ピーナッツアレルギーを克服できる新しい治療法が成功を収める、70%は効果が4年間持続

By U.S. Department of Agriculture

世界人口の1%に当たる約7200万人がピーナッツアレルギーを持っており、欧米ではアナフィラキシーショックによる死亡で最も多いのがピーナッツアレルギーであるとのこと。そんなピーナッツアレルギーを治癒するための「減感作療法」を用いた小規模な臨床試験が行われ、治療を受けた子どもの3分の2がピーナッツアレルギーの治癒に成功し、効果が4年間持続したことが発表されています。

Peanut allergy cured in majority of children in immunotherapy trial | Australia news | The Guardian
https://www.theguardian.com/australia-news/2017/aug/17/peanut-allergy-cured-in-majority-of-children-in-immunotherapy-trial


Peanut allergy cure for children could be close after Australian researchers make major breakthrough | The Independent
http://www.independent.co.uk/life-style/health-and-families/peanut-allergy-cure-children-nut-australia-research-breakthrough-mimi-tang-probiotic-protein-a7897606.html

オーストラリアにあるマードック児童研究所(Murdoch Children’s Research Institute)のミミ・タン教授は、少量ずつピーナッツを経口摂取する減感作療法のひとつである「経口免疫療法」と、人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)である「プロバイオティクス」を組み合わせた新しい治療法「PPOIT(Probiotic with Peanut Oral Immunotherapy)」を開発しました。この治療によりピーナッツに対する免疫系の反応が再プログラムされ、最終的に免疫寛容を得られる仕組みとのこと。

タン教授は48人のピーナッツアレルギーを持つ子どもを対象にPPOIT療法を実施し、ピーナッツたんぱく質とプロバイオティクスの一種である「ラクトバチルス・ラムノサス」の組み合わせ、またはプラセボの組み合わせを徐々に増加させる形で、毎日18カ月間投与しました。その結果、PPOIT療法を受けた子どもの82%が、ピーナッツに対して免疫寛容を得たとみなされました。プラセボを摂取したグループでは免疫寛容を獲得したのは4%でした。

さらに4年後、免疫寛容を獲得した子どもは通常の食事の一環としてピーナッツを食べ続けていましたが、そのうち70%が長期の免疫寛容を確認するテストに通過したとのこと。タン教授によると、この治療法は他の食物アレルギーにも応用できると考えており、小規模の臨床試験ながら、世界中の食物アレルギー患者の光明となる可能性を秘めています。しかしながら、治療法が一般公開されるまでには大規模な臨床試験で効果が実証される必要があり、それまでには数年を要すると見られています。

By Ross Burton

・関連記事
ピーナッツ・ピスタチオ・クルミなどナッツバターを「ピーナッツバターメーカー」で作りまくってみました - GIGAZINE

赤ん坊の頃にピーナッツを食べるとピーナッツアレルギーが回避できる - GIGAZINE

ピーナッツバターからダイヤモンドを生成する方法 - GIGAZINE

アメリカの定番ランチ・ピーナッツバターサンドをフレンチトーストで再現したサラベス「PBJフレンチトースト」試食レビュー - GIGAZINE

152

in サイエンス,  , Posted by darkhorse_log