を感じてくれることを望んでいます」とコメントを発表しています。

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in 乗り物, Posted by logx_tm