「機密性の高い業務」のためにDJIがドローンアプリに「オフラインモード」追加へ

By arbitragery

ドローンメーカーのDJIが今後、アプリの更新の際に「ローカル・データ・モード」と呼ばれるモードを追加する方針であることが明らかになりました。

DJI adds an offline mode to its drones for clients with ‘sensitive operations’ | TechCrunch
https://techcrunch.com/2017/08/14/dji-adds-an-offline-mode-to-its-drones-for-clients-with-sensitive-operations/

このモードは、アプリがインターネットを経由してデータのやりとりを行うことを停止させるものです。DJIで法務関係部門の統括責任者を務めるブレンダン・シュルマン氏は「我々は、世界中でDJIの製品を使って秘匿性の高い業務を行っている個人および民間団体を含む企業のニーズに応えるためにこの「ローカル・データ・モードを作成しています」とプレスリリースで語っています。

突然ともいえる措置となる今回の発表ですが、DJIをめぐっては「サイバー攻撃に対する脆弱性」があるとして、アメリカ陸軍が全将兵宛に同社製のドローンの使用を禁止する命令を2017年8月2日付で出した直後というタイミングです。この決定は、2017年5月25日に陸軍の研究所が発表した「DJI UAS Technology Threat and User Vulnerabilities」(DJI製無人飛行システムテクノロジーの脅威とユーザー脆弱性)という表題の機密文書に基づいているものと無関係ではないとみられています。

米陸軍が中国DJI製ドローン使用禁止 サイバー攻撃に脆弱性 | ロイター

sUASニュースが掲載し、その後ロイターが確認した8月2日付の陸軍のメモによると、DJI製の全ドローンとDJIの部品やソフトウエアを搭載したシステムの利用を取りやめるとともに、DJIのアプリケーションはすべてアンインストールし、バッテリー/記録メディアを外した上で、次の指示があるまで保持しておくよう通達された。


そこで示されている「脆弱性」が何であるかについては、機密文書であるために明らかにされていませんが、アプリがインターネット経由でデータを通信する際に何らかの不具合が存在し、機密性の高いデータが他者の手に渡ってしまう可能性が存在しているものと考えられています。DJIはこの通達について、同社に相談なく突如として措置が決定されたことに「驚きと失望」を表明していました。

今回の「ローカル・データ・モード」についてDJIは「陸軍の通達とは関係がない」とし、新モード追加は「機密性の高いエンタープライズ顧客からの要望を以前から受けていたものであり、陸軍の通達はその懸念事項を裏付けるものとなっています。そのため、弊社ではエンタープライズ顧客からのニーズに答えるために、今回の措置を早急に発表することにしました」と発表しています。

By GTimofey

DJIの主力商品はあくまで一般および企業向けのドローン製品であり、軍用途に特化したものは存在していません。しかし実際には軍の内部でも、DJI製ドローンを使った活動が行われていることが明らかになっているともいえる今回の一件からは、その性能の高さが浮き彫りになっているとも感じられそうです。

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