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テスラのモデルSはハック可能、ハッカーにやりたい放題される危険性


中国のセキュリティ研究所「Keen Security Lab(科恩実験室)」が、テスラの電気自動車「モデルS」をハッキングすることに成功。ドアのロックを解除したり、走行中にトランクを開けたり、遠隔操作で急ブレーキをかけたりと、インターネットに接続するモデルSにはハッカーにやりたい放題される危険性が潜むことを明らかにしています。

Car Hacking Research: Remote Attack Tesla Motors by Keen Security Lab - YouTube


ハイテクの塊「テスラ モデルS」。当然ながら、ハッカーの格好の標的となっています。


セキュリティ研究所「Keen Security Lab(科恩実験室)」のSamuel Lv氏。今日は、日常生活で起こり得る危険性について紹介するとのこと。


Keen Security LabのSan Nie氏はテスラのモデルSをハッキングしてみせるとのこと。実験に使用するのは上位モデルの「モデルS P85」


まずは停車状態での実験。モデルSの中には人は乗っていません。


「研究員はあそこから操作します」と指をさすLv氏。


駐車場の先にはハック実験を行う研究員が待機しています。


「始めよう」というLv氏のかけ声と共に、モデルSのサンルーフが開き始めました。


続いてハザードランプを点灯。


さらには電動シートを遠隔操縦してしまいました。


「このような遠隔操縦はこの自動車だけに固有の問題なの?」と尋ねるLv氏に対して……


Nie氏は「市場に出回っているモデルSがハック対象です」と答えます。


「本当に?ちょうど新型のモデルSを所有しているのだけれど、やってみよう」


ということでLv氏はフェイスリフトされた新型のモデルS 75Dを持ち込みました。


「準備はいいかい?」


「ちょっと時間をちょうだい。準備するよ」


ボンネットの上にノートPCを広げて作業中。


別の研究員Ling Liu氏も協力。


ものの数分で作業が完了した模様。


「すでに制圧済み」と聞いたLv氏は「分かった」とばかりに愛車に乗り込みます。


ドアを開けるなり「なんだ、これ……」とつぶやくLv氏。


なんと、メーターパネルにはKeen Security Lab(科恩実験室)のロゴ。


17インチモニターにも。


17インチの操作用モニターはタッチ操作不能状態になっています。


さらに、「遠隔でドアロックを解除できます」と話すNie氏。


「はい、ロック解除」


モデルSのヘッドライト・ハザードランプが点灯して、ドアロックが解除された模様。


ドアロックが解除されたのを確認するLv氏。


「成功だね!」と嬉しそうですが、モデルSオーナーにとっては嬉しい事態とは言えなさそう。


「ハッキングはこれだけ?」とさらなるハックをおねだりするLv氏。


ここまではほんの序の口。「では動いているモデルSをハックしてみましょう」とNie氏は走行状態でのハッキング実験をスタート。


実験の日は雨。前が見にくいと話すLv氏に対して……


Nie氏はウォッシャー液を出しながらワイパーで窓をふきふき。


「他に何ができる?」と聞くLv氏に……


車線変更を促すNie氏。


車線変更するなり、ドアミラーが閉じられました。実際の走行時にこんなことをされれば、パニックを起こしそうです。


「走行中に遠隔操作でトランク(ハッチバック)を開けることもできますよ」とNie氏。


そして、トランクをオープン。


走行中にもかかわらず、モデルSのトランクが開かれました。


走行時でもインターネットに常時接続されているモデルSは、ハッキングされれば事故につながりかねない危険性があることを実感させられます。


最後の実験は、走行中のモデルSに急ブレーキをかけるというもの。しかも、急ブレーキをかけるのは実験している駐車場から12マイル(約14キロメートル)離れた研究所にいるスタッフとのこと。


「もう少しスピードを出して」と言われたLv氏は、ほんの少しスピードアップ。


そして、Nie氏がスマートフォンで「今だ。ブレーキ」と伝えると、突然、モデルSは急ブレーキをかけました。


「やりやがったな」となぜか嬉しそうなLv氏。


モデルSをハッキングする実験を公開したKeen Security Labは、「モデルSがインターネットに接続する端末である限り、ハッキングの可能性がある」と警鐘を鳴らしています。また、モデルSオーナーにはテスラからの最新ソフトウェアアップデートを必ず適用しておくことを推奨しています。

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