Android Watch 2.0を搭載したLG Watch Sportのレビューとベンチマーク結果が公開、新しいOSによるUIの変化は?


2017年2月10日から、アメリカではGoogleの新しいスマートウォッチOS「Android Wear 2.0」を搭載した「LG Watch Sport」と「LG Watch Style」の販売が始まります。テック系メディアのArs Technicaは発売に先駆けてLG Watch Sportのレビューを実施しており、商品の外観に加えてAndroid Wear 2.0の画面UIがどのようになっているのかを掲載しています。

LG Watch Sport review: Google’s bulky watch breaks free from the smartphone | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2017/02/lg-watch-sport-review-googles-bulky-watch-lets-you-leave-your-phone-at-home/

これがレビューに用いられたLG Watch Sport。画面には、ワークアウト関連中心の情報をまとめた内容が表示されています。


向かって左側の側面にある小さなスリットは、スピーカー用とのこと。さすがに音質は期待すべくもない模様。


向かって右側には、ダイヤルとその左右にボタンが1個ずつ。


本体の裏側、手首に接する部分には心拍センサーが内蔵されています。右にある三角形の道具はパネルを取り外すための専用工具。


このように、パネルの凹みに3つの足をあわせるように置いて……


ぐりっと回せば、プラスチック製のパネルが外れるようになっています。外したところには、SIMカードを挿入するスロットがあります。LG Watch Sportは本体内にGPSセンサー、LTE、NFC、Wi-Fi、Bluetoothのアンテナを内蔵しています。


充電台の上におかれたLG Watch Sport。


ワイヤレス給電が可能になっています。


ディスプレイの大きさはMoto 360(左)やHuawei Watch(右)とほとんど変わりなし。


しかし横から見ると、LG Watch Sportが明らかに分厚い本体となっているようです。


各種アンテナが収められているのは、バンドの根元の部分。数cmの領域は、バンドのように見えて実は本体の延長となっている模様。また、バンドは基本的に取り外せない構造となっているようです。


本体右側の3つのボタン類のうち、真ん中のダイヤルはホームに戻る機能とスクロール動作が割り当てられています。その上下にある2つのボタンは、アプリごとに動作の割り当てが可能となっています。


Android Wear 2.0の基本画面の数々。Android Wear 1.x系の白基調の画面から、グレー系の落ち着いた色調に変更されています。左から、通常のホーム画面(の一例)、アプリドロワー(アプリ一覧)、通知画面。


ホーム画面で左右にスワイプすると、ウォッチフェースの変更が可能。また、画面を下にプルダウンすると、航空機モードやサイレントモードなどを切り替えるクイックセッティング、そして上にプルアップするとAndroid Payや通知履歴の画面が表示されます。


左から、Android Wear 2.0から対応したGoogleアシスタントの画面、設定画面、そしてアプリなどの動作を承認する画面。


ウォッチフェースでは、「コンプリケイション(Complication)」と呼ばれるウィジェットスロットが用意されており、好きなウィジェットを格納できるようになっているとのこと。バッテリー残量や日付、スケジュール、天気予報などの項目を選ぶことが可能で、さらに背景の画像を変更することも可能。


Android Wear 1.x系と2.0の通知画面の違いはこんな感じ。画面が落ち着いた色調に変わっているためか、全体的に洗練されたようにも感じられます。


未読の通知がある場合(左)とない場合(右)の違い。画面の一番下の部分の赤と白の丸アイコンの有無で見分けることが可能。


Android Wear 2.0からは、ウォッチ単体でGoogle Playストアにアクセスしてアプリをインストールすることが可能。以下の画面はGoogle Playストアの画面の様子で、左からアプリ一覧、検索結果、そしてアプリ詳細画面が並んでいます。一番右の画面には「Install」という文字も表示されており、実際にここからインストールできるようになっていることが確認できます。


新しいUIでは、アプリ画面の上部に緑色のエリアが表示され、プルダウンするとナビゲーション一覧が表示される模様。インストール済みのアプリ一覧やホーム画面、設定画面に直接アクセスできるようになっているようです。


Android Wear 2.0では、画面上にミニサイズのQWERTYキーボードを表示させることが可能。「使い物になるのか!?」と誰もが思う機能ですが、実際に触って見たArs Technicaの記者によると、なんの問題もなく使えた模様。いつも通りにメッセージへの返信や、メールを書くことができたそうです。


コピペ機能も利用可能


また、音声入力や指を使った手書き認識機能も搭載されています。


便利そうなのが、絵文字を手書きで入力できる機能。スマイリーマークのようなものを指で書き込むと、スマイル系の絵文字に変換されています。


「ピザ」や「子犬」「見ザル」をイラストで手入力した場合も、変換候補がいくつも表示されており、画面をスクロールするとだいたい目的の絵文字が見つけられたそうです。


LG Watch Sport (およびLG Watch Style)から対応が始まったAndroid Payの画面。カードの設定にはスマートフォンが必要ですが、一度設定してしまえばウォッチ単体で決済を行うことが可能。さらに、設定はiPhoneを使って行うこともできるようです。


Android Payをセキュアに使うためには、画面ロック機能をオンにする必要があります。ロックの種類は「パターン」「PIN」「パスワード」の3種類から選べます。


ワークアウト時に使う「Google Fit」の画面はこんな感じ。画面やボタンで記録を開始することができ、手元にスマートフォンがない時でも内蔵のGPS機能でトラッキングを行うことが可能。


実際にトラッキングしてみた画面がコレ。特に問題なく記録できている様子がわかります。


Googleマップの画面。小さい画面のため、シンプルな表示に徹している印象。


メモ・リマインダアプリのGoogle Keepでは、内容を確認するのに加えて新しい項目を追加することも可能。


Google翻訳は、端末に話しかけて外国語に翻訳することが可能。


アラームの動作・設定画面


タイマーとストップウォッチ


アドレス帳と発信画面


予定管理のAgenda、電話を探す「Find My Phone」、そして「フラッシュライト」機能の画面。


天気表示とGoogle Nowの画面。手首で最新の情報を受け取れる便利さは、実際にスマートウォッチを使ったことがある人ならば実感できるはず。


「設定」「ディスプレイ」「サウンド・通知」の各設定画面


「ワイヤレス接続」「モバイルネットワーク」「NFC」の設定画面


「ジェスチャ」「アクセシビリティ」「パーソナライズ」の設定画面


「アプリ」「ハングアウト」「アプリ認証」の設定画面


「システム」「端末情報」「バージョン情報」の画面


◆ベンチマーク結果
LG Watch SportはSoCにウェアラブル向けに開発された1.1GHz Snapdragon Wear 2100を採用していますが、Ars Technicaのレビューによると、時おり動作に重さを感じることがあった模様。特に、GoogleアシスタントやAndroid Pay、Googleハングアウトといったアプリを立ち上げた際には、ローディングアイコンが数秒間にわたって表示されつづける状態だったとのこと。ひとたびアプリが立ち上がるとそれほど不自由は感じられなかったようですが、とにかくローディングにかかる時間が煩わしく感じられたようです。

Ars Technicaは、LG Watch SportとAndroid Wear 1.5世代のHuawei Watch、そして「世界で最も遅い」というインド向けAndroid One端末の「Micromax Canvas A1」を使って、ベンチマークテストを実施しています。

ベンチマークソフトの定番、Geekbench 4を使ったマルチコアテストの結果。数値が大きいほど良好な成績を示しており、LG Watch SportはHuawei Watchよりは高い数値は示しているものの、遅いことで定評のあるCanvas A1に比べても数値は低いものに。プラットフォームが違うために直接比較はできませんが、一定の参考にはなるのかも。


シングルコアテストの場合だと、スマートウォッチ2機種はほぼ横並びの結果に。Canvas A1との開きも小さくなっていることがわかります。


Ars Technicaはここで、Google製最新スマートフォン「Pixel XL」を持ち出して比較するという暴挙に。マルチコア、シングルコアの結果ともに大きく水をあけているのは案の定といったところ。


グラフィック性能のベンチマークソフト、GFXBENCH 4を使った結果がコレ。数値が大きいほど性能が高いことを示しています。「T-REX」テストは3機種とも8.8fpsから10.0fpsという数値をたたき出していますが、Canvas A1はオンスクリーン状態の「マンハッタン」テストを起動すらできません。2台のスマートウォッチはなんとかテスト完了できましたが、Huawei Watchは0.4fpsという低い数値に。


画質が1080pになった場合、T-REXテストはいずれもそれなりの数値ですが、「マンハッタン」はほぼ全滅状態。


そしてここでもPixel XLが乱入。最新型高性能スマートフォンだけあって、別次元の数値をたたき出しています。


Androbenchを使ったストレージのテスト結果がコレ。数値が大きいほど高い性能を示しており、シーケンシャル32MBのベンチマークでLG Watch Sportはリード134.43MB/s、ライト22.77MB/sでともに最も高い数値をたたき出しました。


ただし、ランダム4KBの場合はCanvas A1がリードのみ最高値をたたき出すという結果になっています。


そして3たびPixel XLの襲来。案の定、異次元の数値をたたき出して帰って行きました。


バッテリーライフのテストでは、LG Watch Sportは中庸の成績。画面の明るさを200 NITSに設定した状態でのWi-Fiブラウジングで332分という結果が出ています。トップはLG G Watchの470分で、最下位はFossil Q Founderで191分。


総括としてArs Technicaは、「Android Wear 2.0は手首に装着できるコンピューターになる。ただし、ハードウェアが追いついた場合に限る」と結論づけています。Wear 2.0の初代モデルとなるLG Watch Sportの場合、SoCなどのハードウェアの能力が追いついていないため、パフォーマンスのボトルネックとなる部分が存在している模様です。

とはいえ、文字入力しやすいQWERTYオンスクリーンキーボードやクラウンによる操作性の高さ、Android Payへの対応やLTEモバイルネットワークへの接続など、Wear 2.0世代ならではのメリットも十分に存在しているといえそう。それだけに、処理速度の遅さが指摘されているのがなんとも惜しいと感じられる部分です。

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