ハードウェア

リチウムイオンバッテリーを使った「蓄電池市場」は一体どれぐらいの規模になっていくのか?


リチウムイオンバッテリーの価格は2012年から70%も減少した結果、リチウムイオンバッテリーなどのバッテリーを使ったエネルギー貯蔵市場が著しい成長を続けています。さらに今後のグローバルエネルギー貯蔵市場の規模は、2017年の約4ギガワットから2025年までに52ギガワットに達する見込みであると、アナリストが予想しています。

Global Battery Energy Storage Pipeline Reaches 3.4 GW in Q1 2017 - IHS Technology
https://technology.ihs.com/590967/global-battery-energy-storage-pipeline-reaches-34-gw-in-q1-2017


Global Energy Storage Market Poised For Strong Growth - Solar Industry
http://solarindustrymag.com/global-energy-storage-market-poised-strong-growth

Falling lithium-ion battery prices to drive rapid storage uptake – pv magazine USA
https://pv-magazine-usa.com/2017/08/03/falling-lithium-ion-battery-prices-to-drive-rapid-storage-uptake/

IHS Markitが公開したグローバルエネルギー貯蔵に関するレポートによると、スマートフォンなどさまざまなデバイスに使用されているリチウムイオンバッテリーの価格が低下を続けており、2019年までに1kWhあたり200ドル(約2万2000円)を下回ることが予想されています。太陽発電バッテリーの共同設置といった、現段階では「経済的ではない手段」の成長に一役を買っているとのこと。

今後もリチウムイオンバッテリーの価格が低下を続ければ、グリッドスケールのエネルギー貯蔵や、住宅向け蓄電バッテリー、マイクログリッドを含むすべてのエネルギー貯蔵市場でリチウムイオンバッテリーが選択しやすくなり、世界的な成長が見込まれるそうです。


この分野では、2017年にテスラが世界最大のリチウムイオンバッテリーを使ったバッテリーストレージ施設をオーストラリアに建設したことが知られています。ほかにも2016年に島全体を太陽光発電とバッテリーでまかなう「Ta’u Microgrid」を完成させており、いずれもテスラが開発した大型家庭用バッテリー「パワーウォール」などが使われています。

テスラが家庭用バッテリー「パワーウォール2」と屋根タイル一体型太陽光パネル「ソーラールーフ」発表 - GIGAZINE


2017年時点で世界中に設置されているバッテリーストレージの総量はおよそ4ギガワットとされていますが、2025年には52ギガワットに達するとIHS Markitは予想しています。また、グリッド接続型のバッテリーストレージだけで見ると2017年時点の総量は1.3ギガワットですが、2020年には4.7ギガワットになり、2025年までに8.8ギガワットに達する見込みです。最も成長率が高いのはアメリカのバッテリーストレージ市場ですが、次なる最大市場としては、オーストラリア・日本・ドイツ・イギリス・韓国が有力視されているとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
テスラのバッテリー革命は着実に進行中 - GIGAZINE

水上に太陽光パネルを敷き詰めた40メガワット級の太陽光発電基地「水上メガソーラー」が稼働を開始 - GIGAZINE

テスラが太陽光パネル「ソーラールーフ」の予約受付をついに開始、30年保証でトータルでプラスの利益が出ると概算 - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.