気温3度の極寒に耐えながらの花火鑑賞、「第111回長野えびす講煙火大会」は満天の花火の星が光り輝く見事な花火大会でした


花火大会と言えば夏のものと思われがちですが、全国的に見ると実は季節にとらわれず行われており、中でも毎年11月23日に行われる「長野えびす講煙火大会」は1899年から続き、2016年で111回目を誇る歴史のある花火大会で、全国からこの花火大会を見にツアー客など多数の観客が訪れます。その「長野えびす講煙火大会 」を気温2度という寒空の中、寒さに震えながら見てきたので、その花火大会の様子をまとめてみました。

長野えびす講煙火大会
http://www.nagano-cci.or.jp/ebisukou/

煙火」とは、法律用語で「打ち上げに許可が必要な大きな花火」のことを指し、製造・打ち上げを行う会社を煙火店、職人を煙火師と言いますが、一般的には、花火会社・花火師と表記するケースが多いです。

午後3時、長野インターチェンジを降り、臨時駐車場に向かう途中で気温が表示されている看板を見つけました。午後3時の時点で気温は4度、かなり厳しい環境で花火を見ることになりそう。


臨時駐車場から片道400円(税込)のシャトルバスに乗って会場へ向かいます。


会場に到着。ここは比較的人の少ない東側ゲート付近です。


大型ミュージックスターマインが正面に見える位置は、三脚がたくさん置いてあり満席の状態でした。


大会プログラム(1部300円)を購入するため、販売所へやって来ました。


この花火大会では、全国から集まった15組の花火師による新作花火コンテストも行われます。プログラムには、どこの花火師がどのようなテーマの花火を上げるかなどが書かれています。


新作花火コンテスト以外の主な花火は、この花火大会が行われる長野市にある紅屋青木煙火店と信州煙火工業が担当しており、どの場面でどちらの会社が担当しているかが、プログラムに記載されています。


午後6時、大会開始直前の気温は3度を示していました。強めの風が背中側から吹いていて、体感温度はさらに低く、寒さに震えながら開始を待ちます。


午後6時となりカウントダウン開始、カウント0と同時にオープニングが始まりました。空気の澄んだ冬空に打ち上がる花火は、光が強く輝き、色もにじまず鮮やかに見えます。


オープニングから豪勢な花火で、会場から歓声が上がります。


最初のプログラム「全国十号玉新作花火コンテスト」が始まりました。十号玉とは尺玉とも言われる直径約30cmの大きな玉が打ち上げられる花火です。この十号玉を1発ずつ上げて、その花火の芸術性を競い合います。まずは、1番「蒼天に花あかり」筑北火工堀米煙火店(茨城県桜川市)の花火から。どこから打ち上がるのかわからなかったので、花火全体を写すことができませんでした。


2番「純白の花束」伊那火工堀内煙火店(長野県飯島町)。


3番「昇り曲導付 天竺牡丹」菊屋小幡花火店(群馬県高崎市)、こちらは金賞でした。


4番「五彩輝く錦糸有終煌めきの雫」ホソヤエンタープライズ(東京都あきる野市)。


5番「黄金大輪華」小口煙火(長野県諏訪市)。


6番「昇り曲導付 八重芯 レインボール」齊木煙火本店(山梨県市川三郷町)。八重芯というのは、芯の円が2つ、外側と合わせて3重の円を描く花火の名前です。


7番「新緑~煌めきの花~」新潟煙火工業(新潟県新潟市)。


8番「昇り曲導付 五重芯 菊花の極」篠原煙火店(長野県須坂市)。五重芯とは、五つの芯+外側の合計、6重の円ができる花火です。


9番「光の幻影花」イケブン(静岡県藤枝市)。


10番「夢幻の花」山内煙火店(山梨県笛吹市)。


11番「一輪の花」関島煙火製造所(長野県飯田市)。


12番「初夏八重咲きの花」菅野煙火店(福島県川俣町)。最優秀賞を受賞した作品です。


13番「菊花市松紋様」丸玉屋小勝煙火店(東京都府中市)。


14番「希望の花」太陽堂田村煙火店(長野県茅野市)。こちらの花火は優秀賞でした。


最後は、「ターコイズブルーに輝く花」大曲花火化学工業(秋田県大仙市)。


新作花火コンテストが終わりました。ここからは、八号玉や十号玉を1発ずつ上げる小規模な花火、数十発の花火が次々と打ち上げられる中規模のスターマイン、音楽に合わせて百発以上の花火が打ち上げられる大規模なスターマインなど、計40ものプログラムが組まれています。小規模の花火と中規模のスターマインの写真です。


花火のバリエーションも豊富で、小・中規模でも全く飽きが来ない充実した内容となっていました。


ミュージックスターマインという音楽に合わせて打ち上げる超大型のスターマインが大会の見どころとなってます。紅屋青木煙火店のミュージックスターマインは、大河ドラマ真田丸のオープニングに合わせてのスターマインでした。真田幸村のイメージから紅色一色の花火が打ち上がりました。


地上から噴射される花火をトラと言います。通常であれば真上や扇型に放たれるトラを、内側にクロスするように放ったり、戦場での攻防を表すかのように交互に吹き上がったりするなど、トラの部分だけでもバリエーションが豊富で驚かされます。


超ワイドな展開も。


信州煙火工業のミュージックスターマインは、「Takedown (Celldweller Remix)」 に合わせての演出です。


曲が花火をもり立てれば、花火も曲をもり立てるという見事なコンビネーションのスターマインです。


曲の盛り上がりに合わせて同時に上がる花火の数も増えていきます。


曲が終わるのと同時に、一斉に打ち上げられる花火。


花火大会の終盤、大会主催者からの提供花火が行われます。八号玉100連発特大スターマインをバラード曲「満天の星の夜」をBGMに、信州煙火工業と紅屋青木煙火店が合同で打ち上げます。1組のカップルを表現しているかのように、2発の八号玉が同時に打ち上がる演出から始まりました。


1番のサビ「春の星のように」では、春らしい、紅色の花火の中に桜色の花火も混ぜた構成で一斉に花火が上がります。2番のサビ「夏の星のように」では、青色の花火とヒマワリらしき花火が上がっていました。


最後のサビに入る部分「明日も」「いつでも」の場面では、いったん曲の間が空く部分を、千輪と呼ばれる小さな花が一斉に開く花火が、曲の流れと完璧に同期して開くという見事な演出でした。


完全に同期の取れた演出に鳥肌が立ちます。


「秋の星のように」では、秋桜を表しているかのような紫色の花火が上がりました。


「冬の星のように」の場面では、銀色をメインとした花火が上がり、雪が降る様子や一面の銀世界を表現します。


曲の終わりには、クロスに発射されるトラに、金色にきらめく錦冠、さまざまな色の芯が入った八号玉などが一斉に打ち上がりました。


これで十分花火大会が終われるくらいの盛り上がりですが、最後のプログラム「打ち止め」がまだ残されています。打ち止めは、十号玉15発を一斉に打ち上げるというぜいたくなもの。15発の十号玉が一斉に開いた時の爆発音はすさまじい音でした。


2時間余り続いた長野えびす講煙火大会も終了となりました。終了のアナウンスでは、「煙火師に拍手を」とのことで皆が拍手を送り、花火大会を支える花火師への感謝の気持ちを伝えます。


花火大会終了時には、気温は2度まで下がっていました。とても寒くつらい鑑賞となりますが、普段見る夏の花火とは違う力強い光を放つ花火を見られること、日本トップクラスの煙火店によるミュージックスターマインが見られるなど、この長野えびす講煙火大会は、有数の花火大会として知られています。寒さ対策さえできれば、観覧場所は余裕を持って確保できるので、興味のある方は是非、大迫力の打ち上げ花火を体感してみてください。

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in 取材, Posted by darkhorse_logmk