GoogleやFacebookでも行われるブレインストーミングでアイデアを引き出す「How might we」テクニックとは?

By Barbara

集団でアイデアを出し合うこと会議方式のひとつに「ブレインストーミング」がありますが、問題を解決するための質問が良くなければ、参加者が効果的に意見を交換することは難しくなってしまいます。そんなブレインストーミングを行うにあたって、GoogleやFacebookは「How might we?(どうすれば我々はできそうか?)」と質問することで、効果的に意見を出し合えるテクニックを採用しています。

IDEO's secret to better brainstorming sessions lies in the phrase "How might we" — Quartz
https://qz.com/1022054/the-secret-to-better-brainstorming-sessions-lies-in-the-phrase-how-might-we/

The Secret Phrase Top Innovators Use
https://hbr.org/2012/09/the-secret-phrase-top-innovato

ブレインストーミングで上司が誰も答えを知らないような現実離れした質問を投げかけてしまうと、参加者は皆うつむいて黙ってしまうかもしれません。これは的外れな発言で全員の注目を集めるのが怖いという心理が働くためですが、誰も意見を挙げなければ「集団で意見を出し合ってより良い解決策を導き出す」というブレインストーミングの効果を発揮することはできません。デザイン会社・IDEOは、このような状況を回避するために「How might we(HMW)」という3つの単語を使って質問するというテクニックを開発しました。

IDEOが提案したこのテクニックは、GoogleやFacebookのようなIT業界の最大手でも採用されています。実際にブレインストーミングで質問する際には、以下のような形で使われます。

How might we make our teams more engaged?
(どうすれば我々は自分たちのチームをもっと元気にできそうですか?)
How might we foster deeper relationships between employees?
(どうすれば我々は従業員同士の人間関係をより深く発展できそうですか?)
How might we inspire more frequent knowledge-sharing?
(どうすれば我々はもっと頻繁に知識の共有を促すことができそうですか?)


わずか3つの単語を質問に組み込むだけ、という簡単に見えるテクニックですが、「How」で従業員に具体的な説明を求めながらも、「might」は何かしらの良い結論がいくつも存在することを示唆し、「we」と全員に質問することで、包括性とチームワークを呼び起こすとのこと。特に「might」の単語は人々を楽観的な気持ちで議論に参加させる効果があり、あらゆるチャレンジに対する可能性を模索するようになるそうです。

By nist6dh

TalentSmartのCEOで心理学者でもあるジーン・グレイブス氏もHMW戦略を支持しています。例えば「How would we do this?/How do we do this?(どうやってこれを行うか?)」のような質問の仕方は、大勢の人の前で何かパフォーマンスをすることに対する恐れを表す「パフォーマンス不安」を従業員に与えてしまい、不完全な意見や間違った答えを引き出してしまうとのこと。一方で、「How might we」と質問の仕方を変えるだけで、不安やストレスが排除され、「もっと良い解決策があるかもしれない」と考えさせることができ、いい雰囲気の中で多くのアイデアを引き出すことができるようです。

IDEOのデュエイン・ブレイ氏は、「HMW戦略はリスキーで奇抜なアイデアが歓迎されることを全員に伝えます。慎重で平凡なアイデアを組み立てるよりも、クレイジーなアイデアが場を主導する方が簡単で、興味深いものになるでしょう」と話しています。そして最も重要なのは、質問によって「生産的な会話」が生まれることであり、質問内容は狭すぎても、広すぎてもブレインストーミングを行うのは難しくなります。例えば「どうすれば我々は世界平和を解決できそうか?」という質問は壮大すぎますが、「どうすれば我々はもっと友好的な職場環境を生み出せそうか?」のようにすれば、いくつかの提案を生み出すちょうどいい質問になります。

なお、IDEOはほかにも会社のあらゆる立場の人が話し合いに参加できるようにするための戦略を持っているとのこと。IDEOではHMW形式で質問が行われた後、数分の時間をとって参加者にアイデアを付箋に書いてもらうようにしています。さらに上司が話しの流れを作るのではなくリーダーを決め、集まった付箋を元に意見を聞いて行くことで、話しやすい雰囲気の元にアイデアの交換を行うことができるわけです。また、「最高のアイデアは提案のやり取りの中で生まれる」ため、質問を受けた人も全員の話をしっかり聞く必要があるとのことです。

By morten.dk birch heide-jørgensen

・関連記事
チームやプロジェクトを成功へと導くために必要になる意外な能力とは? - GIGAZINE

壁でもなんでも塗るだけでホワイトボードになる「IdeaPaint(アイデアペイント)」 - GIGAZINE

壁やドアを取り払って仕切りのない「オープンオフィス」が実は効率を下げているという事実 - GIGAZINE

70

in メモ, Posted by logw_ny