ハードウェア

テスラが太陽光パネル「ソーラールーフ」の予約受付をついに開始、30年保証でトータルでプラスの利益が出ると概算


テスラが発表していた太陽光パネルと屋根用タイルが一体化されたソーラールーフの予約受付がスタートしました。テスラのサイトでは概算の見積もりを出すことも可能で、その内容によれば一般的な家庭でも30年間でおよそ200万円程度の利益が見込めるとしています。

Tesla releases details of its solar roof tiles: cheaper than regular roof with ‘infinity warranty’ and 30 yrs of solar power | Electrek
https://electrek.co/2017/05/10/tesla-solar-roof-tiles-price-warranty/

Tesla opens up preorders for its solar roof - The Verge
https://www.theverge.com/2017/5/10/15612410/tesla-preorder-solar-roof-square-foot-elon-musk

テスラは2017年5月10日、ソーラールーフの受け付け開始を発表しました。同社のCEOであるイーロン・マスク氏もTwitterで同様の内容をツイートしています。

Tesla solar glass roof orders open this afternoon. I think it will be great. More in about 10 hours ...

— Elon Musk (@elonmusk)


なお、2016年10月末の発表会では、ソーラールーフには4種類のパネルが用意されると発表されていましたが、まず予約受け付けを開始したのは「スムース」と「テクスチャード」と呼ばれる以下の2タイプ。


ストーン調の「スレート」と、テラコッタ風の「トスカーナ」は2018年に取扱いが開始される予定となっています。


「スムース」は最もシンプルな表情を持つパネルで、落ち着いたイメージの屋根に仕上げることが可能。一見するとわかりませんが、この状態で太陽光パネルを内蔵した屋根になっています。


「テクスチャード」は縦のラインが特長で、パネルごとに色がわずかに異なるようになっています。


そして2018年登場予定の「スレート」は、南仏のイメージが入ったパネル。


同じく2018年登場予定の「トスカーナ」は、泥を成型して焼き上げる「テラコッタ」調のパネル。このように、いかにも「ソーラーパネル」というデザインになっていないため、太陽光パネルを導入しても外観からはほとんど判別できないのがソーラールーフの大きな特徴といえます。


また、人の目につく角度からは太陽光パネルが視認しにくくなっているのも特長。パネルに対して90度に近い角度からであれば以下のように真っ黒なパネル本体が見えますが……


浅い角度から見ると、このようにごく普通の屋根タイルに見えてしまうため、外観に影響がない・損なわれないというのが従来の太陽光パネルにはほとんど見られなかったメリットです。


なお、ソーラールーフは主にガラス素材でできていますが、通常のテラコッタやスレートのタイルに比べても高い耐久性を持っているため、実用性には問題ないと発表されています。


実際に、直径5cmの雹(ひょう)を当ててテストしている様子がマスク氏のInstagramで公開されています。

Slo-mo hail cannonball impacting Tesla solar roof tile

Elon Muskさん(@elonmusk)がシェアした投稿 -


気になる価格や保証体制ですが、概算によると1平方フィート(約0.09平方メートル)あたり21ドル85セント(約2500円)とのこと。また、タイルには「無期限または家の寿命のいずれか早い方」という保証がついているほか、電力保証と耐候性保証は30年が設定されています。発電量などの詳細なスペックが不明なため、「1kwあたり」などの比較ができないのが難しいところですが、テスラでは家庭用蓄電装置の「パワーウォール」との組み合わせで1軒分の電力をまかなえるとしている模様。


また、サイトでは住所を入れて見積もりを行うことも可能。(アメリカなど限定・記事作成時点で日本は非対応)

Tesla Solar | Tesla
https://www.tesla.com/solarroof


サンフランシスコの住宅地を設定して見積もりしてみたところ、30年間で6万7700ドル(約765万円)相当のエネルギーを得ることができ、ソーラールーフの設置費用「4万7200ドル(約540万円)とパワーウォールの設置費用「7000ドル(約80万円:日本での価格設定69万6000円)」、割引税制などを合計すると、30年間で2万6800ドル(約300万円)の利益が残るとなっていました。


これらはあくまで概算なので具体的にはテスラに問い合わせる必要があります。なお、アメリカ国内では2017年中に出荷・設置が開始され、それ以外の地域では2018年の開始を予定しているとのこと。テスラの日本語サイトでも問い合わせ窓口が設置されています。

テスラ ソーラー | テスラジャパン
https://www.tesla.com/jp/solarroof

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
テスラが家庭用バッテリー「パワーウォール2」と屋根タイル一体型太陽光パネル「ソーラールーフ」発表 - GIGAZINE

太陽光発電・低価格EV・カーシェアなど、テスラのマスク氏が今後の10年を示した「マスタープラン・パート2」とは? - GIGAZINE

テスラがエネルギー革新企業へと飛躍する家庭用バッテリー「Powerwall」はどこがどうすごいのか? - GIGAZINE

2020年までに稼働予定のテスラの超巨大バッテリー工場「ギガファクトリー」のいま - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.