取材

3869日間で計36回、世界23カ国の理容室・美容室に足を運んだ散髪の記録


某アイドルグループの「恋愛しただけで丸坊主」とニュースに胸が傷みました。恋愛をできずに丸坊主にする人だっているのです。そんなことを思うと頭だけでなく心までさっぱり、ちょっと悲しくなるのでした。

こんにちは、自転車で世界一周をした周藤卓也@チャリダーマンはいろんな国で髪を切りました。ハサミとバリカンで巧みに髪を整えてくれる理容師、美容師の方々を尊敬してやみません。旅の間はこのような場所でお世話になっていました。

◆だいたい坊主


旅の間は坊主でいることが多かったです。シャワーのあとはタオルでゴシゴシとひと拭き。すぐに乾くので最高でした。場所によっては滝行のごとく水シャワーを浴びないといけないので、髪が短いほうが助かります。坊主だとキャンプで髪を洗うことも簡単。水が1リットルほど余計にあれば十分です。

不衛生な体だと注意力が散漫になったりと危険リスクが上がります。オシャレなんか考えることなく、ただひたすらに頭を丸めていました。

◆世界各地で散髪
自転車世界一周の期間としていた2005年12/25日から2016年7月29日の合計3869日の間に合計で36回、散髪をしていました。国内で5回、海外で31回という内訳。オーストラリアは滞在が長かったので7回も髪を切っています。

表計算ソフトでデータを付けていました。抜けもありますが写真も撮っていました。旅立ちから2011年くらいまでは日記も残っています。そうした記録をまとめると、このような感じで髪を切っていました。日本は省略します。

・1回目
日時:2006/02/07
場所:オーストラリアのシドニー
値段:10AUD(約800円)

旅が近くなると「どうせ髪を切るなら海外で」という気持ちになります。初めての海外だったオーストラリアも到着した次の日に理容室で散髪。

・2~7回目
日時:2006~2007
場所:オーストラリア各地

ワーキングホリデーのビザでオーストラリアを一周しました。日本人の集まる宿によく泊まっていたので、そこで仲良くなった美容師さんやバリカンを持っていた人に髪を切ってもらいました。


・8回目
日時:2007/09/28
場所:東ティモールのディリ
値段:2USD(約230円)

オーストラリアも出国間近でかなり髪も伸びていましたが、東南アジアの方が物価も安いし面白いので機会を取っておきました。そうしてやって来た第2カ国目の東ティモール。先進国から途上国に世界が変わって戸惑いましたが、それも次第に慣れてくるのでちゃんと散髪もできました。それらしい店に入って、貼ってあるポスターの中にいる丸刈りの人物を指差します。後はジェスチャー。ただ丸刈りにするだけでなく、襟足や耳周りまで整えてくれました。暑い暑い国だから、さっぱりすると生き返ります。

・9回目
日時:2007/12/28
場所:タイのスラータニー
値段:60THB(約200円)

前回から約3ヶ月。新たな気持で新年を迎えるための散髪。

散髪前


散髪後


・10回目
日時:2008/03/13
場所:カンボジアのプノンペン
値段:6500KHR(約165円)

散髪前はこんな感じ。散髪後の写真はありませんが、「カンボジア人っぽい髪型になった」と日記に記載がありました。


・14回目
日時:2009/05/12
場所:韓国の釜山
値段:6000KRW(約490円)

壱岐、対馬と走って約1年ぶりの海外となった韓国もオーストラリアと同じように入国4日目に散髪。日本にもある1000円カットのようなお店でした。

お店の外観


散髪後


・15回目
日時:2009/08/07
場所:中国の西寧
値段:8RMB(約115円)

韓国で散髪して3ヶ月、いい加減に伸びてきたので中国でも髪を切りました。どうせ坊主にするからと庶民的な理容室のつもりでしたが、ちょっとおしゃれな美容室に足が止まります。おそるおそる入って値段を聞くと「8元(約115円)」と安く、面白そうなのでここでお願いしました。「坊主」と紙に書くも通じなかったので「短髪」に。ハサミをにぎる女性美容師さんの真剣な表情には心打たれました。ここは洗髪込み。それでいて本当に8元で、中国の物価の安さを改めて実感しました。

美容師さんたち


散髪後


・16回目
日時:2010/01/13
場所:アルメニアのエレバン
値段:1500AMD(約590円)

「アルメニアンカットになった」と日記に書いていました。もみあげもばっさり。街を歩く若い男性と一緒の髪型になった自分が滑稽でちょっと笑ってしまいました。

・17回目
日時:2010/03/10
場所:トルコのイスタンブール
値段:10TRY(約625円)

・18回目
日時:2010/06/15
場所:ルーマニアのクルジュ=ナポカ
値段:33RON(約925円)

まったく言葉が通じなかったのですが、陽気な太っちょおばちゃんに髪を切ってもらいました。さっぱりして晴れやかな気持ちに。

・19回目
日時:2011/01/15
場所:モロッコのメクネス
値段:20MAD(約200円)

ルーマニアで散髪した後はヨーロッパ最北端まで北上、そこからアフリカに入りモロッコまで南下していますが、髪が伸びても寒かったのでそのままにしていました。その結果、かなりボリュームのある頭に。モロッコに入るとだいぶ暖かくなったので散髪に行ってスッキリさせました。年季が入ったお店でしたが、その生活感がかえって落ち着きました。

散髪前


散髪後


・20回目
日時:2011/05/09
場所:マリのバマコ
値段:400CFA(約80円)

旅の中で、ここの散髪が最安値でした。これは散髪後。


黒人の方のヘアスタイル一覧表


・21回目
日時:2011/08/20
場所:カメルーンのヤウンデ
値段:500CFA(約100円)

掘っ建て小屋のような場所で髪を切ってもらった記憶があります。

・22回目
日時:2011/11/30
場所:ルワンダのキガリ
値段:2000RWF(約250円)

商業ビルに入っているだけあって、しっかりとしたお店で髪を切ることができました。ここは洗髪もあり。若い女性が担当してくれたのですが、距離の近さにちょっとドギマギしちゃいました。

散髪後


・23回目
日時:2012/03/03
場所:ザンビアのチョマ
値段:15,000ZMK(約240円)

ここだけは「痛い!」って何度口に出そうと思ったことか。地元の方とは髪質が違うので手加減してほしかったです。それとも単に切れ味が悪かっただけとか……?

散髪前


散髪後


・25回目
日時:2012/11/08
場所:アメリカのソルトレイクシティ
値段:6+2USD(約800円)

自転車でお出かけした際に発見して、安かったので後日訪問。気のいいお兄ちゃんがさくっと散髪をしてくれました。

お店の外観


散髪後


・26回目
日時:2013/03/13
場所:メキシコのチェトゥマル
値段:40MXN(約300円)

散髪後


・27回目
日時:2013/07/06
場所:エクアドルのクエンカ
値段:2USD(約200円)

散髪後


・28回目
日時:2013/10/14
場所:ボリビアのラパス
値段:12BOB(約175円)

散髪後


・29回目
日時:2014/03/26
場所:パラグアイのエンカルナシオン
値段:25,000PYG(約570円)

散髪後


・30回目
日時:2014/06/11
場所:チュニジアのスース
値段:5TND(約315円)

チュニジアの後はイタリアからイギリスを走る予定で、物価の高いヨーロッパに入る前に髪を切っておきました。高値をふっかけられて帰ろうとしたら「だったら一般価格で」という誘いがあり、別の場所を探すのも面倒で妥協したという微妙な場所。

散髪後


・31回目
日時:2014/09/27
場所:タイのバンコク
値段:80THB(約270円)
第3段の旅(アメリカ大陸縦断、ヨーロッパ縦断)をやってタイに立ち寄りました。この後、日本に一時帰国する予定だったので物価の安い国で髪を切っておきました。


・32回目
日時:2015/03/05
場所:スリランカのアッカライパットゥ
値段:120LKR(約111円)

2014年の年末から2015年の年始にかけてはヨルダンにいました。砂漠や乾燥地帯をイメージする中東ですが、冬は意外と冷えます。だから、伸びた髪でも気になりませんでした。でも、南アジアのスリランカまで来ると汗ばむ陽気。短いほうがさっぱりするので、田舎町で連泊したときに髪を切ってもらいました。ローカル感あふれる理容室でした。

散髪前


散髪後


・33回目
日時:2015/07/06
場所:マレーシアのクアラルンプール
値段:10MYR(約320円)

数日後に太平洋の島国を回るフライトを控えていました。向こうで時間を取りたくなかったので、休憩していたマレーシアで髪を切りました。インド系のお店でした。ピンク色の店内はヒンドゥー教の神様ガネーシャと一緒。物価から500円前後と予想していたのですが、タイと同じくらいの値段というのが意外でした。

散髪前


散髪後


・34回目
日時:2015/11/10
場所:フィリピンのセブシティ
値段:60PHP(約160円)

東南アジアは各国で髪を切っているのでフィリピンも制覇。

散髪前


散髪後


・36回目
日時:2016/07/20
場所:台湾の宜蘭
値段:100TWD(約340円)

日本のものなら何でもでてくる台湾ですが1000円カットもありました。券売機までありました。これは台湾の物価からするとかなり安い値段設定です。

お店の看板


お店の外観


散髪前


散髪後。旅もおしまい、日本復帰を考えていたので坊主ではなく短髪にしました。


洗髪込みでした。


◆まとめ
だいたい3~4ヶ月に1度は髪を切っていました。寒い場所だと伸びていても構いませんが、暑い場所だと髪を切りたくなります。そんな暑い国ほど物価が安いので助かります。

「現地で髪を切る」なんて億劫になりがちですが大事なのは勢い。覚悟を決めて乗り込めば何とかなります。その点、坊主は気が楽でした。全部という意味の「all(英語)」「tout(フランス語)」「todo(スペイン語)」と言って、バリカンで髪を刈るジェスチャーをしたらたいてい分かってくれます。失敗したって、また生えてきますしね。


こうして振り返ると世界各国いろんな方に髪を切ってもらいました。本当にありがとうございました。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
Facebookページ https://www.facebook.com/chariderman/
DMM講演依頼 https://kouenirai.dmm.com/speaker/takuya-shuto/
)

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in 取材, Posted by logc_nt

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