ハードウェア

「Surface Laptop」を分解したところ難易度はぶっちぎり、「破損なくして分解はできない」ことが明らかに


Microsoftが2017年5月に発表した薄型・軽量・スタイリッシュで安価なノートPC「Surface Laptop」を、あらゆるデバイスを分解するiFixitが分解しています。10が最も分解が容易、1が困難という10段階評価で「0」という想定外の評価を得ており、「本体に多くのダメージを与えずに分解することはできない」と評されています。

Microsoft Surface Laptop Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/Microsoft+Surface+Laptop+Teardown/92915

分解前にX線写真を撮影するとこんな感じ。バッテリーやファン、ヒートシンクが確認できます。


分解にあたって、どこかにネジが隠れていないか?ということで、まずはゴム製のフットバッドを剥がしてみたものの、ネジはなし。


ねじ穴がどこにも見つからないため、「ガワを無理やり外す必要があるのでは」と判断したiFixitはデバイスオープナーをSurface Laptopのファブリックカバーの下に差し込んでケースの外側を剥がしにかかります。この時点で既に「元の状態に戻すのは困難だろう」と語るiFixit。


しかし、いくら手で剥がそうとしても、しっかりと接着されているファブリックカバーは手で剥がせなかったとのこと。


そのため、今度はカッターを使って、ヘリの部分のファブリックカバーを切り取っていきます。すると、ファブリックカバーの下からメタルシールドが見えてきました。


続いて、接着剤で固定されているメタルシールドを剥がすため、電子レンジで温めたiOpenerを上に載せて接着剤を溶かし……


隙間にピックを入れて剥がしていきます。


ペラリとようやく剥がせました。


……が、喜んだのもつかの間、キーボードの裏側とマザーボードがケーブルで接着されていることが判明。


このケーブルは、キーボード側のトラックパッドの裏側に続いていました。ドライバーを使ってトラックパッドを固定するプレートを外し……


取り外したトラックパッドはこんな感じ。


トラックパッドには「Kinetis K22 MCUs」とタッチコントローラーの「Synaptics S9101B」がついていました。


キーボードを剥がした状態のSurface Laptopはこんな感じ。


左右には2つのスピーカー。


2つのスピーカーはSurface Pro 4と同様に形が異なるもの。赤色で囲まれている部分は水によるダメージを感知するインジケーターです。


アンテナは本体の左横に。


本体上部の中央、黒いシールドの下にはマザーボードがありました。


ヒートシンクはこんな感じ。


ということでマザーボードを取り出してみます。


赤い枠で囲まれている部分に「Intel Core i7-7660U」があり、オレンジ枠で囲まれている部分にはSK Hynixの「H9CCNNNBJTAL LPDDR3」、黄色い枠で囲まれているのが東芝のSSD「THNSND256GTYA 256 GB」、緑色で囲まれている部分がMarvellの「Avastar 88W8897」、水色で囲まれている部分がMicrosoft製チップ「X904169」と「X904163」、青色で囲まれている部分がNuvotonのTPMチップ「NPCT650SBBWX」。CPUやRAMはマザーボードにはんだ付けされており、自分でアップグレードするのは難しいそうです。


裏面にひっくり返して紫色で囲まれている部分がNXP/Freescaleの「M22J9VDC」と「Kinetis K22F 512KB 120 MHz ARM Cortex-M4 Based MCU」


マザーボードが取り外され、バッテリーだけが残されました。バッテリーは交換が困難&危険なので、「デバイスの寿命を制限している」と評されています。なお、バッテリーは45.2Whで、45WhのSurface Proや41WhのMacBook Retinaとほぼ同じとのこと。


ヘッドホン端子のモジュールは、他の部分とは異なり取り外しが簡単。


ヒンジは他のSurfaceシリーズの端末よりも平凡で、比較的簡単にとりはずせたようです。


ということで分解終了。Surface Laptopはどこもかしこも接着されており、「分解」が「破壊」を意味してしまうので、本体にダメージを与えることなく分解することはほぼ不可能とのこと。ということで、分解の難易度は10が最も簡単という1~10の段階評価で「0」というぶっちぎりの評価を得ています。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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